第一五五話 リング・イン Side:R
(=ↀωↀ=)<更新再開
(=ↀωↀ=)<長かった戦争編ですが
(=ↀωↀ=)<これよりクライマックスを開幕します
□■第二次騎鋼戦争<トライ・フラッグス>:概要
戦争当事国:アルター王国、ドライフ皇国。
戦争期間:グリニッジ標準時五月七日午前零時より内部時間で七二時間。
戦場:放棄地区(<旧ルニングス領>等)と都市・村落内部を除いた王国全土。
戦争参加者:両国のクラン・討伐・決闘ランキング内の<マスター>。
勝利条件:相手国のフラッグの機能停止。
勝利条件詳細
一:フラッグは<砦>、<宝>、<命>の三種。
二:<砦>は戦場の何処かに設置するオブジェクトであり、設置後の移動は不可。
三:<宝>は移動可能なオブジェクトだが、【アイテムボックス】に格納はできない。
四:<命>は自国の戦争参加者から一名を選出する。
五:相手国のフラッグ全てを破壊・殺害し、機能停止させた時点で勝利となる。
六:戦争期間終了までにどちらの国もフラッグを全て機能停止できなかった場合、判定。
機能停止状態のフラッグの数に差がある場合は、停止した数が少ない方の勝利。
同数の場合は、同数となった際に後から機能停止していた方が勝利。
同数且つ機能停止が同時刻の場合は<命>が残存している方が勝利。
同数且つ機能停止時刻が同時刻且つ両国<命>残存の場合は決闘。
両国の代表者一名による最終決戦となる。
七:フラッグが戦場外に置かれた場合、該当フラッグは一時的に機能停止となる。
戦場に戻れば機能は回復し、また勝敗判定の機能停止時刻にもカウントされない。
戦争中の特殊裁定
一:期間中のティアンへの加害行為の禁止。ただし戦場にいるティアンは除外。
二:一に違反した戦争参加者は即時死亡となる。
この契約書への署名なき者の戦争参加を禁じる。
三:戦争期間中、両国指導者及び互いに指定したティアンは国境の隔離施設に待機。
四:三の隔離施設での戦闘行為、及び施設への攻撃を禁じる。
上記ルールに則り、この戦争に勝利した国が相手国の支配権を得る。
◇◆◇
□■決闘都市ギデオン
日没が迫っていた。
茜色に染まる空は、決戦への砂時計。
あの日が落ち切ったとき、最後の戦いが始まると……今は王国の全てが知っている。
「配置を急げ、非ランカーの遠距離攻撃持ちは西側の外壁に」
「ランカーは<ジャンド草原>に出る用意を! 非ランカーの支援職や<エンブリオ>持ちはタイミングを合わせてランカーにバフの準備だ! 前のフランクリンの事件と同じ要領だな!」
「クソっ……! 戦力が足りないぞ!」
差し迫る刻限に、王国の<マスター>……そしてギデオン伯爵をはじめとするティアン達は準備に駆け回っている。
彼らに焦燥が見られるのは、予定していた援軍が王都からほとんどやって来られなかったからだ。
スパイであったヴォイニッチによって転移門を形成するパレードが暗殺され、僅かな人員の移送だけで転移門は閉じてしまった。
予定よりも遥かに減少した戦力で、決戦に臨まなければならない。
指示を飛ばす者、装備の点検をする者、決戦に備えて食事をとる者など、各々が自分にできる準備を重ねてその時を待っていた。
そして市街地で準備に走る<マスター>達と同じく、この街を治めるアッシュバレー・ギデオン伯爵も自らの執務室で自らの職責を果たしていた。
「索敵に出た者達からの報告は?」
「未だ、フランクリン発見の報告はありません」
ギデオン伯爵の問いに、秘書を兼任する忍者が答える。
現在、準備に追われる<マスター>に代わり、ギデオン忍軍が周辺の索敵に奔走している。
今回の戦争、戦場に出てしまえばティアンであっても<マスター>に攻撃されるリスクはある。
