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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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全体会議の続き

 各メンバーの報告を聞いてはいるが、ほとんどメグミとウォーレンに判断を任せている。


「そうね。それで進めたらいいと思うワ」


「麓の村から人を雇うのはいいが、賃金と休みの関係を決めなくてはなりませぬな」


 骨格はつくるが、細かいことについては、専門知識を持っている詳しいメンバーがいる。

 特に、大賢者であるメグミの意見は、重要となる。

 ハッキリと言えば、内政については、メグミに一任した方が、効率は上がる。

 そこまでしないのは、メグミにストレスをかけさせ過ぎないようにするためでもある。


 また、自分一人で、なんでも考えて行動する場合は、危険性もある。

 のめり込むと周りが見えなくなるからだ。

 これは、どこの世界でも同じ。

 自分のやっていることに、集中すればするほど、周りとに距離が出来てくる。


 大天才でもある大賢者なので、大賢者に全部任せたらなんとかなるといった甘えが全員に出てくる。

 それが、他人任せとなり、指示待ち人間を大量生産することになるからだ。

 それだけは、避けるようにしなければならない。

 相互にチェック機能をつくり、できるだけ、仕事や権限を一人に集中させないようにしようと思う。



 細かいことのチェックは、秘書のヴェロニカに任せることにする。

 細かいことをひとつひとつを覚えていて、チェックをするのは一苦労である。

 大賢者であるメグミは、何も言わなくても、しっかりと覚えているだろう。

 ダブルチェックの意味で、ヴェロニカにチェックをしてもらうのだ。


 そして、会議以外の場で、他のメンバーも私に直接言うよりは、ヴェロニカを通して話す方が、話しやすいのもある。



 エルフを今すぐ勧誘したい思いもあるが、もう少し開発が進んでからの方が良さような雰囲気でもある。

 今は、ドワーフ達がやる気を出しており、インフラ設備が進もうとしている。

 ハードである設備をつくってから、ソフトをつくって行けばいいと思うようになっているのだ。


 ちなみに、ハードとは、施設、建物、設備、機器、道具などの形ある要素を示している。

 そして、ソフトとは、人材や技術、情報など形の無い要素を示している。



「私からも報告があります。交易品の売買で、金貨100枚の収益となりますワ」


 メグミも交易商品の売買で、金貨100枚を儲けていた。

 香辛料が、爆発的に儲かるようだ。

 香辛料は、肉の臭みを消すので、肉料理の文化圏では需要が多い。

 そこに目をつけていたのだ。

 木材の売買が、下火になれば、香辛料の分野を攻めてもいいかもしれない。


 ランスロットは、食料などの物資を大量に購入し、各町のギルドなどから情報収集をしていた。

 当分の間、食料などの備蓄ができたので、木の伐採と管理の指揮をしてもらうことになる。

 この村では、木材の輸出が、当面の間は一大産業であり、収益源となってくる。

 だから、ランスロットに、この仕事を任せることにしたのだ。

 ちなみに、剣の腕についても、私とそれ程大きな差があるワケではない。

 ランスロットは、勇者でもあるからだ。



 翼人フォークマンのアルフォンスとドワーフのドク、ショーティー、ノッカー、スタッフィーと参謀のウォーレンについては、国境砦までの道の計画の仕事も追加されていた。

 村の建築計画と道路の計画・測量と、仕事は山盛りである。



 ゲンゾウやルークについては、諜報力やギルドについて詳しいので、秘書のようになっているヴェロニカにギルドシステムなどについて、落し込みをしてもらうようにもする。


 行政機能もままならないので、ギルドを参考にした組織と機能で、町をまわしていく予定なのだ。

 ヴェロニカには、大変な仕事が待っている。

 そこで、ヴェロニカと仲の良いメグミに、仕事の相談をしても良いことにしている。



 私一人では、一つ一つの仕事を細かく見ていられない。

 メグミについては、できるだけフリーにして、その都度上手いアドバイスをしてもらうことにしている。

 本人は、一つの事をしたがるだろうが、全体の事を見ながら仕事をしてもらうようにしている。

 メグミが、この組織のナンバー2だからだ。



 メグミとヴェロニカとランドルフとギャビー達に、麓の村の人材雇用を任せるようにした。

 人材確保も大切な仕事となる。



 人員が増えてきているので、ドワーフである料理人のギャビーには、朝・昼・晩と食事の用意をしてもらうことにする。

 可哀想だから、拠点の村にいれば、ゴブリン達にも食事を与えることにする。

 ギャビーには、保存食の準備と、村人の中に料理上手な者がいたら、料理補助や見習いとしてスカウトするように権限を与えておく。

 もちろん、時給は高めに設定してもいいようにしている。

 料理人は、多い方がいいからだ。



 村人が働き出したら、住居問題がでてくるので、手の空いた者から建築に取り掛かるようにも指示を出している。


 私は、軍資金集めをして、木材の収集と売却などしてから、様子を見てエルフの勧誘することになる。


 何とか午前中に、全体会議を終わらせることができた。

 全員揃って、昼飯を食べれば、各自持ち場に返って仕事をすることになっている。


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