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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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勧誘のためドワーフの国へ移動

 メグミが依頼を出していたドワーフ達も、なかなか来てくれていないので、ドワーフの国へ勧誘に来ている。


「到着。さて、ひと仕事始めるか」


 そもそも、ヴィエラ山脈の麓の新しい村に行く方法が、ドワーフ国側からは無かったのだ。

 せっかくドワーフ達への求人募集の情報があっても、新しい村への行き方もわからなければ、まったく現実味の無い話だ。


「そりゃそうだ」


 もし、求人に応募する者があったとしても、約700㎞もの距離が離れており、そんなにすぐに到着できるものではない。

 徒歩や馬車での移動ならば、1ヶ月以上かかってしまうことになる。


 ただし、道路網が整備されているワケでもないので、馬車を走らせて、こちら側に来ることも難しいだろう。

 そもそも、こちら側も拠点を移動しており、相互に連絡する手段も限られていたのだ。


「流石に、一ヶ月以上をかけて待つよりも、自分達で勧誘もした方が手っ取り早いのではないか」

 と結論が出た。


「先手必勝であり、先んじて行動をしよう」



 『領地経営』では、ドワーフの力は、欠かせることができない。

 それ程、喉から手が出そうになる位、必要な人財となる。

 ドワーフがいれば、解決できる問題が多くなる。

 もし、ダンジョンをつくることができるのであれば、都市をつくることだって、可能だからである。



「ドワーフ達に、いきなり居住地を移ることを承諾してもらうことは可能なのだろうか?」


 そもそも、仕事をしている者ならば、それがどれだけ無茶なオーダーであるか分かる。

 依頼をして、こちらにすぐに移って来られる者は、無職や定年退職をしている者などになる可能性も高くなる。

 重要な仕事をしている現役バリバリへの移住の依頼は、現実問題としては難しいものなのである。

 プロフェッショナルな人財ほど、自分の抱えている仕事を大切にするからだ。

 かと言って、高齢でまったく動けないとか、任務の任せられない者を雇うことは、ただの浪費に繋がる恐れもある。


 できれば、若くて現役バリバリの方が好ましい。

 だが、それは絶対では無いのである。

 現実問題として、有り余る知識と経験があるのであれば、年寄りでも構わない。

 技術指導もできるような者が希望だからだ。



 『労働者階級』と『指導者階級』は、根本的に違うのだ。


 いくら『知識があって』も、『行動ができない』のであれば、意味が無い。

 学校でのちょっとした知識があっても、現場で役に立つような知恵がなければ、それも全く無駄になる。

 中途半端な知ったかぶり程、現場で厄介なことは無い。

 それは、まったく、役に立たない典型例となるのだ。


 そして、『知っている』と『できる』の違いを知らなければ、役に立たないマニュアル人間を量産することになる。

 アルバイト位しか、していない人は、この差がまったくわかっていない場合が多い。

 そもそも、『作業』と『仕事』の差が理解できていないからだ。

 代わりの歯車であるアルバイトなどが一杯いて、だた『作業』をしているのに、『仕事』をしていると思っていると残念な人になるのだ。


 そして、『できる』と『やっている』にも、大きな差があるのだ。

 『やっている』の上に、『教える』ことができるがある。

 この重要な技能や知恵を『教える』ことができる人材を希望しているのだ。



 以前に、リリパット山脈の麓の平野の村と巨大地下ダンジョンについては、ログの記録を取っており、 【テレポート】での移動が可能だったのだ。

 今回は、ジンとメグミ、幻獣のユニコーンと獣のグリフォンを連れて来ている。


 平野部の森林の村の部族は、『ハーフリング』と呼ばれることもある。


「お久しぶりです。ドワーフの求人の為にやって来ました」


 まずは、平野部のハーフリング部族の村のおさに相談しに行った。


「よく来られました。そうですね。書類は届いておりますが、これと言って有能な人材がこの村にはおりませんでしてな。本人達が希望して着いて行きたいと言うのならば、こちらからは止はしません」


 メグミにより、情報の伝達はされていたが、あいにく中々適材な者は、見当たらないと言われている。

 村のおさも有能な人財を、わざわざ村の外に出してしまうのは忍びないのかもしれない。

 この考え方は、逆の立場になると良くわかる。


「プカー」


 ハーフリング部族の村のおさはタバコをふかしている。


 だが、ハーフリングとドワーフは、種族が違いハーフリングには、優秀な者が少ないとも言われている。

 まぁハーフリング本人の希望ならば、仕方が無いと承諾させることが可能であろう・・。


「邪魔をした。ダンジョンの方のドワーフのおさに会いに行くことにするよ」


「そうですか。お気を付けて」


 そうこうしているウチに、巨大地下ダンジョンのおさに会いに行くことにした。

 こちらは、巨大地下ダンジョンの魔人を討伐したことがあるので、こちらは期待して訪問できるかもしれない。


 7年以上来ていなかったが、巨大地下ダンジョンは、立派な状態を保っている。

 そもそも、こんな土地にあるダンジョンは、冒険者でもなかなか来ることもできないからだ。


 もともと、地下ダンジョンがあった場所に、ドワーフ達が住み着いて、拡張工事をして巨大地下ダンジョンとなっていたのだ。


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