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自然体

作者: 翠泉


 あなたが隠そうとしていた

 小さな傷をずっと見つめていた

 綺麗な紫陽花を見に行こう

 自我を失ってしまう前に


 寂しい夢を見た

 誰かが待っている気がした

 寂しいふりをした

 狂気じみた篤実な愛


 思い焦がれて

 それだけが全てで

 がらんどうなだけ

 私たち人間は


 あなたが隠そうとしていた

 小さな花は枯れてしまった

 何もない教室で

 無闇に傷を舐め合うけれど


 次に目が覚めたなら

 他人のことを愛せる気がした

 次に目が覚めたなら

 全てを失う気がした


 見えない奥の隙間に触れたくて

 それだけが全てで

 灰になって土に還るだけ

 私たち人間は


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― 新着の感想 ―
人は時に、小さな傷を隠そうとしたり、寂しいふりをしたりするけれど、自然体で楽に生きることができたら、いいのかも知れないですね。隠していた花が、枯れてしまわないように。 誰かを愛そうとして、一方で恐れ…
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