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第82話:被害甚大! て、誰の責任になるのかなぁ?

「わー! きゃぁぁ!」


 大空を駆け回ってます……制御不能で!

 ちょっと体を傾けるだけで、ギュン! って、意図しない方向に行っちゃって、そして魔族の魔法攻撃がいっぱい飛んでくるんだけど。


「ええい! ちょこまかと動き回りおって!」


 今まで飛んでいた軌道を正確に狙ってきてるけど、既に私はそこに居ない。


 ふっふっふ……。当らなければどうてことはない! 

 それ以上に、制御不能でどうすることもできない!


 なんて言ってる場合じゃないよ! 目の前に地面が凄い勢いで迫ってくるよ!

 激突する寸前に、大きく翼を羽ばたかせた。


 ドォォォン!


 羽ばたかせた風圧で、地面が広範囲で弾け飛んじゃった。

 そして私はまた一瞬で空高く……。


 制御不能で地表に激突しそうになるたびに羽ばたいてたら、残ってた街並みが瓦礫に変わっていったよ。

 戦いが終わった後に、皆こう言うと思うよ。


「「「魔王軍の攻撃よりも被害が大きいよ……」」」


 うん。後で謝っておこうね!


 で、今度は魔族の真上から急降下。

 地面じゃなくて、その場で浮かんでた魔族が目の前に迫ってきた。

 どうせ制御不能なんだから、このままの勢いで攻撃しちゃえ!


「ヴァルキリージャスティスパンチ!」

「受け止めてくれるわ!」


 魔族がパンチを受け止めようとして、右手を前にかざしてくる。

 その右手がスルリと顔の横を通り過ぎていって。


 ボグッ!


「ぐふぅ!」


 パンチを出そうと振りかぶって前に出してた左膝が魔族のみぞおちにめり込んだ!

 あのね、パンチを出すタイミングが分からなかったんだよ……で、先に膝が当っちゃった。


 魔族が地面目掛けて落下するように吹っ飛んでいった。

 私もその勢いのまま、真っ直ぐ魔族を追うように落下していく。

 魔族が背中から地面に激突したとほぼ同時に、私は両足を揃えて、ドン! と、着地成功! ……魔族のお腹の上に。

 その着地の衝撃で、魔族の身体が地に埋まって衝撃波が起こって、大きなクレーターの大穴を作った。


「えっと……パンチ!」


 失神してる魔族のおでこにパンチしておいたよ。

 ひょいっと魔族から降りて、少しだけ飛んで大穴から出る。

 うん。飛ぶっていう感覚が少し分かってきた。

 翼はあまり動かさなくても、イメージで方向転換とか出来るみたい。

 

 少し離れたところに着地。

 そこには、大穴を覗きに来てた盗賊さん達が居た。


「嬢ちゃん、パンチと言いつつ、膝蹴りはさすがに酷いと思うぞ?」

「わざとじゃないよ? パンチするタイミングが分かんなかったんだもん。それに、最後にパンチしておいたよ?」


 て、盗賊さんに説明していたら、大穴から魔族が飛び出してきた。


「しておいたよ? じゃねぇぇぇ!」


 叫びながら着地した。


「まあ、あの程度の攻撃なぞ効かんがな!」


 と、言ってる魔族の膝が残像が残るくらいガクガクと震えてる。


「「「凄く効いてるよ!」」」

「……完全に怒ったぞ! 城に対して総攻撃を開始! 貴様は魔法で蹴散らしてくれるわ!」


 魔族から魔力のオーラが立ち昇った。

 総攻撃ってやばくない?

 こっちも魔法が使えればいいんだけど、どこかにある魔柱石の力で魔法が封じられてるから、戦力は魔王軍が圧倒的に有利なんだよね……。

 バリアがあるから、簡単にはお城は落とせないだろうけど……。


(サクヤ様)


 あ、気絶してたクックさんが復活した。


(状況がいまいち把握できませんが、城にあった聖柱石のフィールドを作ってはどうでしょう?)

「そっか! この剣も聖柱石だもんね!」

(クックック。その通り。私はリリーと違い、結界系は得意ではありませんが、サクヤ様ならばフィールドを作れるはずです)

「やってみるよ!」


 魔族が何かブツブツと何かを唱えてる隙をついて、右手と剣を天高く突き上げる。


「クリエイト! ホーリーフィールド!」


 剣先から光の筋が地面に延びていって、円を描いていく。

 そして、その範囲の中の魔柱石の力を浄化して、フィールドが完成した。

 その広さ、半径3メートル!


