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第6話 歴史を動かした者達
竜もまじえて話し合いが行われた結果。
ある事実が明かされた。
この国が信じている竜は、確かに国を富ませていたが、その願いには反動があるという。
国が富めば富むほど、後に大きく衰退していく事が明らかになった。
それが分かった者達は竜との約束をやめ、生贄を送る事もしなくなった。
するとやがて怒った竜が国の元へやってきた。
生贄をよこさない人間に憤慨した竜は、怒り狂って攻撃してきたが、私が見つけた真っ白な竜が追い払ってくれた。
悪い竜を追い払った、もう一体の竜は英雄として語り継がれ、そんな竜を助けた私も歴史を動かした一人として広まった。
もはやその一匹と一人を知らぬ者はいないほどに。
私は、努力や我慢強さしか取り柄がなかった第三王女の大躍進とうたわれた。
それからその国は、悪い竜に頼らず自分達の手で国を富ませていく事になった。
私も無事に天寿を全うし、姉達よりも長生きする事になった。
真っ白な竜にささえられながら、伴侶を見つけて幸せな余生を過ごした。