表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
66/186

第64話:出来ると思ったんだよ? 手首がクキってなるまでは。

 なにしてるの!? てツッコンでたら、瞬く間にハチ達に包囲されちゃった。

 ハチはキラービーっていうらしくて、大きいし、50匹くらいいるし、クックさんが逃げ出すほど強いんでしょ?

 そんなことよりも、1番の問題は、私は虫が苦手っていうことだよ!

 黒いあいつじゃなくてよかったけど……。

 

 ここはクックさんとリンクしてバランス型をとるか、モフモフさんとリンクして俊敏特化でいくかだけど……。


『クロースラッシュ!』


 バシュッっという音と共に、3本の斬撃が飛んでいったけど、キラービーは余裕で横に避けた。


『飛んでいる上に素早くて当らん!』


 モフモフさんのスピードでも当らないってことは、ここはバランス型かな?

 私の能力が上がっても、攻撃を当てれないかもだけど、少しでも戦力をアップしないとね。

 足手まといじゃないってことを見せてあげるよ!


「クックさん! リンク!」

「仰せのままに!」


 クックさんと繋がって、私のステータスが大幅にアップした。

 短剣を抜いて構えると、いつの間にか、撃ち出された針が目の前に!

 当る! と思った瞬間、クックさんが目の前に飛び出してきて、盾で針を弾いてくれた。

 これは……飛んでる、素早い、遠距離からでも撃ってくる。なかなかにやっかいだね。


 クックさんはイザベラちゃんとリリーの護衛に、私とモフモフさんで一応アタッカーをやることになった。

 私達が陣形を取ると、3匹のキラービーが私に向かって飛んできた。

 クックさんとモフモフさんでさえ、素早さに翻弄されて攻撃が当らなかった。

 でもね、私にしか出来ない攻撃方法っていうものがあるんだよ。


 急降下して接近してきたキラービーが、尻を突き出して針を直接刺そうとしてきた。

 

「サクヤ様!」

『ボス!」

「お姉様!」

「サクヤっち!」


 みんなが悲鳴に近い声で名前を叫ぶけど、心配いらないよ。


「スロー!」


 キラービーの羽ばたきさえも、ゆっくりと見えるくらいに時間の進みが遅くなる。

 その中で、ステータスアップした私は普通に動ける。

 針をゆっくりと避けて、背後から短剣で横に斬る。そのまま駆け抜けて、2匹目を正面から突き刺す。

 最後のキラービーは2匹目のすぐ近くに居たから、そのまま体をクルリと回転させて切りつけた。

 そこでスローを解除すると、3匹のキラービーは同時に光となって消えていった。


「すごいですわ! お姉様!」

「クックック。この私でも、動きが微かにしか見えなかったですね。どういった原理なんでしょう?」


 私はスローの中で普通に動いてるだけなんだけどね。

 スローがかかってるクックさん達からは、私が高速で動いてるように見えるみたいだね。

 でも、この強そうにみえるスローにも、弱点があってね。使いすぎると、すごく頭痛がするんだよ。

 

 3匹のキラービーを倒したと、迎撃体勢をとったんだけど、3匹が同時にやられたのを見て、キラービー達は距離を取るように離れていった。

 う~ん……。キラービーの飛んでくる針は、クックさんの防壁で防いでくれてるから大丈夫だけど、攻撃手段がないな~。

 

「ファイアボール!」


 イザベラちゃんが魔法で攻撃するけど、キラービーに届く直前に掻き消されちゃう。

 クックさんが逃げ出してきた理由はこれだね。


「クックさんも空飛んで攻撃できないの?」

「……は?」

「あ、ごめん」


 何言ってんの? みたいな顔されたよ。

 そういえばクックさんは高所恐怖症だったよ。

 どうしたらいいんだろう? と、考えてると、足元に落ちてた小石が見えた。

 力が300までアップしてる私なら、遠くまで飛ばせるはず……。

 石を拾って、正面のキラービーに狙いをつけて投げる!


 バシュ! という音と共に、右斜め前にいたキラービーが光となって消えた。

 うん。狙って当てれるなんて言ってないよ? でも、他のキラービーに当ったよ?


「さすがお姉様! 器用ですわ!」

「器用だよね~」

「あ……ありがと」


 どっちかっていうと、不器用なんじゃないかな~。


「クックさん、石の魔法で攻撃したら?」

「いえ……石を作り出しても、魔力で構成されてるので、掻き消されてしまうかと」

「あ、そっか」


 だったら……。

 近くにあった大きな岩を持ち上げる。

 私より少し小さいくらいの岩を簡単に持ち上げられたよ。力が300あるって凄いね。

 その岩を少し上に浮かすように投げて、右拳で~殴る!


 ガキ! クキッ!


「いったぁぁぁぁい!」


 痛さで地面を転げ回る!

 岩は砕けないで、代わりに私の手首が変な方向に曲がったよ!

 私の力じゃ無理だったみたいだよ!


「サクヤっち~! ヒール! メガヒール!」


 緑色の光に包まれて、痛さが引いていった。


「クックック! サクヤ様のやろうとしてたことが分かりましたよ!」

『俺もだ!』

「いきますよ、モフモフさん!」

『おう!』


 クックさんが、さっきより大きい岩を地面から引き抜いて、モフモフさん目掛けて投げて、モフモフさんはその岩をクロースラッシュで粉々に砕いた。

 粉々に砕かれた岩は、クロースラッシュの勢いを乗せて無数の弾丸となって、キラービー達に襲い掛かり、不意打ちを喰らう格好となったキラービーたちは逃げることも出来なくて、次々に光となって消えていった。


 散弾銃のイメージを思いついたんだけど、大成功だね。私の手首以外は……。


「キラービーは全て討伐完了です。クックック。さすがサクヤ様。こんな攻撃方法は思いつきませんでしたよ」

「うん。自分で出来たらよかったんだけどね」

「いえいえ! もっとご自分の身体をご自愛ください! まったく、サクヤ様は無茶ばかりするんですから!」

「無茶ばかりって、キラービーを連れて来たのはクックさんでしょ!?」


 どうして私が説教されないといけないのかな!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