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第四十二話 矛と盾・矛と盾

(=ↀωↀ=)<今回は演出の都合で描写地点変更多め


(=ↀωↀ=)<そして最近ボリューム多め


追記:

(=ↀωↀ=)<ちょっと表記揺れあったので修正

 □■アルター王国北西部・平原


 【車騎王】の駆る最強戦車、【トールハンマー】。

 その車長席で、マードックは車内に設置されたパネルに触れながら呟く。


「カタは独断で行動。恐らくは王国勢への奇襲を仕掛けた、と」


 それは、他の<マスター>から上がってきた報告についてだ。


(まぁ、あいつも最初から自分の欲求のために動いてるからな。マイペースな奴だし、下手な連携を強いるよりも放り込んだ方がいいか。こっちに来ているらしい【殲滅王】の残機と、王国戦力をいくらか減らしてくれればそれでいい)


 観測・探知系の<エンブリオ>は皇国側にもいる。

 それによって先ほどの砲撃で空中戦力を六〇人近く落としたことや、それでもまだ五〇〇人に迫る戦力を王国が維持していることも把握していた。

 <K&R>を筆頭に、王都周辺に待機していた戦争参加クランをほぼ総動員した形だ。


(戦闘要員として、ベテランも多いだろう。だが、超級職を例外とすれば、基本的に<Infinite Dendrogram>の陸戦は中近距離戦がメインだ。俺達のような兵器を用いなければ、ジョブの仕様の時点でそうならざるをえない)


 <Infinite Dendrogram>において、長距離戦闘に秀でたものはそう多くない。

 個々人のユニーク要素である<エンブリオ>にしても、<マスター>の主戦場が中近距離ならばそれに適応するように進化するものが多い。


(だからこそ、連中の射程距離外から一方的に攻撃できる此方が有利)


 マードックの指揮する【電波大隊】は、光学観測可能な目標に対してならば長距離砲撃を実行できる。

 視界の開けた平原。長距離の砲撃で相手が近づく前に戦力を減らし、中近距離戦で勝敗を決する。

 それこそ数百年前から続く戦術の基本だ。

 【電波大隊】を除いても、数で言えば皇国は王国以上の人員を投入している。


(ランチェスターの法則。多少個々の戦力差があったとしても、ぶつかるときにこちらの数が大きく上回っていれば勝てる。問題は【殲滅王】だが、あいつは多種多様な殺傷手段が存在する集団戦でならば殺しやすい。最悪の場合は俺が……)

「キャプテン。ゴ報告イタシマス」


 勝ち筋を思考するマードックに、【トールハンマー】の乗員の一人が報告する。


「……カーネルだっての。それで、どうした?」


 内心で『やっぱり学習能力に問題があるな』と思いながら、乗員に尋ねる。


「雨デス」

「……気象予測では晴れのはずだがな」


 【トールハンマー】は搭載したとある機構により、雨粒が装甲を叩くこともない。

 だが、部下の報告の後に情報を確認し、誤報ではないと察した。


「段々と雨量も増大。こいつは……気づかれて(・・・・・)手を打たれたか?」


 俄かに降り出した雨はすぐに強まり、もはやスコールと言っても過言ではない雨量になっている。


(王国戦力でこれが出来そうな奴は三人。広域の特典武具を多種持つだろう【殲滅王】、人間気象兵器の【嵐王】、それと……)


 マードックが原因について思考する間に、黒三鬼から連絡が入る。


『大佐!? 空を見てくれ!』

「空?」


 マードックが【トールハンマー】の光学センサーを地平線から上方へと移す。

 空の上では……。


「――Eye of(台風) the Storm(の目)ってか?」

 ――巨大な眼球を持つ(・・・・・・・・)翡翠色の雲(・・・・・)が皇国勢を見下ろしていた。


 ◇◆◇


 □■三分前 アルター王国北西部・森林


「それで、どう対処するつもりなんだい?」


 狼桜は森林の道を駆けながら、並走する地竜――マリリンの背に座るルークに問う。


「あの厄介な奴はライザー達が引き受けてくれたけどさ。こっちもこっちで問題だよ。あと十分かそこらでこの森も抜けて……地平線の向こうに連中が見えてくる。視界が開けたらバカスカと撃ち込まれるよ」

