ドキドキの合格発表
リズとサマーは試験が終わって、カルロスを待つと、サマーが言っていたので、学園のカフェテリアまで移動してきたのでした。
そこでは、リズのメイドアリアも待機してくれていた。
「リズメリア様試験お疲れ様でした。」
「はい、何とか終われてよかったかです。」
カフェテリアで、暫く待っていると、カルロスもやっと終わったらしく、此方に駆け寄ってきた。
「おお、お待たせ!俺が最後だったか?」
「もう、遅いわよ!ちゃんと出来たんでしょうね!」
「おう!筆記以外は大丈夫だと思うよ。」
「ダメじゃない?筆記で、落とされるかもね!」
「皆一緒に、入学出来ると良いですね。」
「そうね、リズと一緒なら楽しそうだし!発表は1週間後だから、それまでは王都にいるわ。だから良ければリズが王都案内してくれない?」
「私で良ければ、ただ、私も案内出来るほど知らないです。」
としりすぼみしながら答えていると、サマーは大丈夫よ、遊ぶ口実にしたかっただけだから!と教えてくれた。
リズは笑顔が戻り、その間カルロスは何をしているか聞いてみたら、サマーはカルロスのお家のセカンドハウスにお邪魔しているらしいので、カルロスも動向することが確定になった。
今日と明日は疲れてるだろうから3日後にまた会う約束をして試験会場の外で待っている両親に報告をしたのでした。
「まあ、リズの初めてのお友達が出来たのね!」
お母様が大層喜んでいた、お父様、男の子もいるとわかったら難しい顔をしていたけど、友達が出来た事を喜んでいた。
「お母様、お友達に王都を案内したいんですが、何処につれていけばいいのでしょう?」
「まだ、あなたたちだけでは不安だから屋敷に招待したら?」
とお母様が提案してくれたので、それはいいなと思いサマーに手紙を渡すことにした。
3日後の招待状を一緒に渡してくれれば、迎えに行くからといったらびっくりしていたけど。
そしてまた、会うのを約束して、2人とお別れをした。
馬車に乗っても、リズは、サマーやカルロスのことばかり話していたが両親にとってもリズにとってもいい出会いだったのだなと思って、リズの終始笑顔が絶えない、興奮したようすを、微笑ましく眺めていた。
屋敷に帰ってからは、リズが張り切っておもてなしをするんだ、と、もう準備をしようとしていたため、メイドたちに止められていた。
そして、3日後というのはあっという間にすぎていった。
「この度は、ご招待戴きまして誠にありがとうございます。」とサマーが挨拶していた。
「いいのよ、今日はゆっくりしていってね。
美味しいご飯とデザートは、ちゃんと用意してありますからね。」
とお母様がお出迎えに出ていた。
「こんなに、大きなお屋敷と思っていなかった。」とカルロスは思ったことが出てしまうのか、隣のサマーが口をすごい音と共に押さえていた。
「カルロス!声に出てるわよ!」
「おま、い、いきなりなにするんだ!」
「カルロスが失礼な事を言うからでしょ!」
広間からやって来たリズがその光景を見て、ふふふ、今日も仲良しね。って言うと2人は揃って、「違う!」と言っていた。
今日は固いの抜きでゆっくりしていってねと、お母様が伝えるとほっとした顔を2人がしていたので、リズはまず、屋敷を案内しますって、張り切って庭から案内を始めるのだった。
「今日は本当に、来てくれてありがとうございます。2人に会うのを楽しみにしていたので。」
「私もよ。もちろん、そっちのカルロスもね!」
「ああ!」
リズは笑顔で会話をしながら、2人はいつもなにして遊んでいるのかとか、自分がどの様に過ごしているか等、沢山話ながら庭を案内していた。
そういえば、2人は学園入学したらどこから通うのかなって思っていたら、サマーも王都にセカンドハウスがあると言っていた、両親が忙しいから、カルロスの所にいることが多いらしい。
2人は姉弟みたいなものだと思っているらしいが、実際そうなんだろうなーと羨ましいそうに見てしまうのはしょうがないことなんでしょう。
さあ、昼食の準備が出来ましたよ、とアリアが迎えに来てくれたので、話ながら食事に行こうとしていると、リズが首から下げている石にサマーが気が付き、すごく綺麗な石ねって言ってくれたので、ついぽろっと精霊石であることを言ってしまうと「は!」って2人が固まっていた!
