待ち受ける戦い
ログは城の屋上にいた。
そこには太守ローエンが操っていた古代鎧の残骸が放置されてままで、ログはその機械の脚を椅子代わりに腰掛けている。
ローエンは地下に幽閉され、情報収集のために訊問を受けている。態度によっては訊問ではなく拷問になっているだろう。その役は部下の傭兵たちが務めている。王子に汚れ役をさせないため、マークルフが代わりにそれを得意とする者を用意させたのだ。
しかしながら、司祭長らの計画については有用な情報は引き出せていない。
いつ“機竜”が来るかは結局、その時まで分からないのだ。
そして、彼自身には仮面の女剣士との対決が待っている。
彼女もいつ来るか分からない。
ログが人の気配を感じ、剣の鍔に指を這わせる。
そこに立っていたのはマリアだ。
「待っているのかい、お嬢様を?」
マリアが表情に翳りを見せつつ、近づいてきた。
「お嬢様はリーデ司祭の姿も捨てて動き出された。もう誰にも止められない。止めるとしたら、あなたの剣になるのかもしれないね」
マリアの言葉をログは黙って聞いていた。
「団長様もうちの亭主も、あの世で何を思っているんだろうね。何を思っていても声は届かないんだけどさ」
マリアが夜空を見上げた。
「あなたには聞こえているのかい? あの人たちの遺志を継いだ、あなたなら──」
ログはゆっくりとかぶりを振った。
「お二人がこの場にいたら、どうおっしゃっていたか、それはわたしにも分かりません。それに若輩だったわたしが彼らの言葉を代弁することなど、本来は許されないのかもしれません」
ログは鞘に収まった剣を見つめる。
「ですが、わたしはあの方々に後を託されました。その願いを裏切ることだけはできません」
「それがお嬢様の願いを踏みにじることになってもかい?」
「神女の封印を解いてはいけなかった。それを止めねばなりません」
「あなたはそれだけの理由でお嬢様を斬るつもりかい?」
ログは立ち上がり、振り向いた。
「わたしはかつて、バルトさんに訊ねたことがあります。なぜ神女は自ら封印されたのか、と──」
「それはあたしも亭主に訊ねたことがあるよ。でも、亭主は笑ってこう言ったよ──『それを理解できれば神女様は人々の前から消えることを選ばなかった』ってね」
「バルトさんは言っていました」
ログも夜空を見上げ、かつての教えを思い出していた。
「戦乱の世、神女は自らそれを正そうと戦いました。ですが、それによって人々は神の娘に従う側と、それに抗う側に分かれてしまった。神女の存在があまりに特別だったため、人々の統一を願った神女の願いと裏腹に人々は分裂してしまったのです。だから神女は騎士団の祖となった戦士たちに剣を教え、自らの運命を担わせた。人々の運命を人が自ら握った剣に委ねたのだと──その通り、人々は戦いの果てにですが戦乱を止めました。神女もそれを見届けて御自身を不要と判断され、神界に戻れない我が身を封印されたのです」
マリアが苦笑交じりにため息をついた。
「あの人がそこまで深く考えていたなんてね。家じゃ腹を出してバカ笑いばかりの亭主でしかなかったのにさ」
「神女の技と遺志を受け継ぐ〈白き楯の騎士〉と言えど、人であることを忘れてはならない──リーデンアーズ団長もおっしゃってました。バルトさんはその手本のような人だったのです……アデルさんの目的は分かりませんが、人の身で神女の真似をしても誰も救われないと思っています」
マリアが顔を伏せた。
「お嬢様の目的はあたしも詳しくは知らない。だけどブランダルクを救うためだとは言っていたよ。あなたはお嬢様ではブランダルクを救えないと思うのかい?」