「はい。こちらが戦力を維持してあちらに辿り着くために、まずはあの砲撃を封じる必要があります」

「その手段を聞いてるのさ。デスピリには機械特効の<マスター>でもいるのかい?」

「生憎と、そうした人員はいませんね。希少でしょうし」


 レイとビースリーの知り合いにまさに一人そうした人物がいるが、彼の人物はランキング外クランのメンバーである。

 それに、彼がいたとしても地平線の彼方の【電波大隊】は射程外だろう。


「ですが、あちらの砲撃の欠点はもう把握しました」

「……へぇ」


 狼桜はその発言が見栄や大風呂敷ではなく、確信と共に述べられていることを察する。


「そして対処できる援軍もお願いしています。……もうすぐ辿り着くはずですが」


 ただ、続く言葉は少しの不安が混ざっていた。

 理由は、予定と違うからだ。


(あの人がいたのはキオーラ周辺。けれど、あの人の移動速度ならもうここ辿り着いていてもいいはずなのだけれど)


 本来ならば合流出来ているはずの人物。

 しかし、じきに再び交戦距離に突入しようかという今になっても、まだここに辿り着いていない。


(どうする……? 相手の目視距離に入る前に停止……いや、それはさっきの二の舞。こちらの動きが停滞すれば命中率が低くとも砲撃を仕掛けてくる。それなら最悪の場合はアルベルトさんに……)


 ルークがそこまで考えたとき、雨粒が彼の頬を叩いた。


「雨?」


 先刻までは雲一つない晴天だったというのに、いつしか巨大な雲が頭上にあり、小雨を振らせていた。奇妙な雨雲だ。


 やがて雨粒に紛れ……空から何かがルークへと降ってくる。


「!」


 ルークもそれに気づき、リズを介して掴み取る。

 降ってきたものは……石を包んだ紙だった。


「…………」


 注意しながら紙を開き……その手紙(・・)に書かれた内容に目を通す。

 それは拙い字と怪しい文法の、子供が書いたような手紙だった。


『アルシこうせんちゅう。トホえんぐん。テキシンひさい?』


 ともすれば意味が分からなくなりそうな内容だが、ルークはすぐに意味を解した。


キャサリンさん(・・・・・・・)……」


 それは――ルークが援軍を頼んだ人物からの返答。

 王国の討伐二位、【傾国】キャサリン金剛。

 この追撃戦でルークが援軍を頼んだのは彼女であり、その答えがこれだ。


 ――主、交戦中。

 ――当方、援軍。

 ――敵陣、被災?


(キャサリンさんも、誰かと戦っている。それも、通信魔法も使えない状況。けれどその中で彼女を送ってくれた。この手紙は彼女の直筆。彼女は、敵陣に攻勢をかけるかの指示を求めている)


