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不良品の蕾  作者: 夕神
3/4

第三話 崩壊

「でもさ〜希望って変な名前だよね〜。」

「いきなり…酷くない?」

「だって本当の事だし♪」

「あっそ…。」

ここは病院の屋上。

さっきのチョコはというと…

刹那の腹の中に入っていた。

先に俺が見つけたのに…

ひどい…残酷だぁ〜!

一人でこんな事考えても…何も変わらない…

分かってるけど…考えてしまう…

これが…人間なのかなぁ…

「生きるって…どういう事か知ってる〜?」

「はぁ…!?」

「私…生きている事って…よく分かんないの…。自殺願望が…高くて…。」

オイオイ…

自殺って…


そうか…そんな考えもあるのか〜…


納得するところじゃないけど…

苦しむなら自殺した方が…

でもそんなこと…俺に出来るのか?

出来るなら…とっくにやってたよな…

俺は弱い人間だな。

「自分が生きてるって…思う奴は生きてるんだよ。」

「じゃあ…私は生きてないね。」

「そう…なんだ。」

「ねぇ…希望は?生きてるの?死んでるの?」

俺は…

どうなんだろうー…

考えたことないなぁ…

そんなこと…

「欠陥品だって思ったことあるでしょ?」


欠陥品ー…?


俺が…欠陥品…?

不良品でも…なくて…

欠陥品…

ははっ…

笑わせてくれるよ…

「希望?何で笑ってるー…っ!」

俺は刹那の手首を掴み強引にキスした。

初めてだ…

こんなことするの…

刹那なんて…刹那なんて…

ズタズタに傷つけ…

壊れてしまえ…。

もう修復不可能なくらいまで壊れてしまえ。

それでも世界が動かないなら…

俺が世界を…


残酷なほどボロボロに崩壊してやる


ー続くー


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