第十二話
「ごめんね、圭一。聞いて欲しいの。」
「なんだい…?あ…喉でも渇いたか?それともお腹空いたか?」
「違うよ、あのね…。私、もう行かなくちゃっ…お父さんとお母さんが待ってるのっ……。」
「何言ってんだよ…ほ、ほら、とりあえず、何か買ってこようか…林檎とか。」
「…もう楽になっていいんだよ…?…圭一…今までありがとう。」
そう言って彼女は泣きながら笑った。
目が覚めた。
どうやら俺は疲れて絵理奈の隣で寝ていたらしい。
ピーーー…………
気づくと絵理奈は俺の手の中で冷たくなっていた。
すぐに医者が来た。
俺は絵理奈の元から離され、絵理奈はすぐに電気ショックをされていた。
ピーーー…………
その不快音が鳴り止むことはなかった。
「12月24日、19時28分…御臨終です。」
現実的に考えて見ろよ。
こんなにも長く眠っていた絵理奈が、いきなり目覚めて抱き締めてくれるわけがないじゃないか。
あのメッセージは、絵理奈の最期の言葉だったのかもしれない……。
俺の夢か幻か、でも確かに絵理奈の声が聞こえたんだ……。
もう二度と、絵理奈には会えないんだ……。
薄々気付いていた…もう、目覚めないことなんか、とっくの昔に……。
俺は絵理奈のことを、幸せに出来なかった……。
俺の努力は、全て無意味だったんだな……。
それは、とても寒い、雪の降るクリスマス・イヴのことだった……。
True End...