 そこまで理解しているルークは、一つの疑問を覚える。

 一体誰がキャサリン金剛と交戦しているのか。キャサリンの動きを止めるほどの皇国戦力が、キオーラとこの北西部の間にいたというのか。


「……今は、置く」


 思考は加速していくが……、しかし今すべきことはそれではないと判断した。

 そしてルークは、空に向けて声を張り上げる。


「お願いします! エメラダ(・・・・)さん! 敵陣に……豪雨を!」


 彼の呼びかけに空の雲は……。


『――リョウショウ』

 ――自らを翡翠色に塗り替え、重々しく風の音で応えた。


 【ハイエンド・ディザスター・エレメンタル】、エメラダ。

 キャサリン金剛の“四大冥土”の一角にして、全テイムモンスター中で最大の怪物が動き出した。

 王国勢に先行し、未だ彼らには見えない皇国勢の頭上からスコールを降らせていく。


「あのオカマモドキのテイムモンスター。これがあんたの対策かい」

「はい。これで封じられたはずです。あとは……」


 ルークが言葉を続けるよりも先に、マリリンに同乗していたアルベルトが立ちあがる。


「アルベルトさん」

「…………」


 アルベルトは無言だったが、ルークに対してサムズアップしてみせる。

 カタに食われた腕は、その後にマリリンの協力で物理衝撃に対する耐性を獲得する形で《γ星》を使用し、復元している。

 残りの耐性獲得と復活は、あと四回。

 だが、それで十分だ。


「皆さん! 相手の遠距離砲撃は封じました! これからアルベルトさんが、敵陣に対して広域殲滅攻撃を仕掛けます!」


 ルークの呼びかけの最中に、アルベルトはアイテムボックスから一つの特典武具を取り出す。

 それは翼とジェットエンジンだけが付いたグライダーの如き機械であり、アルベルトはそれの上に立ったまま乗り込む。

 伝説級の特典武具、【昇天機動 ブラックダイバー】。アルベルトの持つ唯一の高速移動用特殊装備品であり、彼の特典武具らしくデメリット付きの代物だ。


「その隙に接近、皇国との白兵戦に持ち込んでください! 僕達は防衛線を突破! <超級>、イゴーロナクを追撃します!」

「任せな。戦車乗り(マードック)の方はアタシらで片づけてやるよ」


 ルークの言葉に狼桜が応じ、他の<マスター>達からも応じる声が次々に上がる。


「皆さん、ありがとうございます!」


 ルークは王国の戦力へと礼を告げ、


「それでは……これより皇国防衛線への攻撃を開始します!」


 ルークが作戦の決行を告げると同時に、――アルベルトが爆発的な加速と共に空高く飛び立った。


 ◇◆


 飛翔型の特典武具、【ブラックダイバー】。

 そのありあまる利点と引き換えにするデメリットは、シンプルなものが二つ。

 一つは連続飛翔時間の短さであり、一日に飛翔可能な時間はたったの十分のみ。

 午前零時にリセットされるが、どう足掻いても二十分の飛行が限界だ。

 だが、本来ならばそんな飛行時間を気にする必要はない。


 二つ目のデメリットが、音速の五倍という飛翔速度だからだ。

 メリットではなく、デメリット。

 それより遅く(・・)は飛べないのである。

 そして、それほどの速度で飛びながら……パイロットを護る仕組みがない。

 安全装置はなく、煌玉馬が持つような魔法的な風防の類も一切ない。


 要するに――超音速飛行中に生身を晒して飛ぶ飛行機だ。


 空気の壁を生身で破る衝撃で砕け死ぬ。

 断熱圧縮による加熱で炎上する。

 普通ならばそのどちらかを経て機体ごと墜落する。

 こんなもの、手の込んだ自殺装置でしかない。


 扱うのがアルベルトでなければ。


 物理衝撃。炎熱。アルベルトは耐性を既に獲得している。

 ゆえに彼は翼の上で不動のまま、超音速で空を駆ける。


「…………」


 アルベルトはスコールへの激突も意に介さず一瞬で敵陣の上を飛び去り、敵陣の配置と現在位置を把握。

 そしてUターンで再び敵陣に舞い戻りながら、――両肩には新たな兵器を担いでいる。


 それはどう見ても……ミサイルランチャーだった。


 ◇◆◇


 □■アルター王国北西部・平原


「光学観測、支障極大」

「だろうな」


 濃密なスコールは、十メテル先の光景さえも定かではない。

 地平線など言うまでもなく目視不可能。光学観測砲撃は、ほぼ封じられたと言っていい。

 唯一、空ならば遠距離でも見えており、翡翠色の不気味な雲は今も確認できる。


「雨のエレメンタル……いや、嵐のエレメンタルか。雨以外に風と雷もありえるか。まぁ、どっちが来ても【電波大隊】は問題ないが……」


 基本的に、金属で覆われた車両はそうした自然現象に強い。

 水没すれば別だが、流石にそこまでは至らないだろう。


『空に砲撃して倒せますか?』

「無理だ」


 黒三鬼の質問に、マードックは即答する。


「明らかに非実体のエレメンタルだ。位置取りといい、根本的に【電波大隊】と噛み合う戦力じゃない。かと言って、皇国は航空戦力が薄いからな……。やりあえるのはローガン(坊や)の神話級悪魔や【獣王(ベヘモット)】、ジュバって嬢ちゃんのサソリ、あとはイゴーロナクの隠してる手札次第か」


