第四十話 Para Bellum
(=ↀωↀ=)<六章後半も残すところあと二回
(=ↀωↀ=)<今回と大晦日のエピローグで六章後半も終了です
(=ↀωↀ=)<その後は少しお時間いただいてから王都襲撃編の投稿開始です
(=ↀωↀ=)<レイ君のエピローグは大晦日にやりますが
(=ↀωↀ=)<全体としての七章への接続はそっちやってからかな
□■国境地帯
『クラウディア!』
クラウディアの話が一区切りしたタイミングで、彼女達の前に二人の人物が現れた。
それは五体満足のベヘモットと、その横を歩く月夜の姿であった。
「…………」
レイ達の姿がないことと、まるで回復魔法をかけられたばかりのようなベヘモットの姿。
そこから、アルティミアは一つの結論を導き出す。
「……裏切ったわね、扶桑月夜」
どうやって【契約書】を掻い潜ったかは分からなかったが、日頃の行いもあってアルティミアは月夜が裏切ったと判断した。
確信と殺意の籠もったアルティミアの言葉に、月夜は慌てて首を振る。
「ちゃ、ちゃうからー!? ちゃんとレイやん達と一緒に戦ったし、勝ったんよ!? うちと【獣王】だけ生き残ってもーたけど、治療の対価に【契約書】で動きは封じてるから安全なんやって!」
その言葉に、アルティミアは振るいかけた刃を下ろした。
それは月夜の言葉に一応は嘘がないことを確認したのと、もう一つの事実が理由。
「レイは……本当に死んだのね」
シルバーが消えた時点で薄々察していたことだが、そのことにアルティミアの気持ちは自分でも不思議なほど沈んだ。
「でも<マスター>だから近々戻ってくるえ?」
「……そうね」
その言葉にアルティミアは『そうだった』と安堵するが、同時に先ほどのクラウディアとの会話の内容を思い出しもした。
<マスター>は異邦人であり、<終焉>に関与できないという……今は完全には理解できない言葉を。
「……それで、契約の内容は?」
「【獣王】とその<エンブリオ>は、一ヶ月の間は王国のティアンと<マスター>に危害を加えられへん。あと、王都テロの停止をそこの人が命じればええって感じや。代わりに、そこの人の治療も込みやけどな」
治療費として五〇億リルせしめたことは口に出さなかった。
情報を伝えないだけで嘘は言っていない。
「そう。テロの撤退指示は既に下されたそうだから、……クラウディアの治療が済んだら【獣王】が彼女と一緒に逃げるのね」
あの小さな体でどのようにクラウディアを連れて逃げるのかという疑問はあるが、“物理最強”ならばそのくらいはできるのかもしれない。
それを止めようにも、奥義の使用で疲弊したアルティミアではベヘモットを止められない公算が高い。
「痛み分けって感じやね。じゃあ治療始めるわー」
そう言って、月夜はクラウディアの治療を始める。
その言葉に対し、アルティミアは口中で静かに呟く。
「……痛み分けでは、ないわ」
結局、この講和会議は失敗に終わったのだから。
戦争を止めると思っていたこの会議は戦闘に至り、王都も襲撃を受けた。
アルティミアや妹達が無事で、皇国側を撤退に追い込めたとしても、被害を受けた王国の敗北と言えるだろう。
「アルティミア」
彼女がそう考えていたとき、治療を受けている最中のクラウディアが声をかけてきた。
「私と皇国はまだ退けませんわ。確認できた以上、やはり王国は手に入れなければなりませんもの」
「…………」
「けれど、全面戦争とこれ以上の人的被害は避けましょう」
そして、アイテムボックスから何かを取り出して、アルティミアに投げる。
それは丸めた巻物のようであった。
「これは……【誓約書】?」
それは国家間の取り決めに使う、最上位の【誓約書】。
「ええ、それはプランC。プランAが見破られて破綻し、プランBで私が負けたときのために用意していたものですわ」
「……今度は何を仕掛けたのかしら」
