Intermezzo Ⅵ―A Solo Scene④―
ルリアの独白。
前話で大分明らかになったとは言え、今回かなりのネタバレを含みます。
気になる方は間奏曲(Intermezzo)全話飛ばしてください。
気にしないという方はお進みください。
昔よりもっと嫌な空気で満たされてる。
どうしてこんなに苦しいのかしら。
あいつの悔恨の念が詰まった城は今は悲しみに包まれている。
どうしてこんな事になってしまったのかしら。
最初に思っていた通りの別れなら、寂しいけれど思い出として、たまに姿見で無事を確認したりして笑って過ごせるはずだった。
それなのに……どうしてこうなってしまったのかしら。
このユリに感じていた気持ちは、やっぱりリキアだったから?
ユリ本人に感じていた愛情じゃなかったのかしら?
でもそれだったら、ユリがそうで嬉しさだけだったはずなのに、悲しく苦しく思うのはなぜ?
それはやっぱりユリ本人を大切に思っていたから?
わからないわ。わからないけどすごく悲しいの。
そしてすごく苦しい。
でも会わなければよかったとは思えなかった。
そして離れたいとも思えない。
きっと二人も同じ気持ちだから、何もなかったように私達はまた姿見を見て探してる。
今までみたいに純粋に切実に見つけたいって思いだけじゃないけど、それでもやっぱり探しちゃうよ。
ごめんね、ユリ。
そしてごめんね、リキア。
恋心がない分まだ一番冷静です。
そして先を見据えてます。でも悲しいのです。