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領地経営クエスト  作者: 小説クエスト
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オストマルク王国の賃金について

 人を雇用するには、賃金が発生する。

 このことは、オストマルク王国でも、どこの国でも同じだ。


 賃金は、給与や給料と同じであると思ってほしい。

 その違いについては、詳しい人に聞いてくれるとありがたい。

 用語の差については、色々な解釈があるからだ。



 人を動かしたら、それだけお金がかかる。

 何でも無料であると思うことは、完全に間違いである。

 これは、ある意味、真理でもある。


 ただし、そんなことは常識と考えていると、逆に痛い目に遭うかもしれない。

 そんな常識の通用しない人種や世界も存在するのだ。

 賃金ナシの無料で、ボランティアを強要する人もいる。


 オストマルク王国の貴族には、オストマルク王国の貴族の常識がある。

 こちら側からの常識も、オストマルク王国の貴族の常識とは違う。

 逆も、またしかりなのだ。


「常に、常識を疑うことも大切なのだ」



 自分の常識と相手の常識が違うことを知っておかなければ、すぐにケンカになってしまうだろう。

 そうなれば、結果的に自分自身に不利になってしまう場合もあるからだ。

 自分自身の正義や常識を振り回すと、お互いに譲れなくなり、最終的には戦争になったりもする。

 『常識』については、特に気を付けなければならないことが多いのである。



◇◆◇◆◇




 オストマルク王国では、1金貨は100銀貨。


 1銀貨は、100銅貨となる。


 つまり、1金貨=100銀貨=10,000銅貨。


 オストマルク王国の1銀貨が、日本の1万円と同じくらいと考えればわかりやすい。

 

 すると、1金貨は100万円と同じ位の価値となる。


 ちなみに、1銅貨は100円と同じ位の価値となる。


 基本通貨は、銀貨となっており、一番流通している。

 逆に、金貨ではオツリを出すことが難しくなり、嫌がられる店も出てくる。

 一般の店では、それだけのお金を扱わないからでもある。


 ちなみに、1/2銅貨や1/10銅貨や1/100銅貨などもあり、常に小銭がジャラジャラする。

 これは、電子マネーが発達する前の日本と同じだ。



 日本でサラリーマンとして働いていれば、年収は300万~500万円位だろうか。

 年収300万円を下まわっている人もザラにいる。

 派遣社員なら、年収200万円を切っている場合もある。

 アルバイトなら、年収100万円位だろうか。


 では、この300万円を月で割ると、25万円。

 実際の手取りならば、税金や年金などを引かれて20万円位になる。

 200万円を月で割ると16.66万円。

 若い人の賃金は、ドンドン下がっているのだ。



 オスマルクでも、しがないサラリーマン・クラスは、月20~25枚の銀貨となる。


 見習い兵ならばさらに低く、月に銀貨10~12枚位となる。



 今回のエルフとドワーフの雇用では、一人当たり月1枚の金貨で交渉することになっていた。

 すると、月100万円位であり、1年だと1,200万円の年収でのオファーになるのだ。

 オストマルク王国などの世界では、高額オファーと言っても過言ではない。

 ただし、軍団長や大臣級ならば、まだまだ低い金額なのかもしれない。



 オストマルク王国などの国では、人や亜人や獣人にも値段がついている。


 奴隷の人間の場合、金貨10枚位が相場。

 (小さな子供や老人になると値段が下がる)

 (女性の場合は、需要が高く、値段が上がる)


 奴隷の亜人の場合、金貨5枚位が相場だが、種族や年齢によって値段が異なる。

 (女性の場合は、需要が高く、値段が上がる)


 奴隷の獣人の場合、金貨10枚位が相場だが、種族や年齢によって値段が異なる。

 (女性の場合は、マニアックになるので、値段は変わらない)


 人間や亜人などにも、実際は高い値段である定価があるのである。

 ここには、各国の奴隷商なども関わっていて、カルテルが存在するのである。


 普通に奴隷を購入しようとすれば、高い費用がかかるが、安く仕入れる方法もある。


 ギャンブルなどの借金の形に、家族もろとも奴隷にする方法もある。

 または、国と国との戦争で、捕虜として奴隷にすることも、結果的に安く奴隷を仕入れる方法となる。

 発展の遅い他国などで、安い金で輸入をしてくる方法もある。


 あとは、健康状態が非常に悪かったり、見た目が悪いと、それだけでマイナス評価となる。

 目や腕や足の片方が欠けていると、ずいぶん査定が変わってしまう場合もある。

 また、女性の場合には、顔に傷があるだけで、大幅な評価減となってしまうこともあるのだ。



 奴隷となると、無料でコキ使うことも可能となる。

 ただし、奴隷を仕入れる費用が、この世界では高めに設定されている。


 奴隷については、慰めものとして使用される場合もある。

 これは、こちらの世界でも同じようなことになる。

 変態が変態プレイをして、奴隷を殺してしまうことも同じである。

 それが、少女や少年である場合も・・。

 足の腱を切って、歩けなくしてしまい、精神が崩壊してしまう場合も・・。



 今の日本では、奴隷は違法となっているが、このオストマルク王国や商業都市国家ゼルトブルクなどの国では、この奴隷制度が当たり前となっているのだ。


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