5話 念願の魔法発動
おぉ〜やっと少しずつ魔力が動いてきた!!
まるで、せきとめられた川の水が少しずつ流れていくような感覚だな。
でもまだ、すごい集中力を使う割に魔力はチョロチョロしか動かせないぞ。
今度は丹田から手の指や足の指の末端までいくように集中、集中だ。
すうぅぅーはあぁぁー。
・・・・・・・・・・。
ふう〜。よし。
まだぎこちないが魔力を動かせるようになってきたぞ!
おぉ〜魔力が体中を満たしている状態は、すごい全能感があるな!
なんだか今なら100mを5秒で走れそうなくらい体が軽いぞ!!
最近やっと寝返りが打てるようになったが、今なら立ち上がることができるんじゃないか!?
とりあえず、挑戦だ!!
まずは、寝返りをしてうつぶせにっと。
ゴロン。
おぉ〜簡単に寝返りが打てたぞ!さすが魔力だ!
そしたら、次は腕立て伏せのようにして体を起こしてってと。
これも簡単にできたぞ!!これならもうハイハイは余裕そうだぞ!
ハイハイができるようになるには生後6ヶ月くらいにならないと出来ないって聞くし、俺はまだ生後三ヶ月なのにかなり早いんじゃないか!?
魔力さまさまだな!
そして、最後はこのベビーベットの柵を掴んで立ち上がってみるか。
ぐぬぬぬ。これは流石にきついぞ。
うううう。でも、なんとか立てそうだぞ。
うおおおお!おぉ〜なんとか立てた!!
でも、きつい!5秒もキープするのは難しいな!
もう無理だ、座ろう。はあぁぁ。きつかった。
これが夢に見た魔力!!
この感覚を味わってしまったら、ラノベの主人公達が俺つええええしたくなるのはわかるな。
うわあ早く俺つええええしたいww
ワクテカw
さてさて次は、念願の魔法の発動の時間だ!
母が右手の指先から火の玉を出していたし、まず、この体中に巡ってる魔力を右手に集めてみよう。
すうぅぅーはあぁぁー。
すうぅぅーはあぁぁー。
・・・・・・・・・・。
ふぅ〜まだ、魔力を動かすにはかなりの集中力と時間がかかるな。
でも、時間はかかったが、なんとか右手に魔力が集まったぞ!!
そしたら次は人差し指に集めてっと。
はあああ〜!よし出来たぞ。
さ〜て、なんの魔法を使おうかな〜。
家の中だし、もし火事になったら逃げられないから、火は念のためにやめておくか。
そうしたら、水にしよう!!危険もないし、びちょびちょになってもおもらしってことで誤魔化せるし笑
よし。イメージだ。この指先に集まった魔力を水の玉に。大きさはピンポン玉くらいをイメージしてっと。
んん・・・。難しいな。
俺ならできる。俺ならできる。集中しろ俺。
全神経をこの右手の指先に集中しろ。
すうぅぅーはあぁぁー。
すうぅぅーはあぁぁー。
・・・・・・・・・・。
うおおおお。キタキターーーーーー!!
出来たぞ!!右手の指先にピンポン玉サイズの水球が浮かんでいる!!
魔法が使えたぞーーーーーーー!!
苦節27年。うざい客に赤べこのようにぺこぺこ頭を下げ、無能上司の代わりに仕事をやり、そして仕事が遅いと説教を受けても、殴らないで我慢したかいがあったっていうもんだ!
神様、本当にありがとう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!