しかしそれでも、伯爵に仕えるギデオン忍軍はその任を自ら担っていた。
戦争での情報収集もまた、忍の生業であるゆえに。
「件の光学迷彩で隠れていても分かりそうなものですが……」
「<エンブリオ>は出さないまま隠蔽特化のモンスターと共に隠れ潜んでいるか……あるいはワームのように地下に潜っているのかもしれない」
ギデオン忍軍は元々マリーが修行した天地の隠れ里の忍者達であるため、この王国の殆どのティアンよりも強い。隠密系統上級職を含めて五〇〇レベルカンスト……一般ティアンの限界に達した猛者も多くいる。
そんな彼女達でも発見できないのならば、フランクリンは相応の手段で身を隠しながらその時を待っているということだ。
あるいは隠蔽を看破することに秀でた超級職のマリーや、<超級>の位置を探れる霞がいれば話は違ったかもしれない。
だが、どちらも既にこの戦争からは退場している。
ゆえに事前の発見は出来ず、刻限に至れば正面からの決戦となるだろう。
「捜索が難しいと判断し、かの決闘ランカーと協力したプランに隠密系統の人員を回すことを具申します」
「許可する。日没までの時間を考えれば間に合う……むしろ丁度いいはずだ。それと……彼の様子は?」
「先ほど目覚め、準備を整えています」
「…………そうか」
決戦の要となるのは王国の<命>……レイ・スターリング。
かつての事件でフランクリンを倒したルーキーであり、数々の戦いを経た今は準<超級>の域に至ったと目される王国第二位クランのオーナー。
ギデオンのティアンの多くは彼のことをよく知っている。
無論、伯爵もそうだ。王女達やリリアーナを除けば、伯爵が最も彼を知っているだろう。
「また、背負わせてしまうな……」
「……そう仰る伯爵も、背負うものの大きさに比して若すぎますが」
「そうかな?」
元服して一年も経っていない少年貴族は、そう苦笑した。
実際、彼の負った苦労は数知れない。
先代の死、<ゴゥズメイズ山賊団>、<フランクリンのゲーム>、<ガイリュウオウ事件>、ガーベラの事件、愛闘祭でのハンニャの暴走等、何かとトラブルに見舞われ、この戦争でも都市そのものを人質に取られてしまった。
まだ十代半ばだというのに胃薬が手放せず、髪の中には白髪も見つけられる。
普通ならば投げ出したくなるし、投げやりにもなるだろう立場だが、それでもこの少年貴族は自らの責務を投げ出さずに今もこの都市で踏ん張っている。
「……伯爵」
そんな主君に秘書はあることを告げる。
「もしもこの戦争で敗北した場合ですが、我々は貴方を逃がす心算です」
「……え?」
突然、何を言い出すのかと伯爵は驚いた顔で秘書を見る。
だが、秘書から……伯爵に雇われているギデオン忍軍からすれば当然の想定だ。
王国の経済の中心地であり、多数の闘技場が集まった世界でも唯一無二の重要な都市。
皇国が勝利して王国全土の支配権を得たならば、そのままにしておく筈がない。
また、そうでなくともこれからの決戦の余波でどれほどの被害が出るか。
最悪の場合は、【グローリア】に襲われたクレーミルに近い結果になるだろう。
その中で雇い主である伯爵の安全をどう確保するかも、彼女達の仕事である。
「いや、私は何があろうと最後までこの街に残って……」
「我々も殉じて死ねと仰られるならば従います」
「それは……」
むしろ『どうしようもなくなれば逃げろ』と言いたいくらいだったが、彼女の視線がそれを否定する。
彼女達のみが逃げることなど、ありえないと言う風に。
「明確な主命なき場合、我々は貴方の御命を優先いたします」
「そもそも、逃がすと言ってもどうやって……」
「我々には秘密の隧道がございます。この大陸の者も、天地の者も知らず、我ら隠れ里のみが知る隧道が」
「隧道……?」
