はじまりのとき
初めてです。よろしくお願いします。
届いた。
・・そう思った瞬間
ぐらりと揺れた
目の前から色がどんどん消えていく
・・そして
世界がついに真っ暗になった。
あいまいになっていく
意識の中で
「ごめん」
小さく
・・でもはっきりと呟いた。
それが
僕、新堂翔の
最後の記憶。
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気づいたとき
僕は真っ白な空間に漂っていた。
死んだんだな
漠然とそう思った。
意識があいまいで体がふわふわする。
ここはどこだろう。
何もない。
地獄・・ではなさそうだ。
かといって、天国でもない。
そのとき頭の中に声が響いた。
少し低くくて、どこかなつかしい。
『翔・・』
誰?
『翔・・』
親父?まさか?
『・・君は生まれ変わる。早すぎたからね。』
言い聞かせるような優しい声。
生まれ変わる?早すぎた?
『そうだよ、翔・・。君があんなことするはずじゃなかったんだ。だから君の死は予定外なんだよ。』
誰?何言ってるんだ?予定外って?
『ふふ。混乱してるね。次の人生はちょぴりハードだけど・・きっと楽しいはずだよ。』
だんだん意識がはっきりしてくる。
『じゃあ、時間だよ・・』
おい。待てよ。
『・・頑張って。』
急に何かが弾けた。
光でいっぱいになる。
はっきりしたはずの意識が
また、遠く離れていく。
ここまで読んでくださりありがとうございます!