悪夢-破壊-
それはいきなり起きた。
燃える城内。
叫ぶ家臣たち。
あたしは王の間にいた。
「お父さん大丈夫なの?」
「お母さん大丈夫だよね?」
心配だった。
お父さんやお母さんがいなくなることが。
とても、とても怖かった。
ガシャン!!
王の間の扉が崩れた。
だだだっと人間の兵士たちが流れ込んだ。
お父さんは錬金術で敵を倒しても無限のように兵士が流れ込む。
そのとき、
ザシュッ・・・
あたしと弟の前で両親が斬られた。
ドクドクと流れる紅い血。
「お父さん!!」
「お母さん!!」
あたしと弟は両親に近づいた。
とまらない。
どうすればいいの?
「フレ・・・ア、レッ・・・ド・・・」
「お父さん!」
「生きるんだ・・・俺たちよりも長く・・・っ」
「そう・・・よ。フレ・・・ア。あなたは・・・お姉ちゃんで・・・しょ?」
「でもっ・・・あたし、お父さんやお母さんがいないとっ・・・何もできないよっ・・・!」
「大丈夫よ・・・あなたは私と・・・お父さんの血を引き継いでるのよ・・・」
「でもっ・・・」
「大丈夫」
「「大丈夫・・・だよ」」
そして、あたしの両親は、息を引き取った。
「ユル・・・サナイ・・・」
ドクン
「ニン・・・ゲン・・・」
ドクン
「コロ・・・ス!!!」
ドクン!!
「はっ・・・・!」
目が覚めた。
夢だったようだ。
「いや・・・
悪夢・・・か」
この悪夢は本当にあったことで、夢に出るほど怖かったのだろう。
体が汗まみれだ。
シャワーでも浴びよう。
そう思いながら、シャワー室へ向かった。