彼女達の隠れ里の隧道が、このギデオンからの退路にどう関わると言うのか。
天地にある隧道など大陸の西方には何の意味も……。
「……!? まさか……!」
しかし、ある一つの……ありえない仮説が伯爵の脳裏をよぎる。
「我々がマリーから連絡を受け、天地からここまで僅かな期間でやって来たことはご存知でしょう」
それは、彼女達がやって来たときから抱いていた疑問。
そして、秘書の言葉はありえない仮説を暗に肯定していた。
それは数多の<マスター>がシステムとして求めたものであり、知れば七大国家のいずれもが求めるだろう。
その道が原因で新たな戦争が起きても不思議ではないほどに。
「伯爵。<亜夢渡万里>を開く準備はできております」
秘書は伯爵に首を垂れたまま、彼女達の里が隠してきた隧道の銘を告げた。
それがどれほどに重いのかは彼女達の里の者にしか分からない。
「…………」
そんな彼女の言葉に、『はたして自分はそれほどのことを彼女達にしたのだろうか』と困惑する。
だが、ギデオン忍軍にしてみればそれほどのことだ。
彼女達は天地の争いの中で寄る辺を無くした。
西方への隧道はあれど、そちらにも頼れるものなどあるはずもなし。
このまま里の歴史と共に細って消えるのを待つだけと思われた。
しかし、かつて里の超級職を得たマリーから、彼女達の新たな寄る辺となる主君を紹介された。
それだけでもありがたいというのに、この伯爵は彼女達に対価を払いすぎている。
天地の忍びの相場など知らなかったのだろうが、既に今の忍軍全員が生涯仕えても釣りが出るほどの対価を受け取っていた。
人間扱いという意味でも、それは同じ。
天地という国において大名に雇われる忍達は、端的に言えば内戦のための消耗品だからだ。
ゆえに、このギデオンでの数ヶ月間は彼女達に大きなカルチャーギャップを与えた。
ギデオンでの日々に感謝した。
自分達の名をギデオン忍軍と改めることにも異論はなかった。
それほどの忠義を抱いたがゆえに、秘密を明かしてでもこの主君を護ろうとしている。
それでも……。
「いや、私はどうなろうと、この街に残る」
そんな忠義を抱くに足る主君だからこそ、彼女達の申し出は断られる。
「都市と共に消えるかもしれない。あるいは処刑されるかもしれない。そうなる恐れはある。しかしそれでも、私は逃げないよ」
「…………」
「アッシュバレー・ギデオンはこの地を背負う貴族。だから、民を置いて逃げることはない」
あるいはここで投げ出すような者ならば、何処かで逃げていただろうし、彼女達の主君となることもなかったかもしれない。
「だから、本当に申し訳ないのだけど……私と一緒に最後まで戦ってくれないか?」
自分が逃げないのならば彼女達も逃げない。
そして自分は逃げない。
ゆえに、ギデオン伯爵はそう頼むしかなかった。
「――御意」
その頼みを、秘書は承る。
主君が死地に身を置く悲しみと、『それでこそ』という喜びを同時に感じながら。
それはきっと、他のギデオン忍軍の忍達も同様だろう。
ゆえに、彼女も覚悟を決める。
「けれどね、葉月」
しかし、そんな秘書――葉月に伯爵は告げる。
「私は負けたときに責を負う心算だけれど……負けるとは思っていないよ。もちろん、このギデオンが滅びるともね」
「それは……」
「この街には、彼らがいるからね」
伯爵はこれまでこの街で起きたことを思い返しながら、そう呟く。
伯爵はレイ・スターリングのことをよく知っている。
あの夜に奮闘した<マスター>達を知っている。
そして……あの夜に掲げられた右腕を今も強く覚えている。
◇◇◇
□【聖騎士】レイ・スターリング
ギデオン九番街と十番街の境にある西の大門の前には、これから出陣するランカー達が集まっていた。
