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死出の箱舟・■■の■ その十四

 ■五分前 【エルトラーム号】・南西二〇キロメテル地点


 夜の砂漠を紅白の機械竜――【サードニクス】が疾走している。

 本来であれば深夜未明に到着するはずだったその機体は、予定より遥かに早く【エルトラーム号】に到達せんとしていた。


「ご主人様! そろそろ【エルトラーム号】に到着ですよ!

「随分と、早く、着いたな……」


 マキナの報告に、ラスカルは胸を押さえながらそう言った。

 胸を押さえているのは肋骨に罅が入っているからだ。予定にはなかった超音速機動のツケである。

 【エルトラーム号】との通信が途絶したタイミングで、「あ! これは緊急事態ですね! 急がねば!」とマキナが超音速機動を再使用。結果として同乗者であるラスカルが物理的に骨を折る羽目になった。

 そもそも当初の予定ではラスカルの身体に負担の掛からない速度で移動するはずだったので、これほど無理を強いれば早く着いて当然だった。


『ラスカルさん』


 機体速度を緩め、ラスカルが高品質の【ポーション】でダメージを回復していると、通信機から呼びかけがあった。

 それは【エルトラーム号】にいる張の声だ。


「張か。通信が回復したのか?」

『はい。原因は分かりませんが……通信妨害の原因が船内戦力によって排除されたためと考えられます』

「そうか。現状は?」

『ドライフ正統政府を名乗る軍人達によって船が占拠。しかしVIPの集まった特別ホールは既に<超級>のマニゴルドらによって解放。今は残敵掃討に移っています』


 そこまでは当初の予定通り、戦力分析のための抗争だ。

 ただ、ラスカルの目論見と違い、珠を目当てとした抗争ではなかったが。


『ですがエミリーが……』

「エミリーに何かあったのか?」

『ドライフ正統政府を敵と認識し、敵影を探して船内を徘徊しています。以前ならばもう解除されてもいいはずですが、戻りません』

「…………そうか」


 以前のエミリーならば、周囲に敵がいなくなれば自然と元に戻っていたはずだ。

 だが、そうはならず、敵を求めて彷徨っている。

 それは戦闘要員としては利点があったが……ラスカルにとっては歓迎できない事態だ。


(症状が悪化? なら、病院に指示してハードを外してでもエミリーをリアルに連れ戻すべきか? だが、それでは<自害>扱い。“監獄”に入っては、当初の目的とズレる)


 黙したまま、彼は考える。


(まだ克服できていない以上、ここで止めるべきではない)

『ラスカルさん?』

「ああ、事態は理解した。エミリーはひとまずそのままでいい。後で俺が迎えに行く」

『……分かりました。それともう一件、お伝えすることがあります』


 張はもう一つの報告事項、エミリーに預けられたドリスのことについてもラスカルに報告した。


「……ああなったエミリーが保護を頼んだ、か」


 報告された事実に、ラスカルはまた考え込む。


(敵を求めて徘徊するのは悪化だが、そちらは好転と言えるのか? まだ判断が難しいな。後で担当医とも相談すべきだが……。ともあれ、確保はすべきか)

「張。その少女は保護しろ。エミリー本人より優先度は上げていい。エミリーならどんな状況でも無事で済む。それに前回とは装備も違うからな」

『分かりました』


 張に指示を出し、ラスカルは通信を切った。

 そのタイミングを待っていたように、マキナも報告する。


「ご主人様、ちょっぴりやばいです」

「……聞きたくないが、聞こう」

「えーっと、【エルトラーム号】の動力が停止してます。多分、取り外してどこかに持ってかれそうになってるんじゃ……」

「――Fuck(クソが)


 ラスカルは彼にしては珍しくスラングを吐き捨て、忌々しそうな表情を浮かべた。


「連中の狙いは珠じゃなくてそちらか。ブッキングとは最悪だ……。これでもう、今突っ込むしかなくなった。状況を静観する時間すらない」

「えーっと、何でです?」

「正統政府の連中が動力炉を奪ったとする。そのまま持ち去られても面倒だが、これをマニゴルドが倒してみろ。【エルトラーム号】の関係者には正統政府に持ち去られたことにしながら、その実は<セフィロト>が手に入れる、なんて状況になるぞ」