 だが、それらのほとんどはこの戦場にいない。

 イゴーロナクにしても、ここで前に出すのは愚策だ。


「そもそも、だ。撃ったら生身で外に出てる連中がやばい。【トールハンマー】と違って、【電波大隊】のレールガンは漏電対策が万全には程遠いからな」


 大電力によって放たれる電磁投射砲。

 ネックとなる電力問題を解決し、<叡智の三角>がリアルの電磁投射砲技術をほぼコピーして作られたのが【電波大隊】の主砲だ。

 だが、<叡智の三角>が手掛けた<マジンギア>の気密対策が万全でなかったように、【電波大隊】の遮断は万全ではない。

 発射後の放電現象や光学迷彩の解除もそのためだ。


「こんなずぶ濡れの状態でぶっ放したら、漏電してこっちに被害が出る。……だからこの日に晴れてる地域に布陣したんだがなぁ」

『相手はそれを分かっていて!?』

「最初の砲撃で欠点に気づいた奴がいるのは間違いない」


 全自動アウトレンジ超音速砲撃兵器群。初見殺しに近い【電波大隊】だが、まさか本当に一度の砲撃で見破られるとはマードックをしても予想外だった。

 視界を封じて長距離砲撃の精度を限りなく落としながら、漏電を警戒して砲撃そのものも容易ならざる状態。

 この雨は、長い矛を持つマードックに対して最適の盾と言えた。


「それより……準備しな」

『え?』

「こっちの迎撃手段を潰したなら――あっちの広域殲滅が来る」

「報告。直上ヲ超高速物体通過」


 マードックが推測を述べた直後、それを肯定するように乗員が報告を上げる。

 それは、スコールの中で皇国勢の上を飛び去ったアルベルトの反応だ。


「【殲滅王】の攻撃が来るぞ」


 【殲滅王】アルベルト・シュバルツカイザー。

 カルディナの<超級>の中では情報の露出が多く、先日の“トーナメント”での数々の戦いは映像記録としても残っており、ネットにも上がっている。

 その“トーナメント”において、【殲滅王】アルベルトは【超闘士】フィガロに敗れた。

 だが、彼の力はあの戦いが全てではない。

 彼が持つセーフティのない特典武具の数々。

 だが、“トーナメント”で使ったものはいずれもまだ威力を加減した品々だった。


 なぜならば観客を巻き込む――否、ギデオン(・・・・)を破壊する訳には行かなかったからだ。


 ◇◆


 飛翔する【ブラックダイバー】の上で、アルベルトがミサイルランチャー型の特典武具を構える。

 古代伝説級特典武具、【恢塵 ダスト・トゥ・ダスト】。


 【殲滅王】が保有する――広域殲滅用(・・・・・)特典武具である。


 ミサイルの弾頭は気化爆弾。

 着弾した瞬間に、半径二〇〇メテルを塵に変える超火力を発揮する。

 左右合わせて八発。布陣した皇国勢を滅ぼして余りある。

 欠点は言うまでもなく、こんなものを撃てば自分も巻き込まれること。

 また、一発の補充に一週間を要することか。


 だが、この短期決戦で空から撃ち下ろすのならば何の問題もない。


「Lock on――」


 アルベルトは一度目の通過で把握した敵陣の密集部に向けて、


「――殲滅開始(ターミネイト)

 ――都市をも破壊する火力を持つ兵器を連続して撃ち放った。


 ◇◆


 上空を飛翔する戦闘機と思しき物体から放たれた八発のミサイル。

 その意味を皇国勢も理解していた。

 ある者は自らの盾を構えたが、想定される火力の前では障子紙よりも頼りなかった。

 ある者は咄嗟のログアウトを試みて、エメラダの攻撃の一種であるスコールの最中にあるために逃げられなかった。

 マードックは【トールハンマー】に搭載した電磁バリアの出力を最大に高め、最悪の場合に備えた。

 黒三鬼は自らの愛機の操縦桿を握り、


『頼むぞ。アポロ、【FSC】』

 祈るように二つの名を呼ぶ。


 そしてミサイルの着弾が迫ったとき、


『――《バックラー・プラネッツ・スペシャル》!!』

 ――黒三鬼の叫びと共に、機体の背中に積まれた無数の円盤が空へと飛翔した。


 無数の円盤は空中で等間隔に広がり、それぞれの間に力場を生じさせる。

 やがてミサイルが着弾し――


 皇国勢を殲滅するだけの威力を持った爆炎を――力場の内と外で完全に別つ。


 黒三鬼の機体の名は、【マーシャルⅢ・フル(F)シールド(S)カスタム(C)】。

 フランクリンが【ホワイト・ローズ】に導入した各種防御機構、【フルール・ディヴェール】と《ブークリエ・プラネッター》。それらのデータを基に、<叡智の三角>の技術者達がより大出力・大規模化したバリアシステムを搭載した機体である。