ランカー以外に、戦場たる街の外に出られない非ランカーの人達も集まっている。
ある人は俺達にバフを掛け続け、ある人は外壁から街の外への攻撃を準備している。
今、ギデオンにいる全ての<マスター>が、最後の戦いへと備えていた。
「…………」
その中心に、俺はいる。
王国の<命>、そしてクラン二位のランカー……<デス・ピリオド>のオーナーとして此処に立っている。
こうした決戦の舞台の中心に立つべき経験豊富で強い人達は、俺以外に沢山いる。
けれどそんな人達は他の場所で戦っているか……俺の傍で支えてくれている。
この決戦……フランクリンとの戦いだけは俺が此処に立つべきだと託されたから。
そして、俺自身もそう決断した。
この世界での俺の始まりから続く、宿敵との決戦だけは……俺が此処に立つ。
『しかし、あやつも律儀に時間を守るのだのぅ』
「《真偽判定》もあるからな、時間も手段も含めてあのメッセージはあいつの本心だったはずだ」
それは『俺が来なければギデオンを消し飛ばす』という言葉もだ。
俺が来なければ、あいつは実行していただろう。今頃、お得意のモンスターで俺の動向を確認しているはずだから、そうなる恐れはないだろうが。
あれはフランクリンにとって……いや、皇国にとってギリギリの言葉だ。
実行に移せば言うまでもなく、示唆しただけでも禍根になる。
あるいは皇国が戦争に勝ったとしても、フランクリンは罰せられるのではないかというほどの言葉だ。
だが、奴はあの言葉で、確実に俺を自分との戦いに誘き出せると踏んでいた。
俺が来た今となっては、奴にとってそれ以上の意味はない。
『のぅ。一つ懸念していることがあるのだが……』
「何だ?」
『あやつがギデオンを人質にとってレイ……<命>の退場を迫ることはないのか?』
「ない」
ネメシスの懸念を、俺はハッキリと否定する。
『なぜだ? あの外道ならそのくらいするのでは?』
ネメシスが何を考えているかは分かる。
最初にリリアーナ達を<果樹園>に誘導したときやギデオンでの事件など、性格の悪い手口を何度も見ているのだからそう思って当然だ。
けど、それらの手口を見ているからこそ、俺はあいつがそれをしないと分かる。
「あいつの性格は悪い。相手の行動を誘導しつつ数や相性の有利で嬲り殺すように戦うのが奴のスタイルだ」
<果樹園>の【亜竜甲蟲】、【RSK】、スーサイドシリーズ。
あいつは必ず相手を完封できると思われる戦力を用意した上で、踏み潰し、圧し折るように仕掛けてくる。
兄や俺によってその目論見を破られはしたが、いずれの戦いもそれは変わらない。
『うむ』
「逆に言えば――あいつは戦うんだよ」
『…………ぬ?』
「相手より圧倒的有利な状況で、相手を倒すために戦ってくる」
ギデオンの事件でもそうだ。
俺達ルーキーだけは出られるようにした上で、モンスターや寝返り組で狙った。
闘技場内にいなかった戦力を、ギデオンの<マスター>に有利なユーゴーで迎え撃った。
恨みを持った俺を倒すために、当時の俺の天敵とも言うべき【RSK】を用意していた。
闘技場の戦力が解放された後も、スーサイドシリーズの数で防衛を喰い破ろうとした。
結果は全て奴の敗北に終わったが、曲がりなりにも戦える場を用意した上で相手に勝とうとしていた。
あいつが意図的にそうしているのか、無意識にやっているのかは分からない。
だが、あいつは戦って勝つことに拘っている。
それは逆に、戦わずして結果が決まること自体に嫌悪感を抱いているかのようでもある。
「だから……今回もあいつは戦いを挑んできたのさ」
――次は、私達が勝つわ。
あの夜、そんな言葉と共に塵となった宿敵が。
――決着をつけましょう。
あの夜からの怨恨の全てを込めて戦いを挑んできた。
「…………」
