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私のパパ(魔王)は勇者に討伐されました  作者: 緋谷りん
祖国と帰ってきた姫君
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将軍と精霊王


「【神聖魔法・後光の導き〜!】」



 竜人が鼓舞するに連れて声を大きく上げる。



「我に任してくれ。あやつは少々因縁があってな」


「ソウカ、デハ任セルトシヨウ」



 ガルボスが前に出ると次々と剣を持った竜人が振りかざしながら攻撃を仕掛けてくるが、五色の光が機敏な動きで防ぐ。



「【神聖魔法・王者の風格っ!】」



 ブティが魔法を行使した瞬間に竜人の力が急増した。

 五色の光が押し返されて何本もの刃が迫ろうとしてくる。


 五色の光が一瞬で一つの光になった。

 一つの光が囲んできた竜人を吹き飛ばした。



「なるほど……王者ではなく狂気の類か」



 吹き飛んで血を流している竜人達は、何も無かったかのように立ち上がって剣を向けてくる。

 その目は血走っていて狂人そのものだった。



「殺す……魔王殺す」



 トチ狂った声ばかりが聞こえてくる。


 その時だった。

 竜人達が地面に沈み出した。

 突然、水のようになった土にガルボスはドゥクスの方を向いた。



「助太刀感謝する!」


「良イ、早ク行ケ」



 ドゥクスのおかげで周りの竜人がいなくなってブティまでの道筋が見えた。

 一瞬だけ生まれた道をガルボスが風魔法を無詠唱で発動して素早く走り抜く。



「おや、死に損ないじゃないですか〜」


「……同胞の無念、晴らさせても貰うぞ」



 一つの光が五色に戻ると、瞬時に束となる。

 ガルボスが両手を上げると手に光が集まり出して束が剣の形に変わる。



「五虹剣——参る!」



 五虹剣が輝きを放ちながらブティに直撃しようとした時、地面から手が吹き出してきた。

 何本もの手が五虹剣に切り裂かれながらも飛び出してくるのをやめない。



「クッシシシ、ここは戦場ですよ? 死体まみれのこの場でどうやって僕に近づくのですか?」


「外道が」



 ガルボスがその場から飛び下がると足元から無数の手が出てきた。

 連鎖的にガルボスを襲うとしてくる手に無詠唱の土魔法を行使してグチャグチャに潰す。



「神は仰いました。

 聖なる行いをした者は死後も働きなさいと。僕はその道標になるだけですよ〜!」



 ブティの手に、地面から出てきた手が重なり合い、溶け合って——肉塊の杖を生み出した。

 そのままブティが杖を振るうと血が飛び散って来る。


 何の技か知っていたガルボスは、瞬時に跳躍して回避する。

 血飛沫は、姿を変えて手となってその場を駆け回り、蹂躙しようとしていた。



「消し飛べ!」



 五虹剣を空で振るうと剣先から五色の光がブティ目掛けて発射される。

 ブティも杖を振るって血を飛ばすと瞬時に姿を人型に変えて五色の光を受け止めていた。



「まだまだ死体はありますよ〜」



 ほらほらと言いながら杖を振るうと地面から砕け散った人体がガルボス目掛けて飛びついてくる。

 瞬時に五虹剣で切り裂くと肉塊は地面に落ちて朽ち果てる。



「五属性の剣……厄介です」



 五属性で切られると相殺も何もかもが出来なくなって朽ち果ててしまう。

 どれだけ血肉を操ろうが——という時にガルボスは気がついた。



「貴様が、魔竜国の兵士を」


「さーて、どうでしょう〜」



 ガルボスが剣から五色の光を時間差で飛ばしていくとブティの杖から血を飛ばして対抗してくる。


 血が指に変わり、指が手へと変わる。

 そのまま手と濃緑色の光がぶつかる。

 すると、手が木と変わり果てた瞬間に青色の光にぶつかると木が水の圧力に負けて粉砕される。


 次の瞬間、赤色の光がぶつかると蒸発して白色の光がぶつかって消え去った。



 朽ち果てた手だが、血の数だけ腕が攻めてくる。

 それ全てに一つ一つ弱い光を飛ばしても意味がない。



「【精霊魔法・五色の虹!】」



 五つの光が一つの束になると光線を放って瞬時に朽ち果てさせる。



「じゃあこちらも【神聖魔法・天界の門〜】」



 光線の目の前に巨大な扉が顕現した。

 その壁は下が苦悶の表情を浮かべる魔族。

 中間には畏怖を浮かべている人間族。

 そして一番上には微笑みを向けている大賢者の影。



 この重厚的な門に光線がぶつかると何事も無かったかのように弾き飛ばされた。

 あれは最高級の防御魔法なのだろうと判断したガルボスは、【権能】を解放した。



「【権能解放・精霊王顕現】」



 空の色が変わり、雷雨が降り始め、地面をカチ割って木が生み出され、炎がどこからともなく吹き出す。



「かかってこいです」



 遂に魔王と将軍による全力の戦いが始まった。



 ★★★★★



「貴様の名は何だ!」



 ゾフィーと名乗った将軍が拳をソフィアにぶつけてくる。

 どうして【竜皇気】に似た力を使うのが腹立つのとここにはミサキが居ると思っていたせいで驚愕が出てくる。



 ソフィアは、向かってくる拳に対して軽く手を止めると殴り返した。


 ゾフィーが吹き飛んで城塞を粉砕した。

 ソフィアが生まれ育った場所が戦いが始まったせいで壊れていく。

 だが、何よりも大切なのはその場で育った者達であるとドワーフ王国で教わった。



「ズーズン、城内にミサキらしい人が居ないか探してくれる?」


「ガウガガ!」



 ソフィアの言葉が分かったのかその場から離れていくのを見るとゾフィーを追撃するべく飛び出した。



 贋作の【竜装】に偽物の【竜皇気】を使う謎の存在にソフィアは拳を突き出した。


 すると、今度は向こうが止めてきたがソフィアの勢いを殺し切れなかったからか下がってしまう。



「貴様は何者だ、どうしてここに居る、何が目的で魔竜国に来た!」



 自分の物だと言い張るその言い方にソフィアは、苛立ってしまうがズーズンの索敵が終わるまでソフィアは一言も発さないで攻撃を繰り返そうと決めた。

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