この世界では精霊石はまず手にはいらない、出回らない、何故かと言うと妖精が、本当に深く繋がった召喚師にくれることがあるって言うぐらい希少な物だからだ。
でも、リズは2人には隠したくないと思い、妖精を召喚出来ることを伝えた。
2人は、びっくりしていたが、受け入れてくれた。
あとで、召喚を見せてほしいとは言われたけど、笑顔でもちろん!と伝えると、サマーもカルロスも興奮して急いでご飯食べなきゃとか言っていたので、ゆっくり食べよう。と釘を指した。
そんなこんなで、午後から召喚を見せることになったので、お母様に着いててもらうことになった。
庭で、リズは深呼吸をして、詠唱をする
「世にましますは、永久の光、我の呼び声に答えよ、ティターニア。」
「ええ!妖精女王!」とサマーが叫んでいたが、リズは聞いていなかった。
光が魔方陣を形成して光の中からティターニアが現れた。
ゆっくりと光から現れた女王を見てサマーもカルロスも固まっていた。もちろん女王はあらあら、といった形で笑っていたが、リズは誰でも召喚出来ると思っているのと、この年で召喚を成功しているものを、誰もいないとは知らなかったので、しょうがない。と一言で終わる。
(ふふ、リズ今日は呼んでくれてありがとう。
お友達も紹介してくれるのでしょ?)と言われて、ええ!勿論紹介します!って振り返った。
「サマー、どうしたの?」
「ちょ、ちょっと、リズ?何で女王が召喚に応じているの?」
「ん?どう言うこと?」
「妖精女王は今まで召喚に応じた記録なんて残ってないよ?」
ええ!そうなの!とティターニアを見ると、(当たり前じゃない、愛し子以外は呼べないわよ)
と言われてリズがびっくりしていた!
そんな事を初めての聞いたリズはお母様を見た。
お母様は苦笑しながら頷いてた。
「そんなこと、誰も教えてくれなかったから。」
としょぼんとしてると、すごいことなんだから自信持っていいわとサマーが言ってくれたので、リズは取り敢えず2人に、ティターニアを紹介した。
「初めまして、サマリアと申します。」
「初めまして、カルロスです。」
(ふふ、もっとフレンドリーで、大丈夫ですよ。)と言ってくれたので、サマーは、元気に、はい!と返事をしていた。
「リズはもう少し世間を知らないとダメね!」
って言われてしまった。もちろんサマーが教えてくれると息巻いていた!
そして、サマーはこの時リズは私が守ると心に決めていた。もちろんカルロスも!
今日は初めてのお友達を招くと言う大仕事だったはずなのに、リズがどれだけ異質なのかがよくわかった2人だった。
そして、私が、席を外したときに、ティターニアが2人にリズの事をお願いしていたなんて、ずっと先まで気が付かなかったのです。
2人には、ティターニアの加護ではないけど妖精の加護を授かっていたのはもう少し先にわかることです。
そんな感じで、楽しい日を過ごすことが出来て、合格発表も3人で見に行くと約束をして、お開きになりました。
ついに学園の合格発表の日になり、3人揃って受験票を見て番号を探していると、あ、あった!とサマーがいって、見て、リズも合格よ!って言ってくれた。
そして騎士科の方を見に行くとカルロスも無事合格したらしい。
「3人揃って学園に通えるね!」サマーとカルロス、自分も喜んだのです。
入学は、来月になるので受付で、入学までに揃えるものを、教えてもらうのと学園の制服の採寸を済ませて、早々に帰宅するのだった。
お屋敷に帰ってからは、リズは興奮しっぱなしだったが、両親は学園からの手紙を貰っていたので少し不安に思っていた。
リズの魔力量がかなり多かったことや、威力、また語学も全て満点だったのだ。その事を踏まえて特進クラスに入学になると書かれていた。
両親は何とか普通に学園に通えるように、手を回していたのだか、此ばっかりは変えられないと学園側から言われてしまったので、リズにどう伝えようか、考えなくてはいけなくなってしまった。
両親はリズが特進クラスに入学することを伝えた。リズにはのびのび学園通ってもらいたかったと、残念そうに言われたが、
私には友達が出来たし、学園でも、ちゃんと力を押さえるから大丈夫ですよ。
と言ってくれたので、何か困ったことが合ったらすぐに言うんだぞと、言われたので、「はい!」と答えて心配しないでと伝えた。
ここまで、お読み戴きまして誠にありがとうございます。