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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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問題解決について

 『領地経営』では、問題解決が重要である。


 問題を放置していても、問題は無くならない。

 そして、問題を裏に隠しても、いずれ隠しきれなくなる。

 大きくなった問題が、表に出てくるようになるのだ。


 問題が小さい内に処理してしまうと、簡単に処理できる場合も多い。

 逆に、問題を放置しておくと、絡まった糸がほどけないようになってしまうのだ。

 つまり、小さかった火が、ドンドン大きくなり、最後には大火事になってしまうことである。


 先へ先へと処理をする事や、優先順位を決める事が、この場合は大切なのである。

 何かをするには、順番があるが、その順番を間違ってしまうと、遠回りになってしまうからだ。




「問題解決をせずに逃げ回っていると、余計に大きくなって返ってくる」


 よくバイト先の店長から言われたっけ・・。

 ブラック会社の学生バイト時代を思い出す。


「クッ・・。一発で仕留められなかったな・・」


 動いたら、一発で仕留めるのが仕事だ。

 ダラダラと二度手間・三度手間をするのは作業なのだ。


 作業と仕事は、似ているようで違うモノなのである。


 何も考えずに、何度もチンタラしていると、ただのバイトになってしまう。

 作業は、慣れれば早くなるが、ただなれたダケなのだ。

 仕事では、創意工夫が大切となる。

 仕事は、自分自身でしかできず、代わりになるような者はいない。

 それだけ、仕事は重たいことでもある。



 今回は、ミッション失敗だったのかもしれない。

 だが、最低限の相手の気持ちを聞き出すことはできている。

 レベルの低い人ならば、自分は成功したと言ってしまうかもしれないが、価値観の違いでもある。

 価値観が低ければ、アルバイトのレベルの高さからしか、物事が見えなくなる。

 広く物事を見るには、高い所からでなければ、難しいのだ。

 この目線や視野の違いは、その高さにならなければ、どうしても分からないモノでもある。




 問題解決は難しい。

 問題解決には、色々な方法がある。


「モノが無ければ、買えばいい」

「モノが壊れれば、修理すればいい」

「モノが欲しければ、つくればいい」


 モノならば、簡単に解決させることができる。

 カネさえあれば、どうとでもできることが多い。


「だが、人間のココロは、本当に難しいのだ」


 どこかのタイミングで、パッと解決してしまうこともある。

 または、対応する人を変えれば、上手くいくこともある。

 もちろん、カネの力で解決できる場合もある。



「メグミとラウニーに交代だな・・」


 引き継ぎの報告をして、メグミ達にお願いしよう。

 適材適所で対応しなければ、二度手間、三度手間になってしまうことだってある。


「ここで深入りをして、泥沼に嵌るのがいいのか?」

「それとも、適材適所の人物に処理を任せるのか?」


 なかなか難しい問題ではある。


「男は、女の涙に弱い」

「これは、万国共通」


 下手にアイーシャに泣かれたら、私には手が出せない。

 外道相手ならば、問答無用の対応もすることができるが、私はそこまで対応することが嫌いだ。

 さらに糸が絡まってしまう恐れもある。


 メグミには、ランスロットはアイーシャを嫌ってはいなが、今すぐ婚約までするのはイヤなようだと伝えた。

 辺境の危険な所へ、カヨワイ女性を連れて行くワケにはいかないとも伝えた。

 あとは、メグミやラウニー達が何とかしてくれることを祈る。




 数時間後、メグミが戻ってきた。


「成功ヨ!」

「半年は、大丈夫じゃないかしラ」

「ラウニーにも、トリスタンにも協力してもらったワ」



「エッ・・」

「いったい何をしたんだー?」



「 ヒ・ミ・ツ 」



「教えてよー」



「今晩、寝室についたらネ」



 夜、寝室のベッドについたら、別のことを誘われた。

 もう王都の家にはいれなくなるとか、記念とか、ご褒美とか、排卵日がなんとかかんとか・・・。


・・・・・



◇◆◇◆◇



 メグミ達が、どのようなことをしたか分かった。

 それは、アイーシャ自身が弱くて、辺境の地では、誰も守れないということにしたのだ。


 つまり、アイーシャ自身が自立して、皆から強いと認められなければ、アイーシャ本人が悪いことになる。

 ランスロットは、何もできない弱いモノまでは、守れないことにしたのだ。



 ラウニーの考える冒険者としての最低ラインまでのレベルアップと、執事やメイドなしで、自立できるようになること。

 そして、その条件をクリアーした上で、従者に頼るなどのインチキなしの自力で、約1,000㎞離れたヴィエラ山脈の辺境地へ行くことなどの条件を出したのだ。


「これなら、普通ならば諦めるだろう」


 中途半端なままだと、自殺行為になるからだ。

 ただし、もしも、クリアーすることができれば、相当な戦力になることが想定されていた。

 トリスタン王からも、従者の手助けによるインチキ不可の書状を出してもらい、ガッチリと抑え込みをしているのである。

 しっかりと、二重三重の罠が仕掛けられているのだ。



「そこまでして、アイーシャが、ランスロットを追いかけたら、本気だな・・・」


「やっぱりメグミは、怖い・・・」


 そう感じてしまうのだった。


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