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無愛想な彼  作者:
19/25

第19話

今回は幸浩視点です

「あれ?めぐは?」


めぐの教室に入ると、その姿はなく隣の席のゆかりちゃんに聞いた。


「あっ、おはよう幸浩くん。あの子まだ来てないんだ」


「えっ、おかしいな…」


いつもの様にめぐを迎えに行ったんだけど、家の前にはめぐの姿はなくておばさんに聞いたら、

「てっきり幸くんと行ったかと思った」

との事で、俺は先に学校に来ているのかと思ってた。


「恵と一緒じゃないの?」


「あぁ…そうなんだよ」


おかしいな…今までそんな事なかったのに。

ゆかりちゃんにありがとうとお礼を言って、教室を後にした。めぐと付き合いだしてから、こんな事ははじめてだ。



自分の席につき、教室やらノートを机に広げる。隣の智はまだ学校に来てないらしい。

俺達は双子なせいか、くじ引きで決められる席も隣になる率が高い。変な所で意識疎通が出来ててはっきりいってなんか嫌だ。


兄弟だけど一緒に登校をするわけではない。だけど見た目に反して真面目なコイツが、俺より遅いのも珍しい。

なんかムカついたから、椅子を蹴ってやった。


「…なにやってんだよ」


この低めで、最高に機嫌悪いですって感じな声は…


「遅いじゃん智」


俺の片割れ。

しっかし今日はいつもに増して不機嫌そうな顔…。双子の片割れなんだから、愛想よくすりゃコイツもモテるだろうに…。


「お前には関係ないだろ」


「なんでそんな機嫌悪いんだよ」


お前には何もしてないっつーの。…椅子は蹴ったけど。

智は椅子に座り、鞄から教科書を取り出した。


それにしてもめぐどうしたんだろ…。黙って学校に行くなんて初めてだし、教室にもいないならどこにいったんだ?

可愛い彼女ですから、心配しますよ。そんなこと思ってたら智が変な事をきいてきた。


「…なぁ、今日恵どこかおかしくなかったか?」


コイツは何故かめぐの事を呼び捨てでよんでる。ちょっと気にくわないってのは、俺の秘密。

それより、その意味深なセリフなんだよ。


「いや、今日はまだ会ってないんだよ」


「えっ…だって幸、お前恵と一緒に登校してるんじゃ…」


俺そのこと智に話したことあるっけ?記憶にないけど、まぁいいか。


「だ〜か〜ら〜、会ってないもんは会ってないの!!」


すると智は

「え゛っ」

って顔した。この顔は驚いてる顔だ。いや、驚きの中になんか後悔みたいなのも混じったような…そんな表情。


「めぐにしては珍しいから、俺も心配してたとこ」


「…そっか」


智はそれっきり黙り込んでしまった。コイツ黙ってるとやっぱ無愛想だわ。


「…昨日なんかあったのかな」




それから昼休み、掃除の時間とめぐを訪ねに行ったけど、やっぱり今日は学校に来てないみたいだ。


「学校にっていうか、教室に来てないみたいなんだ。恵らしき後ろ姿を校庭でみたんだ」


「ゆかりちゃんが見たっていうなら、本当なんだろうね。なんで教室にこないんだろ?」


「………私の勘だけど、昨日何かあったのかも」


「昨日?」


昨日といえば確か…、めぐは宿題忘れて居残りさせられるっていってて、俺は用事があったから先に帰ったんだよな…。


「幸浩くん本人にいうのもなんだけど、あの子最近はマシになったんだよ」


「…何が?」


もしかして、もしかする?


「好きだった人の事を引きずってたの。ショックな事があったみたいで」


ビンゴ。男って鈍感っていわれるけど、俺はそうじゃなさそうだ。


「その人と何かあったのかも…」


…………ちょっと待て、“好きだった人”の名前は直接聞いたことはないけど、誰かはなんとなくわかる。ほぼ間違いないだろう。

だけど、そいつとなんかあったってことは俺としても非常にマズイ。

だって俺は、そいつの気持ちも知ってる。今も変わってないことも。


「幸浩くん、誰のこといってるかわかるよね」


あぁ、わかるよ。奴はいわば俺の分身でもあり一番の理解者でもある、


「昨日この教室から智浩くん?を見たって子がいるんだ」


━━━━双子の兄、智浩だし。

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