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この街の隅で君と出会う  作者: みぃこ
7/9

対角

平山先生が出ていった数十分後、続々とクラスメイトが教室に入ってきた。

穂海も朝が早いため、私が独りになる時間は少ない。しかし、それが有難くも迷惑だと感じてしまう私は贅沢なのだろうか。


「さなえ、おはよー」


「おはよう」


「朝から数学とか面倒くない?」


「うん、でも今やってるとこは結構好きだから楽かも」


「えっ、マジで??」


「いや、数学苦手だから他のとこは全然できないけどね。それに穂海のほうがすごいでしょ」


「そんなことないよ、大して変わらないと思う」


こんなことを言っている穂海だが、テストの順位では学年一桁代を維持している人物だ。自分がどれだけ努力してもそんな結果は残せないだろうから、こういう人を天才とか言うんだろう。


「天才が何言ってんのさー」


「やめてよ。それよりさ、放課後にちょっとグラウンド行こうよ」


「えっ、なんで、?」


私にとってグラウンドなんてあまり好ましくない場所だ。ましてや放課後なんて運動できる人たちが集まって、劣等感を増幅させる地獄のような所になる。私があからさまに嫌な顔をすると、穂見は慌てて詳細を話してくれた。


「いや、その、ちょっと見たい人がいて…」


「見たい人?」


「うん、だから付き合ってくれない?流石に美術部員一人で行くのは勇気が居るので」


「あー、んーー」


グラウンドでしている部活といえば



________サッカー部だ。


理由はよくわからなかったけれど、数ある部活の中から自然と浮かんできたのは、それだった。


(サッカー部といえば…水田くん)

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