「何も」
クラウディアは、アルティミアの目を真っ直ぐに見ながらそう言った。
「一切の罠も嘘もない――戦争の申し込みですわ」
その言葉に、アルティミアは手元の【誓約書】へと目を落とす。
「けれど、これ以上はティアンに犠牲を出したくないという思いも分かりますわ。私も、今回の王都襲撃で見つけるべきものは見つけられましたから、これ以上は無駄に王国のティアンを攻撃するつもりもない。ですから、そのように行いましょう」
そう言ってクラウディアが指差した【誓約書】には、こう書かれている。
「『<マスター>のみが参加する戦争』、ですって……?」
その文面に、アルティミアは驚愕した。
「ええ。時期と、場所と、ルールを定めて、<マスター>のみで行う戦争。死人が出ない戦争ですわ」
「…………」
理屈は、アルティミアにも分かる。
皇国側に戦争を止めるつもりがなく、戦争に至らねばならないのなら……まだこちらの方がいい。
<マスター>の総戦力では劣るが、それでもティアンも交えた全面戦争よりは勝ち目があり、被害も確実に少なくて済む。
だが……どこかしこりを感じる提案でもあった。
<マスター>のみを戦争の道具とする……かつて父が忌避した事柄そのもののようであるからか。
「決闘競技のようなものですけれど、こういったことは<マスター>達の方が理解しやすいかもしれませんわね」
その言葉に、ベヘモットと月夜は二人共が似たようなことを思った。
それは<Infinite Dendrogram>をゲームと思わぬメイデンの<マスター>である二人にとって、……クラウディアの提示した戦争はこれまでよりも遥かにゲーム的と思えたからだ。
しかし……悪くはない手法だとも考えた。
「そしてこの戦争……賭けるものは王国と皇国の全て、ということになりますわね」
「…………そんな決断を、この場で下すことはできないわ」
「ええ。構いませんわ。同意の可否だけでなく、細かなルールの取り決めや場所の選定もありますし、後日ホットラインで条件を詰めることにいたしますわ」
そうして、治療を終えてクラウディアは立ち上がる。
【アルター】で切られた回復不可能の傷は、クラウディアが自ら周辺の体組織ごと抉りなおし、それから治療を受けることで完治した。
【女教皇】の月夜がおり、傷が脇腹であったことで辛うじてこの回復方法ができた。もしも傷が致命部位であったならどうしようもなかっただろう。
また、義肢だった腕も生身に戻っている。
「ああ。指先が温かいと感じるのは久しぶりですわね」
ベヘモットを抱きかかえて、クラウディアはそう言った。
次いで、ベヘモットを肩に乗せてから……代えの槍を取り出した。
「それに、槍も手に馴染みますわ」
その言葉に、アルティミアは気づく。
もしかすると、クラウディアはあれでも本来の彼女より槍の技巧が落ちていたのかもしれない。
当時から最上と思われていた学生時代と同等の技量、それでも今の本来の彼女には届いていなかったのか。
「アルティミア、今このように言うのは卑怯ですけれど……戦争ではなくここで私を捕らえるか……殺して終わらせる手もありますわよ?」
「…………」
捕縛を考えなかった訳ではない。
逃走を防ぐのは難しいかもしれないが、可能性はゼロではない。
完全に回復して万全のクラウディアとはいえ、【翡翠之大嵐】は破損し、ベヘモットは手を出せない。
対して、疲弊しているとはいえアルティミアと【黄金之雷霆】、さらに未だ無傷の月夜がいる。
敗れる恐れもあるが、勝算はある。
だが……。
「やめておくわ」
それはできない。
それをしたとき、彼女と共にあるベヘモットがどう動くかが分からないからだ。
今は……一ヶ月の間は危害を加えられない。
しかしそれが解けたとき、クラウディアが死ぬか捕らわれるかしていれば……全力で王国中を暴れ回る危険がある。
