表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
46/60

Who(Fu) needs you(Yu)?:part2

「うるさいウルサイ五月蝿いうるさぁぁぁいっ!」


 発狂するわたしに、アネの手が伸びた。


「落ち着け!」

「うるさ……い……」


 両肩を掴まれ、制止させられた。


「放してっ! 放してったらっ!」

「お前……今、私じゃないものと話していただろ……」

「…………」

「医者から少し聞いたが……。それが、『幻覚』ってやつか……?」

「……だったら、なんなの」

「……どんなものが、見えているんだ」

「…………」

「頼む、教えてくれないか」

「……」

「……」

「……お姉ちゃん」

「私……?」

「そう」

「……そうか」

「わかったら早く帰って」


 わたしは薄地の掛け布団を被って、姉のいない方に向かって横になった。


『……だらしのないやつだ』


「……ごめん……な」

「…………?」


 いままで聞いたことのない姉の声に、わたしは思わず布団から顔を出して姉の顔を見上げた。いつもの姉の声でも、幻覚あねの声でもないモノに、わたしは引き寄せられた。


「私は……お前を傷つけた……」

「……なにを、いまさら…………」


 そう呟いたわたしに見せてきたのは、くしゃくしゃになったオレンジ色の折り紙だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