恐らくは過去のどの戦いよりも周到に、勝つために、準備をしているだろう。
自分の進退を危うくする脅迫も、積み重ねているだろう戦力も、策も、全ては俺との最後の戦いのため。
あいつは自分自身のこれまでとこれからの全てを掛けた。
俺は、そんな戦いにこれから臨む。
『不安か?』
「少しな。けど……<果樹園>やあの夜のギデオンほどじゃないさ」
『それはそうかもしれぬがのぅ』
相棒の言葉に、苦笑と共に答える。
それは俺の本心でもあった。
<旧レーヴ果樹園>。
レベルすら持たぬ初心者の俺が、幼いミリアーヌの手を引いて逃げたあの日。
フランクリンという宿敵との因縁の始まり。
<フランクリンのゲーム>。
ギデオンを舞台としたフランクリンによる王女誘拐テロ事件。
直接対決となったあの夜、俺は二十三名のルーキーと共に戦場に飛び出した。
過去の事件のときに比べれば俺自身が強くなり、仲間も増えた。
これまで積み重ねてきたものが今、決戦に臨む俺を支えている。
「…………長かったな」
『うむ』
内部時間で、あの戦いから半年と経っていない。
けれど、もうずっと昔のようにも思える。
それほどに、この<Infinite Dendrogram>で重ねてきた日々は厚く、重い。
俺にとっても奴にとってもこの世界はゲームではなく、懸けているものも大きい。
どちらも、絶対に負けられない戦いに臨む。
「……ふぅ」
ネメシスには少しの不安と言ったが、実際は少しではないかもしれない。
改めて、自分の状態を確認する。
残された時間で準備は重ねた。呪いのアイテムの怨念を吸わせてこれまでに使った【紫怨走甲】の消耗も幾らか補い、斧の制御権を少しは増やした。
ネメシスのスキルのストックは残り二つ。必殺スキルを使うことになったとしても、一度は《カウンター・アブソープション》に割ける。
加えて、兄から講和会議で対峙したフランクリンの切札……使ってくるだろうモンスターについても、ある程度の推測は聞いている。
勝算は、ある。
それでも不安があるのは、今この場に俺以外のクランメンバーがいないからだろう。
マリーも、先輩も、ふじのん達も、アルベルトさんまでも……昨日までの戦いで退場した。
ギデオンに向かう道中で影法師を足止めしていたルークも未だ帰還していない。ログアウト状態にはなっていないため生存は確認できているが、未だギデオンに到着しないことを考えると何かがあったのだろう。
フィガロさんとハンニャさんは王都で……【鎌王】の介入で混乱の渦中にあるらしい王都で戦っている。
そして兄は、もう一つの決戦場……クレーミルで兄の宿敵である【獣王】に挑む。
誰もがこの三日間の中で戦い、散り、あるいは今も戦っている。
彼らの奮闘があって、俺は此処にいる。
「あっちは、あと十分か……」
時計を見ながら、そう呟く。
それは日没への刻限ではなく、もう一つの戦いの開戦に至る時間。
午後五時、今は失われた城塞都市で二人の<超級>が激突する。
それはきっと俺達の決戦の開始よりも少し遅い。
決着は、どちらが先になるだろうか。
「レイ、逢魔が時は終わり、闇の血戦の刻来たれり(レイ、時間だよ)」
「ああ、分かってる」
ジュリエットの言葉で空を見れば、茜色は僅かになり紺と黒が空を染めている。
間もなく、日が完全に落ちる。
決着の刻が来た。
「……よし」
決戦を前に、いつものように……心の中で宣言する。
攻略対象は、【大教授】Mr.フランクリンの撃破と<宝>の破壊。
行く先は因縁の戦場、<ジャンド草原>。
目指すは……ハッピーエンド。
「――クエスト、スタート」
――そうして、宿敵との決着をつけるために……俺達は決戦の地へと足を踏み出した。
To be continued
(=ↀωↀ=)<次回は明日更新