「ブランダルクの運命を担うのはブランダルクに生きる人の手で。神女の力を手にしても、その遺志と違う手段を選んでは神女と同じ孤立の果てに道を誤ることになると思います。リーデンアーズ団長はそのことをよく理解し、神女の封印を護ってきました。団長ならきっとアデルさんを絶対に止めようとしたでしょう」
「だから、あなたは止めるつもりなんだね?」
マリアが言った。
「王子が──ブランダルクの人々が立ち上がろうとするこの時に、“最後の騎士”は戻ってきた。そして神女の化身となったお嬢様を止めようとする……運命ってやつなのかねえ」
マリアが空を見上げた。
「でもね、やっぱりやだよ」
マリアの声に嗚咽が混じる。
「お嬢様とあなたが斬り合わないといけないなんてさ、信じられないよ。二人はお似合いだって亭主と笑いあっていた頃が……ほんと、懐かしいよ」
ログは何も答えられなかった。
ただ、神女の遺志を継ぐ者として──そして亡き人々の遺志を継ぐ者として、これが自分が剣を手に行かねばならない道なのだ。
「エルマ、一つ訊いてもいいか?」
横になっていたマークルフは付き添いとして椅子に座るエルマに顔を向けた。
「何ですか?」
「オレフのことだ。奴の能力は“機神”によく似ている。おまえはどう考える?」
エルマが珍しく思い悩むような表情を見せる。
「……似ているというよりは同じと考えるべきでしょうね」
「やはり、そうか。だが、人が“機神”の力を手に入れることは可能なのか? “機神”は古代文明の叡智を結集した超動力機関の暴走で誕生した。奴が希有の天才だとしても、現在の技術力でそんなことができると思うか?」
エルマが返答に迷っているようだった。本当に彼女にしては珍しい姿だった。
「できるかどうかを答えるとするなら──できると答えるべきでしょうか」
「おまえにしては歯切れが悪いな」
「そうですか……いえ、もしかしたら全ての要因がうちにあるような気がしましてね」
「どういうことだ?」
意味が分からず、マークルフはさらに質問しようとしたが、その前に扉を静かに叩く音がした。
エルマが話を中断し、扉を開ける。
そこに立っていたのはリーナとリファだった。
「リファ、来てくれたのか」
マークルフが声をかけると、リファは黙ってうなずいた。
「マークルフ様と二人で話をしたいそうですよ」
リーナがリファの肩に手を添えて告げる。その笑みから、どうやらリーナの願いはリファに届いてくれたようだ。
「なら、うちも席を外しましょう」
リーナと一緒にエルマも部屋を出て行った。
「まあ、座れ」
二人が出て行き、リファが残るとマークルフは言った。リファは空いた椅子を寝台の横に持ってきて、そこに座る。
「男爵さん、大丈夫?」
「リファよりはな」
「あたしはもう大丈夫だよ。あたしの正体を知ってたのに、ずっと“リファ”として見ててくれて──ありがとう」
リファは笑うが、その奥にはまだ不安が隠れているのが見て取れた。
「見るも何も、俺にとってリファは目の前にいるリファだけさ。ともかく、元気が戻ってきたようで良かったぜ」
「これからあたしの中にあるっていう魔力をエルマさんに取り出してもらうんだよ。そうすれば男爵さんだって元気になるよ」
「……すまんな。リファに辛い思いをさせたくはなかったんだがな」
マークルフは天井に目を向ける。
「いいよ。いま思えば、あたしが“ガラテア”だから男爵さんを助けることができるんだ。きっと運命ってやつだったんだよ」
「運命か。まったく巡り合わせというのは本当に分からないもんだな」
マークルフが苦笑すると、リファもつられて同じ表情を浮かべる。
「そうだね。でも男爵さんやリーナお姉ちゃんに会えて良かったと思うよ」
「よせよ。これでお別れみたいな言い方しやがって」
「あと、男爵さんに謝らないといけない」
リファが困ったようにうなだれる。
「何をだ?」