 無論、<マジンギア>として致命的なほどに燃費が悪かった【ホワイト・ローズ】の欠点は残り……否、重大化している。

 だが、彼ならば……黒三鬼ならばそれを使える。

 彼の駆る機体のコクピットに搭載された箱型のコンピュータ――彼の<エンブリオ>が発光と共にその力を発揮する。


『溜め込んだ魔力……ここが使い時だぞアポロォ!!』


 黒三鬼の<エンブリオ>、TYPE:アームズ【総気集約 アポロ】。

 アポロ計画をモチーフとする<エンブリオ>であり、その特性は――リソース集約。


 同意を得た他者のMPを貯蔵し、使用することができる<エンブリオ>だ。


 その能力により黒三鬼は<叡智の三角>中、最長時間・最大出力での<マジンギア>操縦が可能であり……だからこそ今は彼がテストパイロットの筆頭。

 【FSC】に搭載されたアポロは、戦争準備期間中の<叡智の三角>非戦闘員のMPを……MPに特化した機械系生産職の莫大なMPを持つ。

 彼自身は一介の【高位操縦士】。

 だが、アポロに集約した<叡智の三角>の魔力は【FSC】の力を最大に発揮し、


「――!」

 ――アルベルトの広域殲滅から仲間を護ってみせた。


 限界を迎えた幾つのもの円盤……盾が焼け焦げ、地上へと落下していく。

 それでも盾の内側にあった者達に損害はなく、【ダスト・トゥ・ダスト】が焼き尽くせたのは陣地の端にいた僅かな戦力と戦車のみだった。


『俺達が、広域殲滅で吹っ飛ぶザコだと、思ってたか……?』


 上空を再び飛び去るアルベルトに機体のカメラアイを向けながら、黒三鬼が息を切らせながら……それでも。


『――<叡智の三角(ロボットマニア)>、舐めるなよ』

 ――【殲滅王】の殲滅を防いだ男は、自分達の矜持と共にそう口にした。


 ◇◆


 吹き荒れる悪天候により、【電波大隊】の砲撃精度は低下。

 【FSC】により、アルベルトの広域殲滅も防がれた。

 ここに遠距離での潰し合いは封じられ……。


 ――両軍の直接戦闘に至る。


 To be continued

〇【昇天機動 ブラックダイバー】


(=ↀωↀ=)<デザインを簡単に言うと


(=ↀωↀ=)<黒い〇ーヴェ(ナ〇シカ)



〇【マーシャルⅢ・FSC】


(=ↀωↀ=)<分かる人にだけ分かる例え


(=ↀωↀ=)<PDの数をアホみたいに増やしたメ〇クリウス(ガ〇ダムW)


(=ↀωↀ=)<防御に偏重した結果、バランスが完全に壊れた機体


(=ↀωↀ=)<どのくらい壊れているかと言えば、盾を背負ったままだと歩けないくらい


(=ↀωↀ=)<ロボっていうか防衛装置(盾飛ばせば動けるけど、そもそも盾飛ばすMPが膨大)


(=ↀωↀ=)<フランクリン曰く「私はここまで吹っ切ったバカはできない」


(=ↀωↀ=)<なお、機能名はフランス語から英語になってます


(=ↀωↀ=)<余談だけど黒三鬼くんのリアルネームは三木九郎です


(=ↀωↀ=)<カッコつけたというより名前ひっくり返しただけのシンプルネーム

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― 新着の感想 ―
[良い点] 緒戦って感じがして好きです [一言] 街すら破壊する特典武具なら使用回数は少ないと思うから最大弾数は知られてなさそう。だから、1発くらい残しておけば、バリアが消えた後にぶち込めたんじゃね
[良い点] 勢いのままに読み進め、楽しむことが出来ました。 [一言] メ〇クリウスが懐かしすぎ、分かりやすすぎでツボりました。ありがとうございます。
[良い点] 最近内容も量も読みごたえがあって凄く満足です! プレイヤーメイドの効率度外視の特化型機体とデメリットマシマシの特典武具の衝突は胸熱でした [一言] 更新お疲れ様です
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