オストマルク王国の賃金について
人を雇用するには、賃金が発生する。
このことは、オストマルク王国でも、どこの国でも同じだ。
賃金は、給与や給料と同じであると思ってほしい。
その違いについては、詳しい人に聞いてくれるとありがたい。
用語の差については、色々な解釈があるからだ。
人を動かしたら、それだけお金がかかる。
何でも無料であると思うことは、完全に間違いである。
これは、ある意味、真理でもある。
ただし、そんなことは常識と考えていると、逆に痛い目に遭うかもしれない。
そんな常識の通用しない人種や世界も存在するのだ。
賃金ナシの無料で、ボランティアを強要する人もいる。
オストマルク王国の貴族には、オストマルク王国の貴族の常識がある。
こちら側からの常識も、オストマルク王国の貴族の常識とは違う。
逆も、またしかりなのだ。
「常に、常識を疑うことも大切なのだ」
自分の常識と相手の常識が違うことを知っておかなければ、すぐにケンカになってしまうだろう。
そうなれば、結果的に自分自身に不利になってしまう場合もあるからだ。
自分自身の正義や常識を振り回すと、お互いに譲れなくなり、最終的には戦争になったりもする。
『常識』については、特に気を付けなければならないことが多いのである。
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オストマルク王国では、1金貨は100銀貨。
1銀貨は、100銅貨となる。
つまり、1金貨=100銀貨=10,000銅貨。
オストマルク王国の1銀貨が、日本の1万円と同じくらいと考えればわかりやすい。
すると、1金貨は100万円と同じ位の価値となる。
ちなみに、1銅貨は100円と同じ位の価値となる。
基本通貨は、銀貨となっており、一番流通している。
逆に、金貨ではオツリを出すことが難しくなり、嫌がられる店も出てくる。
一般の店では、それだけのお金を扱わないからでもある。
ちなみに、1/2銅貨や1/10銅貨や1/100銅貨などもあり、常に小銭がジャラジャラする。
これは、電子マネーが発達する前の日本と同じだ。
日本でサラリーマンとして働いていれば、年収は300万~500万円位だろうか。
年収300万円を下まわっている人もザラにいる。
派遣社員なら、年収200万円を切っている場合もある。
アルバイトなら、年収100万円位だろうか。
では、この300万円を月で割ると、25万円。
実際の手取りならば、税金や年金などを引かれて20万円位になる。
200万円を月で割ると16.66万円。
若い人の賃金は、ドンドン下がっているのだ。
オスマルクでも、しがないサラリーマン・クラスは、月20~25枚の銀貨となる。
見習い兵ならばさらに低く、月に銀貨10~12枚位となる。
今回のエルフとドワーフの雇用では、一人当たり月1枚の金貨で交渉することになっていた。
すると、月100万円位であり、1年だと1,200万円の年収でのオファーになるのだ。
オストマルク王国などの世界では、高額オファーと言っても過言ではない。
ただし、軍団長や大臣級ならば、まだまだ低い金額なのかもしれない。
オストマルク王国などの国では、人や亜人や獣人にも値段がついている。
奴隷の人間の場合、金貨10枚位が相場。
(小さな子供や老人になると値段が下がる)
(女性の場合は、需要が高く、値段が上がる)
奴隷の亜人の場合、金貨5枚位が相場だが、種族や年齢によって値段が異なる。
(女性の場合は、需要が高く、値段が上がる)
奴隷の獣人の場合、金貨10枚位が相場だが、種族や年齢によって値段が異なる。
(女性の場合は、マニアックになるので、値段は変わらない)
人間や亜人などにも、実際は高い値段である定価があるのである。
ここには、各国の奴隷商なども関わっていて、カルテルが存在するのである。
普通に奴隷を購入しようとすれば、高い費用がかかるが、安く仕入れる方法もある。
ギャンブルなどの借金の形に、家族もろとも奴隷にする方法もある。
または、国と国との戦争で、捕虜として奴隷にすることも、結果的に安く奴隷を仕入れる方法となる。
発展の遅い他国などで、安い金で輸入をしてくる方法もある。
あとは、健康状態が非常に悪かったり、見た目が悪いと、それだけでマイナス評価となる。
目や腕や足の片方が欠けていると、ずいぶん査定が変わってしまう場合もある。
また、女性の場合には、顔に傷があるだけで、大幅な評価減となってしまうこともあるのだ。
奴隷となると、無料でコキ使うことも可能となる。
ただし、奴隷を仕入れる費用が、この世界では高めに設定されている。
奴隷については、慰めものとして使用される場合もある。
これは、こちらの世界でも同じようなことになる。
変態が変態プレイをして、奴隷を殺してしまうことも同じである。
それが、少女や少年である場合も・・。
足の腱を切って、歩けなくしてしまい、精神が崩壊してしまう場合も・・。
今の日本では、奴隷は違法となっているが、このオストマルク王国や商業都市国家ゼルトブルクなどの国では、この奴隷制度が当たり前となっているのだ。