第十話 大暴れ
●泣きながらウサギに抗議する卯乃。
(卯乃)
ウサギさん。あんたねぇ。
わたし、今までの人生で、
こんなにケガしたことないってゆーくらい、
ケガしまくってるのよ。
もうねぇ。
もう、いっぱい、いっぱいなんだから。
なんでケガするまえに言ってくれないの?
(ウサギ)
あーはいはい。
すみませんねぇ。
(卯乃)
さっさと出しなさいよ。
その鎧。
(ウサギ)
また呪文をおっしゃっていただかないと
だめなんですが、
よろしいでしょうか?
(卯乃)
よろしいですけど、
簡単なのにして。
(ウサギ)
カック・カパット 鎧、
そして鎧のイメージ。
(卯乃)
おっけー。
カック・カパット、鎧!
●卯乃の左手が光で包まれる。
●卯乃は右手で、その光の中から鎧をつかみだす。
(卯乃)
おりゃー。
がらんがらんがらん。
ぼとぼとぼと。
●鎧が一式バラバラの状態で出てきた。
(卯乃)
・・・・・・・。
ねえ、これ一個一個身につけるの?
(ウサギ)
そう。
(卯乃)
なんかこう、
ぱーっと変身とかしないの?
(ウサギ)
そんな非現実的な事
するわけないじゃないか。
(卯乃)
なんでよ。
もうじゅうぶんファンタジーじゃない。
ウサギさん。
なんか自分に都合よくない?
(ウサギ)
いらないのか?
(卯乃)
いります、いります。
●兜をかぶる卯乃。
(ウサギ)
おい。鎧を着たことないのか?
鎧は下から身につけるのだ。
(卯乃)
そんなの知らないよ。
●ぶつぶつ言いながら
鎧を身につける卯乃。
(卯乃)
でもこれ、マジックテープでつけやすいね。
(ウサギ)
そうか。
よかったな。
それより急げ、敵に見つかる。
●どうにか鎧を身につけた卯乃。
(卯乃)
じゃーん。
どう?かっこいい?
(ウサギ)
立派立派。
●鎧を着ていろんな動きをしてみる卯乃。
(卯乃)
あれぇ、うーん、鎧って、
動きにくいし、見えにくい。
(ウサギ)
おい、こら、緊張が途切れてるぞ。
戦いの最中だ。
集中しろ、集中。
耳をすまして状況を把握するんだ。
敵を探れ。
死にたいのか。
(卯乃)
あ、はい。
●目を閉じて、耳をすまし、集中する卯乃。
(卯乃)
戦車が、・・・1台、2台、3台、
わたしのほうに向かって来てる。
・・・・・。
あれ?
おかしい。
この辺りじゃない遠くで
戦ってる音がする。
(ウサギ)
どこだ?
敵の増援か?
(卯乃)
後ろ。
さっきいた基地の方。
(ウサギ)
しまった!
だまされたぞ!
こいつらは囮だ!
(卯乃)
キーちゃん!
●スーパーロケット杵のキーちゃんが
瞬く間に卯乃の手元にやってくる。
●すかさず杵に点火。
どうっ!
(卯乃)
キーちゃん急いで。
基地の人たちが危ない。
●すばらしいスピードで基地に向かう卯乃。
●反乱軍の戦闘機も何機か基地に引き返し始めた。
●しばらくして基地が見えてきた。
●基地の上空には、1隻の鬼の巨大宇宙戦艦が浮かんでいる。
●基地からは黒煙が上り、あちこちで爆発が起こっている。
(卯乃)
ああ、大変。
あれに襲われたんだ。
●人間の基地は、戦艦から降下してきた鬼の大軍に取り囲まれ、
すでに基地内への鬼の侵入がはじまっている。
●卯乃に向かって、戦艦からの砲撃。
キキュン。キキュン。
どーん。ばかーん。
●卯乃と並走する、
前線から引き返してきた人間の戦闘機が
次々撃墜されてゆく。
●戦艦はあまりに強大で、
それに比べて人間の基地は、はるかに小さい。
●砲撃をかいくぐり
(キーちゃんが、勝手にうまくかいくぐり)
鬼の戦艦と鬼の地上部隊との間の空間に突入する卯乃。
●ものすごい数の鬼の歩兵部隊が、
太鼓を鳴らしながら進撃している。
(卯乃)
すごい数。あれが全部鬼。
●地上からは銃撃。戦艦からは砲撃。
キキュン。キキュン。キキュン。キキュン。
どーん。どどーん。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
●砲撃はどうにかかわすものの、
何発もの銃弾を受ける卯乃。
●鎧と杵の装甲でなんとか致命傷は
まぬがれている。
かんかんかんかん。
ちーん。ちゅいーん。
がん。がーーん。
(卯乃)
痛い。
気が遠くなる。
キーちゃんがんばって。
もう少しで基地よ。
みんなを助けなきゃ。
●兜に銃弾が直撃。
がーーん。
(卯乃)
きゃあ。
●兜の隙間に銃弾の破片が入り込み、
コメカミのあたりから出血。
(卯乃)
そんな弾!かまうもんか!
