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無愛想な彼  作者:
10/25

第10話

なんとな〜く気まぐれで、クラスの女の子達を避けるようにしてきた屋上なんだけど、実は今回来るのが初めてな私。

ドアを開くと、今までよりもちょっとだけ近くなった空が広がっていた。今日は雲一つない晴天だ。


「ん〜っ」


さっきの緊張もあってか縮こまっていた背中や肩が、思いっきり伸びをしたらポキポキなった。

授業をサボるのって初めて。


「お昼寝でもしよっかなぁ」


入口から死角になるところによいしょと座った。壁にもたれてぼ〜っとしていると本当に眠くなってくる。


「……すぅ…」


いつの間にか夢の中へ落ちていた。




私は走っていた。7組にいる友達に教科書を借りるために。

でも何故か私の走っている直線上は誰もいない…。構わず走り続ける私。


『あっ…あの時の』


そう、間宮兄弟に初めてあった時の夢だ。


『このまま行くと、また転んじゃうよ!!』


走る軌道を修正したいところだけど、私の体は思い通り動かない。

なのにどんどん進んでいく。


『こけちゃうよ〜っ』


そう思った矢先、夢の中の私の視界は反転した。この前同様背中に痛みを感じることはなく、かわりに温かい腕が私を支えてくれていた。


『幸くんかな…?』


また幸くんに助けてもらったかと思って、支えてくれてる人の顔を見ようと顔を上げるんだけど、逆光が眩しすぎて顔どころか首から上が影になって見えない。


『逆光でミルクティーみたいな髪の毛見れな〜い!!』


今度は体全体を温かさが覆いはじめた。あの時はなかった温かさ…。夢の中の私の意識は遠くなり、眠りから覚醒しようとしていた。


『また幸くんに助けてもらっちゃった…』


覚醒する寸前うっすら見えた夢の人は、顔を赤くしはにかんだ笑顔で私の前髪を整えてくれた。




目を醒ますと私のいるあたりは日陰になってて、朝は心地よかった風がちょっと冷える。


「…今何時?」


ポッケから携帯を取りだそうと手を動かすと、肩にかかっていた何かが落ちた。


男の子の制服の上着だった。


「誰の?」


制服の内側の名前がかかれているところを見るとそこには、


―――間宮


と書かれていた。

読んでいただき、ありがとうございます。

久々の更新でした!なんとな〜く見えそうな展開だったような…。次作は早めに更新できるように頑張ります!

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