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ユートから贈り物

人生、ボチボチ、やってます。


只今、色々あって気落ちしてます。


色々の部分は気にしないでください。

話すも恥ずかしく、聴くも恥ずかしい事なので…。

「何でしょう?」


ユースが不思議そうにソレを見ている。


正直、こんな所でこんな物を見れる日がくるなんて思ってもなかった。

だって、この世界に存在するはずのない物なんやもん。


当然、俺はソレを知ってる。

正式な名前までは知らんけど、ソレを総じて何て呼ぶかは知ってる。


ーー装甲車。


鋼鉄の外装を纏った自動車。

車の上部。ルーフ辺りに固定機銃が取り付けられてて、ファンタジーな世界観がSFのそれに一変したような気分になる。


これは…間違いあらへん。

ユートの仕業や。


そう確信できる。だって、アイツ多趣味やし、悪戯好きやし、ミリタリーとかも好きで色々調べてたの知ってるから。


俺の口元が自然と緩むのが分かる。

嬉しくてたまらへん。


さすが、俺の下僕第一号。

分かってるやんけ。


装甲車までは要らんかったけれど、メッチャ嬉しいやんけ。


「最高やん…」



〜〜〜



「はえぇーー!!」


エリオスはルーフから頭を出して笑っとる。

ユースは窓から顔を出して風圧を利用して変な顔の練習しとる。


俺は、ハンドルを握り、アクセルペダルを奥まで踏み込んでる。所謂、フルアクセルや。


速度メーターは残念ながら130㌖で止まってるけど、最高や。


段差とかで車体が揺れ、転けそうになる。けど、オモロイ!


道が舗装されてない所為で、ハンドルがガタガタと揺れ、目の前に出てくる魔物は轢くか跳ね、突き進む。


「ふはははははっ、この俺様を止めれる者など存在せぬわ!」


バリ楽しいんやけど。

魔物を跳ねた際に飛び散る肉片とかが無かったら、ホンマに最高や。

ワイパーさんには頑張ってもらってるで。


「エリオスさん!左方にゴブリン!」


「おうよ!!」


ズダダダダッと連続した炸裂音が耳をつんざく。

エリオスが使う機銃がメッチャ煩い。けど、BGMと思えばエエもんや。


ちなみに、車内に装甲車の取扱説明書が載ってた。

内容は…余りにもバカらしかったから、俺は途中で放棄した。エリオスとユースだけが最後まで読んでたような気がする。


俺が読んだ場所に書かれてた内容が、


『アホのリョーガへ。

贈り物は受け取ってもらえた?

爆破はどうやった?

気持ち良かったやろ?


そんな事より、説明。

この装甲車やけどな、名前忘れたから、適当にTYPE-2って事で。


んで、使い方は、適当に触って確かめて。

鍵は付いてるから』


俺はこのページで全てを理解した。

アイツ、俺に喧嘩売ってやがった。


説明も雑やし、喧嘩売ってる以外の理由が一切見つからへん。


次会ったら、何か言う前に取り敢えず殴ったる。



ーーー



「うぅっ寒っ…」


最近、冷えてきたなぁ。


さっき、リョーガに挙げたプレゼントが開けられたみたいやけど、誰が爆発に巻き込まれたんやろな?


気になって夜も眠れん!


っと、バカはここまでにしといてっと。


「王手!」


「ぐぬぬぬっ」


俺はレイルムと将棋をしている。

メリーさんはジーッと俺とレイルムの勝負を見つめてるだけで、ミナは……どこに行ったんやろ?