皇国の利益や国際関係も一切考慮せず、何度でも蘇ってそれを行う。
自らの<エンブリオ>と分断された状態で<超級>の月夜を含む王国側戦力と戦い、壊滅に追い込んだことが……ベヘモットの脅威を保証してしまっている。
そして皇国もクラウディアを害されれば、暴走する【獣王】を指名手配することはないだろう。
むしろ、それを引き鉄に全面戦争に突入する恐れもある。
講和会議で避けたかった最悪のケースがそこにある。
それを避けて皇国との事を収めるには今回のような講和会議か、……クラウディアの提案した全てを賭けた戦いに勝つしかない。
(……ああ、戦争の提案を吞まされる前提で考えているわね)
それが分かっていて、クラウディアもああ言ったのかもしれない。
アルティミアの親友であり、アルティミアを愛する者だが、同時に皇国の王であり、悪辣かつ冷徹に狡知を巡らせる存在でもある。
「それでは今回の敗者らしく、退散いたしますけれど……」
しかし、クラウディアはそこで言葉を切って、ジッとアルティミアを見つめた。
「どうしたのかしら?」
「いえ、大好きなあなたの顔を目に焼きつけたかっただけですわ。直接顔を合わせるのも、しばらくはないでしょうから」
「そう」
そのことに関して、アルティミアは特にコメントしない。
強いて言えば、狡猾な皇王ではなく学生時代のクラウディアのようだ、と思ったくらいだ。
「さて、それでは私達はこれで退散いたしますわ」
そうしてクラウディアは落ちていた【翡翠之大嵐】の残骸をアイテムボックスにしまい、ベヘモットと共にその場を去っていった。
「…………」
クラウディアは親友であり、好敵手である。
けれど次はきっと剣と槍ではなく……王として雌雄を決することになってしまうのだろう。
そう思いながら、アルティミアはクラウディア達を見送ったのだった。
◇◆◇
□■国境地帯・荒野
クラウディアは、不測の事態に備えてフランクリンに皇都での待機を命じた。
シュウは、フランクリンが国境地帯のどこかに隠れながら、シュウと戦っている巨大改造モンスターを放出したのだと考えた。
しかし、フランクリンはそのどちらにもいなかった。
「ある程度、予想どおりの結果にはなったということだねぇ」
フランクリンは……バルドルと相対する巨大改造モンスター、【メカニクス・ゴッド・ディラン】の胸部に収められたコクピットの中にいたのである。
そもそも、なぜこの場にフランクリンがいるのかといえば、彼女自身の勘と判断によるものである。
彼女が【車騎王】マードックと共に待機を命じられた理由は、講和会議中の他国の動きに対応するためだ。
しかし、ここで言う他国が現在は想定敵として機能していない。
皇国を囲む国は三つ。南の王国、東のカルディナ、そして北と西の海を支配するグランバロアである。
だが、この内の二つ……カルディナとグランバロアが、カルディナ国内に流れ込んだ黄河の国宝である<UBM>の珠を理由に武力衝突に至った。
グランバロアは陸上でも活動可能な全ての<超級>をカルディナに派遣したため、皇国を攻撃する可能性は極小。
対するカルディナもグランバロアへの対応に戦力を割かれている。
さらに、珠そのものが起こす騒動でコルタナが市長不在に陥るなど混乱は大きい。
加えて<IF>のメンバーとして有名な【殺人姫】エミリーの姿も確認されている。
そして悪いことは重なると言うべきか……混迷するカルディナにはさらなる混乱の種が舞い込んだ。
大陸南西にあるレジェンダリアからも極大戦力が二人……珠を求めてカルディナに入ったことが確定したのである。
一人は<超級>、クランランキング一位<YLNT倶楽部>オーナー。
二重の児童性愛癖を持つ、ある意味では『最もレジェンダリアらしい』と言われる怪人。
“児童機会”【呪術王】LS・エルゴ・スム。