「出世払いの約束できなくなっちゃった。あたしはもうフィーリア王女にはなれないと思うからさ。兄ちゃんの将来を考えたら、あたしは傍にいない方がいいと思うんだ」
マークルフはリファの顔を見つめるが、やがて笑った。
「気にするな。俺の身体の治療費と差し引きにして、足りないと思ったら兄貴に不足分を請求するさ。それに謝るならきっと俺たちの方だ」
「何で?」
今度はリファがマークルフの顔を見つめる。
「俺たちが“機竜”を破壊できていれば、ここまで地上を混乱させることもなかった。リファもここまで苦しめることもなかった」
リファが微笑んでマークルフの胸元にポンポンと手を置いた。
「だって“機竜”を止めないと、悪い奴らが“機神”を復活させちゃうから戦うしかなかったんでしょう? それでこうなったんだから、やっぱり運命だったんだよ」
「優しいな」
「そう思うなら兄ちゃんへの請求は無しだよ。兄ちゃんだってこれから大変なんだからさ」
マークルフは思わずきょとんとしたが、やがて高笑いする。
「はっはっは、やっぱりおまえはしっかり者だな。男を働かせるいい女になりそうだ」
「そうだよ。だから──」
リファの両手がマークルフの右手を握りしめる。
「男爵さん、お願い。身体を治したら必ず“機竜”に勝って。そして兄ちゃんとブランダルクを助けて──」
リファが祈るようにマークルフの右手に額を押し当てた。
「……ああ」
マークルフは辛うじて動く右手でリファの手を握り返す。
「約束するぜ。俺の目の前に立つ戦乙女に誓ってな」
「戦乙女って──あたしのこと?」
リファが顔を上げる。
「そうさ。おまえがこのブランダルクを救おうとする神女の再来だ。その頼みを聞かずに“戦乙女の狼犬”を名乗るわけにはいかないだろ」
リファの目に涙が浮かんだ。
「なんだ、泣くことないだろ?」
「嬉しいんだよ。だって、戦乙女なんて男爵さんの最高の褒め言葉じゃん。それに誓ったことは決して破らないって聞いた。だから安心しちゃった」
リファが袖で涙を拭く。
「リーナから聞いたのか」
「うん。それとね、もう一つ約束して。お姉ちゃんは男爵さんのこと心底、大事に思ってるんだよ。男爵さんも絶対にお姉ちゃんを離したらダメだからね」
マークルフは苦笑する。
「前にも裏切るなって言ってたな。まったくおまえは俺を信じるのか信じてないのか、どっちだよ」
「そうだっけ」
「約束するさ。あいつがいないと俺も“戦乙女の狼犬”でいられないからな」
マークルフとリファはやがて、お互いにつられるように笑い合うのだった。
次の日の昼。
城の地下の一室に魔力を取り出すための装置が用意された。
「あたしは何をしたらいいの?」
用意された寝台に、厚手の寝間着姿になったリファが座っていた。
その周りには車椅子のマークルフとリーナ。そしてエルマと助手としてアードとウンロクがいる。
ルフィンも同席したかったらしいが、王子の帰還に湧く民衆の前に出ないわけにはいかず、立ち会うことができずにいた。
「気分は悪いでしょうけど、これを両腕と両脚に取り付けてもらいます」
エルマが箱から取り出したのは鎖で繋がった枷だった。
枷自体が何かの装置であり、それを結ぶ鎖の中心にも装置が見える。
「説明させてもらうわ。簡単に言えば、現在のリファちゃんは“聖地”にいることで内部に蓄えられた魔力の放出が止まっている段階なの。これを装着することで“聖地”の外にいると誤認させて魔力を引き出すことになります」
「リファちゃんは大丈夫なのですか?」
リーナが訊ねた。やはり不安は隠せないのだろう。
「魔力を引き出しても命に問題はないでしょう。ただ、特殊な手段で強引に魔力を吸い上げるので、苦痛は感じるかもしれません」
リファは手枷を見つめていたが、やがてうなずいた。