♪ユードンハフトゥ、ウォーリー、ウォーリー
まもーってーあげーたいー♪
●激しくなる一方の鬼の攻撃。
キキュン。キキュン。キキュン。キキュン。
どーん。どどーん。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
かんかんかんかん。
ちーん。ちゅいーん。
がん。がーーん。
●ようやく基地の宇宙船発着ゲートにたどりついた卯乃。
●大きく開いたゲートの入り口からは、
鬼が次々と基地の中へ侵入している。
(卯乃)
キーちゃん。
わたし飛び降りるけど、
ついてきてね。
(卯乃)
とうっ。
●杵から飛び降りる卯乃。
●宇宙船ゲートに侵入する鬼の大群に飛びかかる。
(卯乃)
ウサギーキーック。
どがぁぁぁぁぁぁぁぁん。
●鬼の悲鳴。
(鬼)
うおおおおん。
ぐおおおん。
●あたり一面の鬼の大群が蹴散らされる。
●すかさず体勢をたてなおし、走り出す卯乃。
(卯乃)
キーちゃん。
●卯乃、杵の柄をつかむ。
●突然の攻撃に、一瞬統制を失う鬼の軍団。
●広い宇宙船ドック内には鬼がうようよいる。
●鬼は、すでに基地の大半を制圧しているようだ。
●卯乃、手当たり次第鬼に襲い掛かる。
(卯乃)
がおおおおおおお。
●スーパーロケット杵をふりまわし、
次々鬼を蹴散らしてゆく卯乃。
どかっ、ぼかっ、どん。ばーん。
(鬼)
うおっ、おうっ、おおっ、うっ。
●戦闘不能になった鬼が消滅してゆく。
●鬼の反撃。卯乃にむかって一斉射撃。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
かんかんかんかん。
ちーん。ちゅいーん。
びしゅっ。
●卯乃、右腕の鎧の隙間に銃弾が入り込み被弾。
二の腕のあたりから出血。
(卯乃)
あうっ。
(ウサギ)
大丈夫かっ!卯乃っ!
(卯乃)
平気!
●卯乃、走るのを止めない。
●その勢いのまま、ドーム球場ほどもある広い宇宙船ドックの
天井近くまで飛び上がる。
(卯乃)
やあっ。
●卯乃を銃弾が追う。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
●着地点の鬼を狙う、卯乃。
(卯乃)
ウサギーキーック!
どがぁぁぁぁぁぁん!
●ウサギキックの着地点付近の大勢の鬼が戦闘不能。
一気に消滅してゆく。
(鬼)
うおおおおおおん!
(ウサギ)
卯乃。スーパーロケット杵の柄は伸びる。
杵に命令して一気になぎ払え。
(卯乃)
わかった!
伸びろキーちゃん!
●天井付近まで杵の柄が一気に伸びる。
ぎゅぃぃぃぃぃん!
●長大な杵を振りかざし、
鬼の軍勢に向かって突っ走る卯乃。
ものすごいスピード、
すばらしい脚力。
(卯乃)
がおおおおおおお。
●卯乃に銃撃が集中。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
キキュキュキュキュキュキュキュウン。
かんかんかんかん。
ちゅいーん。
●顔面の防具に弾が直撃。
頬から出血。
(卯乃)
なんのー!
●密集隊形の鬼の軍勢に突っ込む卯乃、
何匹かの鬼が空中に吹き飛ぶ。
ずぼぼぼぼぼおっ!
●卯乃、杵を空中で1回スィングさせて、
2回転めで周囲の鬼を狙う。
●杵に点火。
どうっ!
●卯乃を中心にものすごい勢いで弧を描く杵。
●半径20メートルほどの鬼がなぎ倒されてゆく。
どかっ、ぼかっ、どん。ばーん。
(鬼)
うおっ、おうっ、おおっ、うっ。
うおおおおおおん!
ぐおおおおおおん!
●長大な杵を振り回しながら突き進む卯乃。
(卯乃)
うら、うら、うら、うら、うら、うら、うらぁっ
●なすすべもなく、鬼が次々と消し飛んでゆく。
●鬼神のごとき卯乃の大暴れに
しりごみをしはじめる鬼の軍勢。
●中には、逃げはじめる鬼も出始めた。
次回をお楽しみに(^-^)/
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