もう一人は<超級>ではないが、三種のランキング全てに名を連ねるトリプルランカー。
総戦力ならば<超級>に匹敵すると言われるレジェンダリア最強の準<超級>。
“決闘者”【召喚姫】天空院翼神子。
グランバロアや<IF>に加えてレジェンダリア。
流石にこの状況で外部を攻撃する余力は、流石のカルディナも持ち合わせてはいない。
だからこそ、フランクリンはマードックのみを残してここに来ている。
それは監視によるデータ蒐集もあったが、最大の目的は別だ。
彼女が留守番を承諾した理由である、彼女の切り札の最終調整。
その最終調整を行うに当たって、場合によってはこの戦場こそが最も有益なテストができると踏んだからだ。
それでも本来は表に出るつもりもなかったが、雲行きが変わり、それこそ絶好と言ってもいいシチュエーションになった。
だからこそ、彼女と【MGD】はバルドルとの交戦を行っている。
「【破壊王】のバルドルは《キメラテック・オーバード》の対象外。【獣王】のレヴィアタンは対象内。できればバルドルも含まれればよかったけれど……まぁ、生物じゃないしねぇ」
《叡智の解析眼》で、他ならぬ【MGD】の状態をチェックしながら何事かを呟く。
「これで戦争のときはバルドルとの一対一だけは避けなきゃならないって分かった。まぁ、やっぱりここで確認にきてよかったってことかねぇ。両者が一対一で戦うようなこの戦場じゃなきゃ、安全マージンを考えたチェックできなかったから。上限が問題ないことは、閣下の【ゼロオーバー】で分かっていたけれど」
独り言というよりは分析結果の口頭確認。
しかし、それはフランクリンにとって満足のいくものであったらしい。
「それでも、最初から出てたんじゃ戦いを邪魔されたレヴィアタンにも襲われてた。でも、今の彼女は【獣王】の救出に躍起になってる。この状況なら援護する私を敵に回しはしないからねぇ……っと」
不意に、【MGD】のコクピットが大きく揺れた。
「ふむ、攻撃を貰ったか。やっぱり【破壊王】はステータスだけでなく、戦闘技術もひどく高いのかねぇ」
そんな風に呟くが、しかしそれは【破壊王】の……必殺スキル使用状態のバルドルの攻撃を受けても、【MGD】がまだ耐えているということだ。
フランクリンがパンデモニウムでなくこの【MGD】の中にいる理由も、それだ。
光学迷彩で姿を隠せるパンデモニウムよりも、姿を晒していてもなおこの【MGD】の方が安全だと確信しているからである。
隠れている自分が倒されれば【MGD】も消える。そんな間抜けな退場はフランクリンも御免だった。
もっとも、フランクリンは自分の乗る【MGD】とバルドルの戦闘速度にまるでついていけないため、戦闘は【MGD】自身に任せきりだったが。
それどころか、コクピットが中空の慣性消去構造でなければ、脆弱なフランクリンは乗っているだけでも衝撃で命を落としたかもしれない。
(超々音速の格闘戦なんて、AR・I・CAでもやらないでしょうね)
そんなことを考えていると、またも【MGD】が揺れた。
被弾頻度が上がっていることを疑問に思い、フランクリンは周囲を確認する。
「……ん? そういえば、さっきからレヴィアタンが動いていない気がするねぇ。攻撃もしていないし、【破壊王】もそれに気づいているのかこっちにだけ仕掛けている」
そこでようやく気づいたように、フランクリンは周囲の状況を把握する。
戦闘速度に全くついていけないため、超々音速で暴れ回る他の二体の行動がリアルタイムでは見えていなかった形だ。
「とすると、あれはやっぱり戦闘行動禁止の【契約書】か何かだったわけだ」
議場で月夜とベヘモットが何事かを行っているのは見えていたが、ベヘモットを警戒して遠くからの監視であったため音声は聞こえていない。
しかしそれでも、現在のレヴィアタンの動きから凡その内容を察した。