「それで男爵さんは復活できるんだよね? お願いします!」
リファはマークルフに顔を向ける。
「大丈夫だよ。そんな暗い顔、男爵さんらしくないよ」
そう言ってリファは寝台に横たわった。
彼女の両手首と両足首に、エルマが機械の枷を取り付ける。そして枷の鎖を助手の二人が用意していた機械に接続した。
「機械を作動させるわ。最初に違和感があるかもしれないけど大丈夫よ」
機械が点灯し、微かに唸りをあげる。
「どこかおかしいと思うところはある?」
「ないです」
「では始めるわ。少しずつ出力を上げるから我慢できなくなったら言ってね」
エルマが機械の調整ダイヤルを少しずつ回していく。
やがてリファの顔が苦痛に歪んだ。
エルマがダイヤルを戻すと、リファの表情が少し落ち着く。
「この辺りかしら。いま、あなたの中の魔力を機械に吸い上げているところよ。何かあったらすぐに言ってね」
エルマがマークルフの方を向いた。
「しばらく時間がかかります。男爵も身体を休めていてください。用意が整い次第、男爵の治療も始めます」
「エルマさん、もう少し出力を上げていいよ」
リファが二人の会話に割って入る。
「その方が早く魔力が集まるんでしょう? 男爵さんの復活も早くできるんでしょう?」
「そうだけど、苦痛は増すわよ」
「いいよ。それで少しでも早く治せるなら我慢する」
「分かったわ。ただ無理はダメよ」
エルマがダイヤルを回した。
リファが顔をしかめるが、それでも黙って耐える。
「ここで様子を見ましょう」
エルマが立ち上がると、アードとウンロクの二人が大きな布を寝台の周りに吊して仕切りにする。
「後は引き受けます、男爵。あまり女の子の苦しむ姿を眺めているもんじゃないですよ」
「……そうだな。リファ、頼む」
マークルフが仕切りの向こうに声をかけると、リーナが車椅子を動かして二人で部屋の外に出る。
「あの子もこのブランダルクを救うために戦ってくれるんです。負けられませんね」
車椅子を押しながらリーナが言う。
「そうだな……負けられんな」
マークルフは右手の拳を握りしめようとする。
「リーナ──もう一度、俺を“機竜”と戦わせてくれ」
握りしめることすらままならない手を見つめながら、マークルフは言う。
「今度こそ、この手で“機竜”を破壊する──何があってもだ」
「はい。リファちゃんとの約束、破れないですからね」
車椅子が止まり、リーナの右手がマークルフの右手に添えられる。
「今度こそ、私たちの手で──」
「そうですか。治療の目処が立ちましたか」
城の一室。
目の前に跪く護衛の騎士から報告を受け、エレナは椅子から立ち上がった。
「しかし、“機竜”の到達までにユールヴィングの治療は間に合いそうですか?」
「それは“機竜”の動向次第とのことです」
「そうですか。では邪魔が入らないように監視は緩めないでください。オレフの捜索もそのまま続けてください」
エレナは懐から何かを取り出した。それは魔力の封印された水晶を宝石代わりに設えた銀の指輪だ。
「最悪の事態が予想されます。必要ならば最後の手段も執らねばなりません。その用意も怠りなくお願いします」
騎士は顔を上げたが、すぐに深く頭を下げた。
エレナは窓の外に広がる、薄暗い雲が覆う空を見る。
本国では祖父ユーレルンが準備を終えているはずだ。
最後の手段を使う時はエレナ自身に委ねられている。それを見極め、最悪の事態を回避するために彼女は危険を承知でこの地に訪れたのだ。
(力をお貸し下さい、お祖父様。エレナは必ずお祖父様の目となって司祭長たちの野望を阻止してみせます。全てはフィルディング一族の未来のために──)
「わたしは行くわ」
薄暗い空の下、仮面を付けたリーデは馬に乗った。
「“最後の騎士”と決着をつけるか」
