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10.5・正しく清く

9話の前あたりの話

聖「どうしたの?急に話しかけてきて」


潔「お前は他人ほかと違う気がして、つい」


聖「君の言う“違い”はよく分からないけどそんなことはないと思うよ」


潔「なんでそう言える?」


聖「俺は他人ほかより醜いモノをこじらせただけだ。……そうだな、強いて言うならそれを自覚してるくらいか?」


潔「お前はすごいな。普通は自分でそこまで言えない」


聖「違うよ。皆言えないだけだ」


潔「なぜ?」


聖「言ったらハブられるからな。言わなくても態度に出してたら同じだが」


潔「じゃあなんでお前は俺に言ったんだ?」


聖「決まってる。お前が少数派マイノリティーだからだよ」


潔「……意外と酷いな(笑)」


聖「そうか?正直なだけだ。俺は嘘がつけなくてな」


潔「俺もそうしてみようか……」


聖「そうだな……、好きにすればいいんじゃないか」


潔「テキトーだな」






 あんな話をしたからか、嘘を吐かなくなってからは誰も寄ってこなくなった。

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