「さて、となると向こうはどうなったかねぇ」
国境地帯周辺に飛ばしていた偵察モンスターからの情報を精査している。
その中で、クラウディアとベヘモットがアルティミア達に背を向けて去る姿が見当たった。
「ふむ。陛下と【獣王】は退いた。なら、こっちもそろそろ撤退時かねぇ。……っと」
被弾が続き、また揺れる。
ここでバルドルが倒せるようならば、そのままフランクリンの戦力で議場を含めて制圧する手もあった。
だが、レヴィアタンが参戦しない一対一となれば勝敗は読めない。
「ステータスは問題なく勝っているはずなんだけどねぇ。内蔵兵器の類も初見だろうに捌くし、……本当に性質の悪い相手ね」
ギデオンでの顛末を思い出し、少しだけ憎々しげに呟いた。
「ディラン、現在勝率は?」
『推定六六%。当方の被弾率は上昇していますが、敵機のダメージも増大。左前腕部脱落や火器の動作不良を確認済みです。ただし、現在確率は敵機の露見情報のみであり、隠匿情報は含まれません』
フランクリンが呼びかけると、【MGD】の制御人格であるディランがそう応えた。
「六六か。でも、奥の手が何かにもよるしねぇ。……単にパワー馬鹿ってだけなら【MGD】が勝つけれど」
このまま続けられれば勝率はある。
だが……。
『警告。レヴィアタンが《キメラテック・オーバード》の効果圏外に出ます』
「ああ。そりゃまずいねぇ。現状でこれなら効果が切れたら殺されかねない」
このまま、ではなかった。
【MGD】に必要な勝利条件の一つが、この戦場から離れてしまう。
そうなれば、勝率は著しく下がるだろう。
「ま、見せ札としちゃ十分。こっちにまだこんなものがいると分かっていれば、王国も軽々に反撃には出れないだろうさ。こっちも撤退だ」
『よろしいので? このタイミングでの撤退は、戦闘状況から《キメラテック・オーバード》が解析されかねませんが』
「構わないさ。今回の戦闘だけで、何が分かるものかねぇ」
フランクリンはそう言って笑い、
「それに……【MGD】の機能はタネが分かっても『だからどうする?』ってタイプだからねぇ。今回で【破壊王】だけは負けの目があるって分かったけれど、それ以外はどうとでもなる。それに……」
フランクリンは【MGD】の光学センサーが捉えているレヴィアタンの姿を見ながら、呟く。
「どうせ戦争のときは、【破壊王】の相手は【獣王】が……今度は全力の【獣王】がやるだろうからねぇ」
ゆえに、フランクリンが今後の戦争で【破壊王】を相手取る必要はない。
フランクリンが相手取るべきは他の<超級>。
そして……。
「……しかし困るねぇ。こっちが叩き潰す前に死んでくれちゃって」
フランクリンは、一人のルーキーの姿を……彼が死に至った姿を思いだし、舌打ちする。
「映像記録はとってあるけれど、ここで彼を落としても仕方ないんだよねぇ……」
バルドルとレヴィアタンの戦いだけでなく、議場での戦いもフランクリンは記録している。
超音速機動ゆえに通常は捉えるのも難しいが、フランクリンの改造モンスターは伊達ではない。ブレている場面も多いが……それでも大まかに何が起きたかは理解できる内容になっている。
それを編集やコメントでレイの評価を下げる内容にすることは出来る。
が、フランクリンはそれを選ばない。
「よし、動画では思いっきり持ち上げてあげましょう。『あの【獣王】を相手に互角!』と言えば大盛り上がりは確実だもの」
あることを思いついて、フランクリンは笑みを浮かべる。
「持ち上げて持ち上げて……」
そして、
「――私の手でドン底にまで叩き落してあげる」
最も笑みを深くして、そんなことを呟いたのだった。
To be continued
(=ↀωↀ=)<ブレないフランクリン
(=ↀωↀ=)<そしてさりげなくダメージでかいクマニーサン
( ̄(エ) ̄)<ぐぬぬ……