「……あくどすぎません?」

「だが、そういうことを思いつきそうな奴はいる」


 カルディナではほとんどの人間が知っている顏……議長の顔を思い浮かべながら、ラスカルは苦虫を噛み潰したような顔になる。


「だから、その前に奪うかぶち壊すかする必要が出てきた。……フゥ」


 ラスカルは重々しく溜息を吐き……顔を上げる。


「……マキナ、巡航砲撃形態(カノン・クルーザー)から超越狙撃形態オーヴァー・スナイピングにシフト。超長距離(【ホライズン)狙撃重砲(・アーチ】)を使うぞ」


「お! テスト以来の主砲解禁ですね! わっかりました! 【エルトラーム号】を轟沈させますね!」

「違う。狙うのは護衛艦だ。船内のどこにエミリーと張がいるかも不明だからな」

「アイアイサー!」


 ラスカルの指示に応え、マキナが自身の手元のキーボードを高速で叩く。

 その操作に従って、【サードニクス】の形状が変化する。

 翼のない竜を模した姿に変化はないが、その首が徐々に伸び始める。


 その首は長く、直線的で……口を開いた姿は巨大なライフルを思わせた。


「シフト完了! 観測ブイ射出!」


 変形した【サードニクス】の背から、一発のミサイルが信号弾のように打ち上がる。

 それは上空の一定高度まで到達すると外装を外し、浮遊するセンサーとなってその場に留まった。

 センサーは眼下の広範囲を見下ろし、その光学情報を【サードニクス】本体に送り込む。


「映像きました。こっち側に面してる護衛艦は二隻……あ、頑張れば三隻狙えますね」

「全て潰せ。後のことを考えれば、減らしておくに越したことはない」

「アイアイサー。照準合わせますね」


 直後、マキナの座っていたシートが変形する。

 向きが反転、かつ椅子型だったシートが水平に角度を変える。まるで前部シートに座るラスカルの頭上にマットを敷くように。


「よっと」


 その上でマキナは寝そべり、同時にコクピット上部から降りてきたトリガーとカメラアイ連動式の照準器が一体となった装置を抱え、照準器を覗き込む。

 もっとも、照準器を覗き込んでも見えるのは砂漠だけだ。

 当然である。まだ【エルトラーム号】は地平線の果て。物理的に視認不可能だ。

 そもそも、地平線を挟む以上……どう足掻いても狙撃などできる訳がない。


 だが、マキナは照準器越しに何かを見ていた。


「上空からの観測情報がこれで……機体の現在地と……一致する砂漠丘陵と……目標の現在地が……うん、合った」


 彼女は上空の観測ブイから送られてくる光学情報と、カメラアイ越しの観測情報を、自分自身(・・・・)の演算機で結びつけながら……照準を合わせている。


「じゃあまずは……一発目、と」


 そうして、斜め上方に角度をつけながら……【サードニクス】の口腔から一発目の砲弾が発射された。


 それは発射角度そのままに斜め上方へと音速の数倍で飛翔。

 やがて空中の一点で砲弾にセットされた炸薬が起爆。

 砲弾の角度を斜め下へと動かし――、



 ――【エルトラーム号】の護衛一番艦のブリッジに直撃した。



「ヒット~!」

「……Beautiful(ビューティフォー)、とでも言えばいいか?」

「えへへ~♪ もっと言ってくださいよ~♪」

「二射目、早くしろ」

「デレが短い……!」


 嘆きながらも、しかし嬉しそうにマキナは二射目を放ち……二番艦に命中させた。


 ◆


 【ホライズン・アーチ】。【サードニクス】の最も特徴的な武装であり、マキナが設計した長距離狙撃砲である。

 直線距離で半径五〇キロという、機体に搭載できる狙撃銃サイズではありえない……列車砲の如き長射程を持つ。

 その上で、事前に設定したタイミングで砲弾側面の炸薬を点火させ、砲弾の飛翔中に角度を変えることもできる。

 だが、それはあくまでも机上の空論だ。地平線の先の目標を狙い撃つ角度、引き金を引くタイミング、炸薬の点火時間のセット。その三つが完璧でなければ、命中しない。

 そもそも地球において長射程を誇った列車砲の命中率とて、高いものではない。


 だが、マキナはこれを百発百中で当てて見せる。

 狙い撃つ角度も、引き金を引くタイミングも、炸薬のセットも、彼女がマニュアルで全てをこなす。

 異常なまでの演算能力であるが、彼女こそは煌玉人の長姉。

 最も優秀と謳われた、DEX特化型の煌玉人。


 ――私以上に器用なモノはいませんよ。


 とは、この狙撃砲を開発した際に彼女がラスカルに告げた言葉だ。


 ◆


「二番艦轟沈。三番艦にも命中。あ、そろそろ砲身が焼けてきました」


 火薬式銃器としては最大級の長射程を誇るゆえに、【ホライズン・アーチ】の砲身は数度の発射で焼けつき始める。このまま使用を続ければ発射中に砕け、機体に大きなダメージを与えるだろう。


「分かった。直す(・・)


