表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
25/90

拠点の移動

 今、領地にある村は、ボロボロの村だけだ。


「ボロボロで厳しいな・・」


 さすがに、ここで寝泊まりするのも、都市の快適な生活に慣れているような、普通の移住者希望者では厳しいかもしれない。

 もちろん、一般の冒険者ならば、全然問題ない設備ではある。


 ダンジョンに潜ることを考えれば、特に苦もなく、衛生面でも安全面などでも、何千倍も違うだろう。


 ただし、ゴブリンの襲撃により、天井や屋根が無くなっているような建物も多い。

 屋根が無くなっているので、雨が降れば、ずぶ濡れになってしまうだろう。


「夜は、星が見えてキレイかもしれないが・・」


 もともと、みすぼらしい村が、廃墟の一歩手前位に見えてしまうのだ。


「そのボロボロにした原因のゴブリンが復興の手伝いをしているが、復興はいつになることやら・・」




 ゴブリンを鍛える為に、後発隊のランドルフが来るまでは、翼人フォークマンのアルフォンスとスナイパーのフィガロが教育係として、基本的なことを、みっちりとスパルタ方式で教えている。


 たぶん、厳し過ぎて、深夜になったら68名のゴブリンは、地獄に来てしまったと泣いているだろう。

 臨時会議後、すぐに行動をしているようなので、だいたい想像がついてしまうところも恐ろしい。


「何事も最初が肝心だ」


 飴と鞭は、使い分けをしなければならない。


「ゴブリン相手では、甘やかすと、すぐに調子に乗りそうだから、ずっと鞭だけになるだろう・・」




 ヴィエラ山脈の麓の滝には、先発隊で建てた、コテージが一軒建っている。

 エルフのヴェロニカが言うには、すごく神聖な場所であり、神殿を建てても良い位のようだ。

 偉大なる勇者メンバー一行の気分転換用に、このまま固定して置くつもりだ。




 臨時会議後、ヴィエラ山脈の調査とゼルトブルクに行っている間に、新しく造られる村の予定地に、すでに拠点が移動している。

 川沿いの場所に、コテージやテントを建てる準備をしているが、まずは、森林伐採から始めることにする。


 森林は、到着した時もそのままの状態だったので、今日はここだけは片付けてしまう。

 調査とデートをして、ゼルトブルクで買い物をしている内に、すでに夕日が落ちる時間が近づいているのだ。


「さて、ここはジンの出番かな」


 森林から全員を離れさせ、集中力を上げて、横切りから斬撃を飛ばす。


「エイッ」


 すると一撃で、半径300m位の森林がスパッと切れて、木がバタバタと倒れた。


「木については、明日か明後日からゴブリン達が対応するので、そのままでいい」


 明日か明後日くらいには、ゴブリンに木を集めさせる仕事をさせるつもりだ。


「ゴブリンの土木作業員としての力を確認させてもらう」


 土木作業員として、どれくらいの力仕事ができるか見せてもらう。


「次は、コテージと獣舎を建てる。これが終われば、今日の仕事は終わりだぞ」


「よっし。やろう!おー!」



 【マジックアイテム収納】から、私とメグミ専用のコテージと仮設の獣舎用の材料を出して、速攻で組み上げた。


「今日の仕事は、これでお終い。お疲れ―」


「お疲れ様でしたー」



◇◆◇◆◇




 日が落ちて、新しい村の建築予定地の現場に、新しいコテージとテントが完成し、おのおのが自由に過ごしている。

 魚を釣って焼いていたり、猪肉のバーベキューもしている。

 お酒やワインも出てきて、キャンプファイアーが始まった。


 パチパチパチ

 キャンプファイアーで、木が燃えて弾ける音もする。



「風光明媚で、いいところですなぁ」


「今から、賑やかな場所にするぜ、旦那」


「そうでござる」


「これからガンガンやろうぜ。イエーィ。ケッケッケ」


 ウォーレンやフィガロやゲンゾウやルークは、ワイワイ・ガヤガヤと話し合っている。


 羽目を外し過ぎなければ問題ない。


 メグミは、皆に結婚指輪とデートの自慢をしている。


「いいでしょー。デヘヘ」

「どーお。デヘヘ」

「結婚もいいものヨ」


 そして、エルフのヴェロニカ相手に、色々と話し込んでいる様子だ。


 仮設の獣舎では、ユニコーンとグリフォンが、並んで休んでいる。


「・・・」

「・・・」


 おいしい夕食を皆で食べて、ゆっくりするつもりだ。

 コテージでは、魔力を込めて作っており、シャワーも使えるようになっている。

 この辺りについては、こちらの世界でも、リラックスできるようにしているのだ。


「人間は、肉体面も精神面も両方の充実が必要なのだ」


 仕事のストレスなどが多くあると、どうしてもダウンして倒れてしまう恐れもある。

 そのようなことにならないように、ストレス解消をさせなければならないので、コテージの設備は立派なモノとなっているのだ。


「フー。今日も良く頑張った。まだまだ、やることが多いなぁ」


 今のところ、男性用のコテージと女性用のコテージ、個人用のテント群となっている。


 そして、私と妻のメグミは結婚しているので、専用コテージを使用することになる。


「シャワーでも浴びて、さっさと寝ようか。明日も早い」


 専用コテージで、シャワーを浴びれば、明日に備えて早く寝る予定だ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