「「「すごく狭いフィールドだな! 背が小さいからか!?」」」

「むむ~!」


 もっとこう……すごく広がっていくんだと思ってたんだけどな~。

 あ、そうか。高く飛んでそこでホーリーフィールドを使えばいいんじゃないかな!

 翼を広げて地を蹴ると、あっという間に王都が一望できる高さまで上昇した。

 まぁ、クックさんの再びの気絶っていう犠牲があったけど。


 その位置で剣を突き上げると、下から黒い炎が飛んできた。


「そのヘルフレイムは地獄の炎。並みの防壁では防げぬ! そして全てを燃やし尽くすまで燃え続けるぞ!」

「うわ!」


 止まった隙を狙われちゃった!

 慌てて剣を黒い炎に振り抜くと、剣から放たれた光の刃が炎を真っ二つに切り裂いて、炎が一瞬で消滅した。

 で……光の刃がどうなったかっていうと。

 地面に到達した刃は、地表を切り裂いて、長さ10メートル、深さ4メートルくらいの深い溝を作ったよ。

 その威力の跡を魔族がポカ~ンと呆気に取られて見詰めてる。


「今のうちに! 聖なる領域! ホーリーフィールド!」


 今度こそ、剣先から出た光の筋は王都全体を円で囲んで、フィールドが完成した。

 これでお城にいる魔導師さん達も魔法が使えるはず!


「小賢しい! 我の最大魔法を喰らわせてやるわ! 地獄の魔の力よ、我が身に宿り……」


 なんかまたブツブツ言い始めた。

 魔法を撃ってくるつもりなんだろうけど、今なら私も魔法を使えるもんね!


「いくよ~! アイスランス! バーニングバースト! イグニッション! ファイアウォール! インフェルノ!」


 とりあえず、私が実際に見てイメージ出来るものを全部唱えてみると、魔族の足元に、いくつもの魔法陣が重なり合って……。


「ちょ! そんな非常識な――」


 魔族がなんか抗議を始めた瞬間、私の剣から発射されたアイスランスが魔族に命中して凍りつかせて、遅れて魔法が炸裂して爆発した。

 ……爆発じゃなくて、大爆発だったけど。

 その爆風は盗賊さん達も吹き飛ばしちゃって、慌てて盗賊さん達の元へ着地した。

 

「ごめんなさい! 大丈夫?」

「いつつ……! かろうじてだが、俺達は無事だ。それにしても、嬢ちゃんは本当にすげ~な」

「え? 魔法だったら、今なら皆使えるよ?」

「そうじゃなくてな……」

(クックック。そうですね。そうじゃないのですよ、サクヤ様)


 クックさん、気絶から再び復活。


(普通は、4重円以上の魔法だと、詠唱が必要な上に、あのように連続して魔法を放つなど出来ないのですが……)

「そうなの?」


 て、盗賊さんも一緒のことを言ってたよ。

 本当みたいだけど、私は詠唱なんてしてないよ?


(ギルドカードでサクヤ様の能力を開示してください)


 言われた通りに、ギルドカードで能力を見てみた。


 無詠唱魔法発動。

 連続魔法。

 浮遊魔力変換吸収。

 

 ヴァルキリーモードになってから、これだけ増えてた。


「ぐ……おお! まだ我は負けておらぬぞ!」


 黒焦げになった魔族が剣を杖代わりにして立ち上がってくる。

 さすがクックさんを倒した魔族。6重円魔法でも倒せないみたい。

 だったら……。

 しっかりとイメージ出来るものだったら発動出来るみたいだから、私はあるものをイメージした。

 転生する前、テレビアニメでよく見てた魔法少女の最終回で大ボスを打ち倒した必殺魔法。


「エターナル・アルティメット・ホーリーブラスト!」


 剣先に魔力を集中させるイメージをすると、浮遊魔力が変換されて光となって集まってきて、一気に剣を突き出した!

 撃ち出された光り輝く魔力のビームは、魔族の左側を通過して、はるか後方の山に当って眩しい閃光と轟音を響かせて弾けた。

 魔族には命中しないで、代わりに小高い山の中腹から頂上までが消滅しました。




 あれだね。魔法少女って、市街地とかの街中で魔法を気軽に使ってるけど、周りに被害が出ない方がおかしいよね?


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