Intermezzo Ⅵ―A Solo Scene②―
ユリの独白。
前話で大分明らかになったとは言え、今回かなりのネタバレを含みます。
気になる方は間奏曲(Intermezzo)全話飛ばしてください。
気にしないという方はお進みください。
前よりもずっと、重い空気が流れている。
私は自室で膝を抱えうずくまる。
今日は暇をもらった。
本当なら出かけるけど、出かけたくなかった。
ちゃんと外の空気を吸わないといけないけど、今日はどこにも行きたくない。
もうわかってる。
二人が何も言わなくてもわかってる。
記憶は全然ないけど、想いは確かに感じていて、今なら素直に二人のそばにいれて嬉しいって思える。
でも、でもでもやっぱり苦しいよ。
私は一体何? なぜ存在しているの?
アリアも、ずっとこんな気持ちで苦しんでたのかな……。
私のこの気持ちは、存在は偽りのもの?
私のこの想いは、苦しみは必要ないもの?
自分がどうしたいのかもわからない。
どうしたらいいのかもわからない。
何も何も分からない。
でも、一つだけ分かってる。
一つだけ、絶対に間違えない気持ち。
二人の事が大好きで大切で……ずっと傍にいたいって気持ち。
私のものなのか、あの方のものなのか分からないけど、その気持ちは絶対で……たぶん、私とあの方の同じ気持ちなんだと思う。
なんとなく自分の立ち位置を理解したユリです。