第0話ー猫も歩けば棒にあたる!?
‥みなさんは、“犬も歩けば棒にあたる”という
ことわざをご存じですか?
『出しゃばり、調子にのりすぎると痛い目にあう』
という意味があるらしいです。
でも‥もう一つの意味もあると知ってますか?
『やたらに出歩いていると思わぬ幸運がやってくる』
‥そういう意味なんだそうな。
この話は――‥
その“犬”が、何故だか“猫”になってしまったという‥
一人の女子高生の物語。ーーーーーーーーーーー
時刻は5時半をまわったところだ。
季節は4月終盤‥だが、もう5月といっていいほど、暖かい気候。
太陽は薄いオレンジ色に染まっている。
‥その平和な景色に‥
「げっほ、えほえほ!!!」
‥激しく咳き込む声。
ブレザーの制服にチェックのスカート、見かけは普通の女子高生のこの少女。
左手にアンパンを持ち、何やらもごもごとやっている。
「ハァ〜‥‥ウザいほど眩しいな、太陽さんは」
目を細め、口に残ったアンパンを噛みながら、独り言を吐く少女。
ギーコ、ギーコとかったるそうに自転車をこぐ。
前のカゴにはコンビニのビニール袋と、
大きい円盤型の青いトレイ。
そしてビニール袋には、何やら‥大きな袋に入ったキャットフード。
そして、荒れはてた、誰も手をつけていないような雑木林の前で止まる。
ビニール袋とトレイをつかみ、雑木林へと近づいていく。
チェックのスカートがフワリと揺れる。
「お―――――いっ!!!」
大声で、少女が雑木林にむかって叫んだ。
そしてその少女のセミロングの黒髪と、
『本田 美甘』と刻まれた名札が、
夕陽にキラリと反射した。
初めての投稿なのでド緊張しております(´`;)汗 よよよろしかったら閲覧お願い致します><←