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冥界  作者: 尾花となみ
EpisodeⅢ 冥界の間奏曲
9/21

Intermezzo Ⅲ―A Trio Scene①―

ショートポエム系のサイドストーリーです。

本編には直接関係ありませんが、読むと登場人物達の心情がわかります。

次話へ行く為の補足と思ってください。


一人・二人・三人のシーンを色々交差して載せています。

「……ユリはどうだ?」

『……よくないわ……』


「人間には日の光が必要、か……」

『そんな事も気付かなかったなんて……馬鹿ね』

「まったくだ」


「で……えーっと、外に出られてとても嬉しいのですが……なぜお二人まで?」

「気にするな。たまには俺も直に海を見たくなっただけだ」

『気にしないで。私はあの城嫌いなの』


 よくわからないけど……久々に城から出られて嬉しかった。

 どこかは知らないけど、目の前には広大な海が広がっている。


 気持ちがスーッと軽くなる。

 決して病むつもりはなかった。でも、あの暗く広い空間にいると、自然と体力が落ちていった。


「海は……綺麗だな」

『私は森の方が好きだわ』


 真っ黒な二人がこの場所にいるのに、かなり違和感を感じたけど、嬉しかった。

 私の身を案じて連れてきてくれた。


 きっと心配して、側にいてくれる。

 直接心配の言葉をかけてくれる事はないけど、その気持ちは十分伝わっています。


 望んではいけないこと。期待してはいけないこと。

 二人の事を想うなら、望んではいけない。


 でも、でも今だけは、望ませて……。

 この時が、ずっと続けばいいのに……。


 このまま、ずっと二人の側にいさせてください。

 このままずっと、三人の時が……ずっと続いて欲しい。


 カリスト様、ルリア様……そしてリキア様。ごめんなさい。

 帰ったら、また頑張ります。一生懸命探します。


 だけど……今は、今だけはこの時が止まって欲しい……。

 そう望まずにはいられない……。

ユリ×カリスト×ルリア

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