 ラスカルはそう言って自らのシートの手すりに触れて……スキルを行使する。


「《リワインド・ウェポン》」


 彼が宣言した直後、【サードニクス】全体が光に包まれた。

 そして光が収まったとき、焼けついていたはずの砲身は……まだ一度も撃ったことがないかのように傷一つなく、冷めていた。

 それこそが、彼の……【器神(ザ・ウェポン)】のスキルである。


「何度見てもずっこいですね!」

「あるものを使っているだけだ」


 兵器運用特化型超級職、【器神】。

 そのスキル傾向を端的に言えば……回復魔法(・・・・)である。


 ――機械に対して(・・・・・・)回復魔法が使える。


 それが【器神】という超級職だ。

 整備士のような技術的にどれだけ早く部品を交換して修繕するかが重要なスキル傾向ではない。

 それこそ魔法のように、壊れた機械を直す。修繕魔法とでもカテゴライズすべきものだ。

 マキナの左手のように失われているものは治せないが、部品が砕けている程度ならばスキル一つで修繕してみせる。

 また、機体がエラーを吐き出してもスキル一つで調整し、正常化させてみせる。

 つまり、ラスカルが乗っている限り……【サードニクス】には破損もエラーもない。

 それこそが、彼が骨を折ってまで同乗している最大の理由だ。

 むしろ、ラスカルなしではいつバランス崩壊してもおかしくない機体と言えた。


「昔の【器神】はご主人様ほど上手くは使えませんでしたけどね!」


 【器神】の修繕魔法スキルは、使用の前提として対象の機械の構造を完全に把握する必要がある。

 だが、問題はない。

 ラスカル自身ではなくラスカルの半身、<超級エンブリオ>であるデウス・エクス・マキナが知っている(・・・・・)

 デウス・エクス・マキナが連結した機械の構造を完全に把握するからこそ、ラスカルは【器神】足りえた。

 <エンブリオ>によって転職の判定条件をクリアすることは、【地神】など<マスター>の【(ザ・ワン)】には珍しくない経緯だ。(むしろ、純粋技術で到達した【抜刀神】カシミヤなどの方がレアケースと言える)


「はい、ドーン。三番艦もこれにて終了ですよー」

「巡航砲撃形態にシフト。【エルトラーム号】に突入し、動力ブロックへ向かう」

「アイアイサー!」


 伸長していた【サードニクス】の砲身が格納され、マキナのシートも元の位置に戻る。

 そして【サードニクス】は再び動き出し、護衛艦のほとんどが行動不能となった【エルトラーム号】へと突撃する。


「ところでご主人様」

「何だ?」

「さっき張さん達がどこにいるか分からないって言ってましたけど……ブリッジには絶対いませんよね?」


 マキナが何を言わんとしているか、ラスカルはすぐに察した。


撃て(・・)

「アイアイサー!」


 ラスカルの短い指示の直後、【サードニクス】の竜頭が再び口を開く。

 超長距離狙撃ではなく行進間射撃用の短砲身モードで、マキナは再び《ホライズン・アーチ》を撃ち放つ。

 今度は地平線を超えて目視可能なれども、高速移動中の砲撃。

 それでも超音速の弾頭は狙い過たず、【エルトラーム号】のブリッジに突き刺さった。


「ヒット……あれ?」


 見事に命中させたというのに、マキナが疑問の表情を浮かべる。


「どうした?」

「いえ、何かダメージが予想よりも――回避」


 マキナは言葉を言い終えるより早く、咄嗟に操縦桿を倒して真横への緊急回避を行った。

 強烈なGに再びラスカルの身体が軋み、口から血が零れる。

 だが、それに対してラスカルは何も言わない。



 今この瞬間、【サードニクス】の存在した位置を……巨大な光弾が通過したからだ。



「……《金銀財砲(ゴールド・ラッシュ)》。マニゴルドか」


 見覚えのある一撃に、ラスカルは状況をすぐに察した。


「ブリッジにいたのか。直撃弾も奴自身が壁になって防いだ、と」

「ご主人様、どうしますか?」


 今こうして話す間も、億単位の金を投入された光弾がブリッジから矢継ぎ早に飛来してくる。

 マキナの巧みな操縦で回避こそしているが、後方の着弾点では巨大なクレーターが幾つも誕生している。直撃すれば、ただではすまない。


「無駄弾は撃つなよ。スキル起動中のあいつに攻撃は無駄だからな。だが、やることは変わらない。前進しろ」

「…………」

STG(シューティングゲーム)だ。隙を見てあいつの迎撃を掻い潜り、船に辿り着く。船内に入ってしまえば好き放題には撃てないだろうからな」


 強度面において【マーシャルⅡ】とは比較にならない【サードニクス】。それを破壊するだけの威力を込めるならば、【エルトラーム号】に命中したときもただでは済まない。


「……でも、距離を詰めるとなるとかなり無茶な動き方しますけど……ご主人様大丈夫ですか?」


 身体的に脆いラスカルの身を案じ、マキナはそう問いかける。


「俺は、前進しろと言ったぞ?」

 だが、ラスカルは口から血の雫を零しながらも……進めと告げた。


「……アイアイサー!」

 