オレフはそれを見送りながら言った。
「貴方にも因縁の相手がいるのでしょう? 男爵に同行しているあの女科学者、エルマと言ったわね。彼女が貴方が言っていた相手なのね」
「そうだ。彼女が俺に勝ってくれることを、俺は望んでいる」
オレフの視線はここにはない先を見ているようであった。
「これで最後かもしれないから訊いてもいいかしら? その人は貴方にとって何なの? 友人? 昔の恋人? それとも好敵手ってやつ?」
オレフは静かにかぶりを振った。
「適切な表現はないな。敢えて言うなら一番の理解者と言うべきか」
「なるほどね。確かに変わり者という点では似てるかもしれないわ。でも、その人は貴方の期待通りに勝ってくれるのかしら?」
「彼女はそれだけの人物だ」
オレフは自分の左手を見つめた。その掌にはリーデによって施された白き楯の紋章が刻まれている。
「現在の俺自身も彼女の望まなかった彼女の最高傑作と言える。だから俺を倒す術も必ず見つけてくれると期待している」
「やはり、そうとしか考えられない」
オレフにより地下室での軟禁生活を強いられたマリエルは、そこに残された資料を片っ端から調べる日々を送っていた。
そして、マリエルはその研究内容からおぼろげながら、オレフの目的を突き止めつつあった。
(姉さんがその存在を予言していた“特異点”──それを利用して“機神”の複製を造り上げた。怖ろしい話だけど、あのオレフさんならできるかもしれない)
マリエルの座るテーブルの上には様々な資料が広がっている。
その全てがいま地上で起こっているであろう計画のために研究されたものの記録だ。
オレフがそれらを残していった意図はともかく、それによって彼の計画なども見え始めていた。
だが、同時に別の疑問が湧き起こっていた。
(オレフさんはこの時に備えて入念に準備をしてきた──でも全ては“竜墜ち”が起きることが前提。“竜墜ち”が起きることが分かっていないと、ここまではできないはずよ。“機竜”が“聖域”に来ることを予言していた──いえ、あまりに不確実すぎる)
ならば、結論は一つだ。
マリエルはここから動けないことをもどかしく思いながら、頭を抱える。
(“機竜”を動かす別の手段がまだあるんだわ)
「ガルフィルス陛下からの伝令が到着しております」
本拠地であるムンドガル大神殿に戻っていた司祭長ウルシュガルの許に、仮面の僧兵が姿を現す。
だが、僧兵が伝令書を読み上げる前に、神像の前に立つウルシュガルが手で制する。
「聞かずとも分かる。トリスが反体制派に奪取されて慌てておるのだろう。臆病者だけに耳と動きだけは早いものだ」
「ご返答はいかが致しましょうか」
「もうじき、“機竜”が墜ちる。慌てずに静観するように伝えておけ」
仮面の僧兵がそれを伝えるために去っていく。
司祭長の傍らに仮面の侍従が立った。
「猊下、あのオレフという者、どうも気になります」
侍従が口を開いた。
「あの者が心配か?」
「おそれながら、不測の事態により猊下の御力は封じられております。いま彼に叛意があれば──」
ウルシュガルは神像を見上げた。
「あの男にそなたが怖れるような野心はない。あの男を動かすのは科学者としての信念と矜持。あの者は神像に祈る代わりに、古代の科学が産み落とした災厄の偶像“機神”に挑む科学の信望者だよ。その篤き信仰心は司祭長である余ですら脱帽してしまうほどだ」
「猊下のおっしゃる通りでございます。しかし我は凡人ゆえ、あの男の才覚に怖れを抱かずにはおられません。どうかお許しください」
「許そう。それに万が一、あの者に不測の事態があろうが最後の手札はこちらにある」
ウルシュガルは神像を見つめ続けながら言った。
「“機竜”の真の手綱を握っているのは余であるからな」