まぁ、たぶん、俺が作ったアレでも追いかけてんねんやろな。


「待ったはナシかの…?」


「別にええけど、一手戻してもレイルムの負けやで?」


「ぐぬぬぬぬぅ…」


レイルムは将棋版に穴が空くんじゃないかって程見つめてるけど、どれだけ考えようが無駄。

なにせ、レイルムは俺&ネモ達に勝負したんだから。


ズル?そんな事は関係ないね。

勝てばいいんだよ、勝てばね。


「参った…」


ガックシと項垂れて白旗を挙げたレイルム。

まっ、当然の結果やな。


ネモの頭脳には勝てんよ。

例え、作った本人の俺でさえな。


「さてっと」


「どこに行くのじゃ?」


俺が席を立つと『試合はまだ終わっておらんぞ』的な感じの鋭い目で睨まれた。

けど、俺とレイルムだけでゲームを独占するのも悪いしな。ちゃんと席は譲ったらな。


「ちょっと、ミナが追いかけてる物の回収〜」


「あぁ、アレか…」


すぐに俺が言った物を連想できたみたい。

まぁ、アレはそこにあるだけで傍迷惑な物だからね。


取り敢えず、ずっと席の前に居るのも悪いし席を空けてやると、そこにメリーさんが素早い動きで座った。それはまるで、椅子取りゲームをしてるかのような素早さだ。


まっ、メリーさんは、さっきから将棋に興味津々でやりたそうにしてたから、その行動の意味も分かるよ。


楽しんでくれて俺っちは嬉しいよ。


ってな訳で、アレ探すか。

今頃、どこを走ってんねんやろなぁ〜。



ーーー



部屋から退出するユートを横目に儂は頭を捻らせる。

側で見ていただけの筈なのに、メリナが物凄く強いのじゃ。儂の考えの二手先を読まれてる感じじゃ。


だが、勝ち目はある。

ユートと比べれば、まだ優しい方じゃわい!


っと数分前までは思っていたのじゃ。


敗北じゃ…負けたのじゃ…。歩兵だけで全ての駒を取られて完膚なきまでに叩きのめされたのじゃ。

ユートが来てから、コヤツらの本性が露わになってきておる…。


ちなみに、ユートには歩兵二駒と桂馬二駒で詰まされたのじゃ。

なぜ負けたのか未だに分かっておらん。


……話は変わるが、ユートは後数日で儂の家を発つ。

既にあちら側には連絡してもうとるし、今頃になって『やっぱり嫌じゃ』とは言えん。


少し子供っぽい所があり、悪戯が過ぎるが、色んな物を作って儂らを楽しませてくれる。

正直、そんなユートを手放したくないが気持ちが強いが、約束してしまっているのじゃから仕方がない。


だが、一つ問題があるのじゃ。


ユートは、この事を憶えておるのか?



ーーー



食堂を出た後、俺は屋敷内をウロチョロとしている。

なぜなら、アレがどこに行ったか俺でさえ分からないからだ。


今頃になって位置情報送信システムを組み込んでたら良かったと後悔してる。

まぁ、今更やけど…。


そんな時、カチャカチャと言う音がこの先の角を曲がった所から聴こえてきた。

この金属音…間違いない。俺が面白半分で作ったアレの音だ。


「やっと見つけれた」


角を曲がった先にソレは居た。

五〇㍍先から俺の方へと一直線に走って…急停止し、飛び上がったかと思えば、重力を無視した様に壁を走り始める。


相変わらず、縦横無尽に動き回る戦車のオモチャ。


小さい砲門から放たれるのは、これまた小さい砲弾。

そして、それが戦車のオモチャを追い掛けるミナの鼻に放たれた砲弾が直撃し、パフッと音を立てて何かをバラ撒く。


「ギニャアァァアアアッ!!」


その度にミナは鼻を押さえて発狂し、顔を怒り染めて戦車のオモチャを追い掛ける。


その何かって言うのは、ただの香辛料。

発射されるのはランダムで、甘〜いシナモンの事もあれば、俺でも嫌な唐辛子の時もある。


そして、今当たったのは、たぶん辛子(からし)。セイヨウカラシナって名前の植物に似た物がネモが回収してたから、それを磨り潰して粉末にした物だ。

あの独特な刺激臭と辛味は間違いなく辛子だろう。


それは兎も角、俺からも逃げようと天井を爆走するオモチャの戦車を壁を駆け上がって捕まえる。


誰からでも逃げるように&攻撃するように設定してるから、傍迷惑な事に俺にまで砲門を向けて来ようとする。


すかさず俺は砲門を解体(バラす)。これで、攻撃はされないだろう。

俺もアレは喰らいたくはないからね。


まっ、ミナは無事ではないけど、俺は無事だから良しとしよう。

ミナは随分とお怒りの様子だが、オラには関係ナッシン!


っと言う訳で、部屋に帰ろ。


まだまだやりたい事が一杯あるからね。

ずっと続いていた金属による身体の痛みを完全に消せたから、最近の俺は絶好調だぜ!



アホんだらぁ〜…。

と、愚痴を一つオマケ。


要らない?

ですよねぇ〜。


今度、書き直します…。

特に後書き…続いてませんもんね。

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