 ならばもはや、問答無用。

 マキナは所有者であるラスカルの意思に沿い、接触致死の弾幕へと【サードニクス】を突撃させた。


 ◇◇◇


 □【エルトラーム号】・商業ブロック


 ブリッジ方向からの振動、それに続く船外からの地鳴り。

 状況の急転の中で、即座にエルドリッジはニアーラに指示を出す。


「ニアーラ。()だ」

「承知しました」


 ニアーラが左手を翳すと紋章が発光し、次いで彼女の周囲に六つの青いウィンドウが浮かび上がる。

 ニアーラがその内の一つに指で触れると、彼女が触れた面の反対側から……機械仕掛けの梟が一羽飛び立った。

 梟が飛び立つと同時にエルドリッジは壁の一部をスキルで奪って剥がし、梟はそこから外部へと飛んで行く。

 するとすぐに、外部の映像が梟の飛び立ったウィンドウに映し出される。


 ◇


 ニアーラの<エンブリオ>、TYPE:レギオン【羽翼全一 スィーモルグ】。

 今用いた観測用の《スポッター・オウル》をはじめ、攪乱用の《グループ・クロウ》、伝令用の《メッセージ・ピジョン》、運搬用の《カーゴ・ペリカン》、空戦用の《ファイティング・ファルコン》、爆撃用の《ジェノサイド・コンドル》といった様々な用途に使い分けられる鳥型レギオンの群れである。

 ただし、レギオンではあるが行動指示のためにある程度はニアーラ自身の管制が必要であり、同時使用できる数も彼女の能力に依存する。

 そのため普段は梟によって敵の位置を観測しながら、彼女が狙撃するといった運用がメインとなっている。

 なお、高い戦闘力の鳥ほど起動に重い外部コストを必要とするため、最近の懐事情の悪化も不使用の理由となっている。


 余談だが、本人は「……どうせ動物型の<エンブリオ>ならクマがよかったのですが」とぼやいたことがある。

 能力はともかく、外見が本人の好みに沿うかは不明なのも<エンブリオ>であった。


 ◇


「交戦中、ですね」


 梟の伝えてくる外部の映像に、ニアーラは困惑と共に述べた。

 船に接近しようとしている機械仕掛けのドラゴン。

 それを阻むように、ブリッジから繰り出される無数の光弾。

 光弾の着弾点では大破壊が起きており、仮に船に当たれば轟沈は免れないだろう。

 だが、彼らはそれに見覚えがあった。


「……新手の襲撃者が現れ、マニゴルドはそれに対応しているということか」


 エルドリッジは、恐らくは敵方も<超級>であろうと踏んでいた。

 確定ではないため口にはしなかったが、マニゴルドが手古摺っているのがその証左とも言える。


(また<超級>か……。マニゴルドに与しても安全とは言えなくなったな。新手を除いてもあと二人。しかも一人はあの【殺人姫】だ。……久しぶりに仕事が成功したと思ったのにこの状況。どこかで引き際を考えるべきか?)


 マニゴルドとの一時的な同盟を破棄して逃亡すれば、後が怖くはある。

 だが、<超級>を相手にしてこれ以上負けるのもエルドリッジは御免だった。


(だが、動力炉にいる正統政府の首魁が持つ機体は、最も価値があるものだろう。可能ならばそれを手に入れたくはある)


 収穫としてそれがあるのとないのでは雲泥の差ではあった。

 退くか、進むか、エルドリッジは悩んでいた。

 そんな折、


「どうしたっすかお嬢ちゃん! 血まみれっすよ!」


 不意に、フェイのそんな声が聞こえた。

 声につられてそちらを見れば、フェイが血で汚れたドレスを着た少女に近づいているところだった。

 少女は左手に紋章があり、<マスター>であることが一目でわかる。

 少女はどうやら客室ブロックから歩いてきたようだ。ニアーラもエルドリッジも、梟の伝える映像に気を取られ、少女の接近には気づかなかった。

 血塗れの少女は一見すると、正統政府による被害者の姿だ。

 だが、僅かな間をおいて、エルドリッジは目の前の危険を理解する。


 少女の顔と紋章が、記憶の中の要注意リストに該当したからだ。


「オーナー! この子怪我して……」

「離れろ!!」

「離れてっ!」


 エルドリッジと……同時にユーゴーも叫ぶ。


「え?」


 しかしフェイが二人の警告を聞いて何らかの行動に移すよりも早く……。

 『行く手を阻んだ』フェイを、少女は“敵”と見做し……。


「――マイナス」


 その一言と共に少女――【殺人姫】エミリーはフェイの胴を袈裟切りにした。



 To be continued

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