Intermezzo Ⅵ―A Solo Scene③―
カリストの独白。
前話で大分明らかになったとは言え、今回かなりのネタバレを含みます。
気になる方は間奏曲(Intermezzo)全話飛ばしてください。
気にしないという方はお進みください。
どう接したらいいのか分からない。
正直、どう接したらいいのか本当に分からない。
自分の気持ちも分からない。
どうかしている。
リキアを愛している。それは絶対変わらない想いで、それが全てだと思っていた。
だが、では、この気持ちはなんなのだろう。
ユリを愛しいと思っているこの気持ちはなんなのだろう。
リキアとは違う。分かっていて揺れるこの気持ち。
だがリキアでもあるんだ。
でもユリなんだ。
アリアには感じなかったこの想い。
あんなにそっくりなアリアにはここまで心揺さぶられなかったのに、なぜユリには心乱されるのか。
それがつまり心を……と言う事なのか。
ではユリはどこへ行くのだろう。
ユリと言う人間は、どこに行ってしまうのだろう。
ずっとリキアを一緒に探してきたユリと言う人間はどこに行ってしまうのだろう。
どうしたらいいのか分からない。
嬉しかったはずなのに。
ユリがリキアを受け継いでいて確かに一瞬嬉しく思ったのに、ユリがいなくなってしまうと言う現実に衝撃を受けている。
どうしたらいいのか分からない。
どうしたいのかも分からない。
本当に……どうしたらいいのだろう。
カリストが一番迷宮入りしてます。
何も考えられません。
やっぱりヘタレな男なのです……。