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第十四話 イデア

(=ↀωↀ=)<予定より一日早いけど三連休最終日なので更新


(=ↀωↀ=)<なお、作者は二日目の朝に足を捻挫し


(=ↀωↀ=)<連休中はベッドの上の住人だった模様

 ■???


 部屋の片隅に置いてあった機械から、電子音が鳴った。

 その音を一人の女性……【盗賊王】ゼタが聞いている。


「…………」


 その機械は彼女が皇王から預かっていたものだ。

 対になるスイッチが押されると、押されたスイッチに応じて二種類の電子音のどちらかが鳴る。それだけのシンプルな機械。

 正確に言えば、長距離作動と妨害対策に比重を置いた結果でそれしかできないもの。長距離会話すらできない。

 しかし機械の用途を思えば、ただ鳴るだけでいい。


 なぜなら、これは王国との交渉決裂か作戦中止を報せるだけの機械。

 そして今鳴ったのは……交渉決裂を告げる音。

 平和的かつ悪辣だったプランAから、より強硬なプランBへの移行を告げるもの。


「残念。これが鳴ったということは、私の要望は通らなかったのでしょう」


 皇国の挙げた第二条件の初期案は、ゼタが希望したものだ。

 “監獄”に囚われた<IF>のオーナーである【犯罪王】ゼクス・ヴュルフェル(とついでにガーベラ)の解放を目論んでのもの。

 しかし王国に拒否された時や今回のように交渉が決裂した時には、叶わなくても構わないと告げていたこと。

 もしも叶っていれば対カルディナ工作でも協力する予定だったが、駄目ならばそれでいいとゼタは考える。

 ならば後は、既に対価を受け取っている王国への仕事を……彼女の皇国での最初で最後の仕事を果たすのみ。


「結構、そして決行。私の仕事を果たしましょう」


 ゼタはそう言って、【ジュエル】を取り出し……それを砕いた。

 砕けた【ジュエル】からは光の塵が立ちのぼり……人の形をとる。

 それは一人だけではなく、四人の人影だった。


「実証。その力を実戦で見せてもらいます」


 この王都まで【ジュエル】に入れて密かに運び込んだ者達に、ゼタはそう告げる。


「期待。すべきことは既に告げたとおり。あとはあなた達と……あなた達を手がけたラ・クリマの技量に期待します」


 その言葉に、四人の内の三人が笑う。

 己の力を試せる機会に、ただ笑う。


 しかし一人だけ笑わず……窓の外から見える巨大な王城に、茫洋とした視線を向けていた。


「――そこにいるのか?」


 虚ろな目で……しかしその奥に強い意志を燃やしながら。



 ◇◇◇


 □王都アルテア・王城・薔薇園


 王都アルテアの中心に聳え立つ王城は、建国王である初代アズライトの治世の頃に建てられたものが今でも使われている。

 当時の建国王の仲間だった大工系統超級職【大棟梁グレイト・チーフ・カーペンター】の手がけたものであり、内部には幾つもの仕掛けが施されている。

 それらの仕掛けは防犯のための仕掛けだけではなく、居住のための仕掛けも多い。

 その中で最も見栄えの良いものは、屋内の中庭(・・・・・)にある薔薇園だろう。

 城の外面に当てられた日の光を反射させて屋内に届け、城の中心部付近にありながら外と変わらない明るさと温かさをもった薔薇園を生み出している。

 建国王の時代から、王族はこの薔薇園で親しい者とお茶会をするのが慣わしになっている。

 しかしそんな薔薇園も、先王であるエルドル・ゼオ・アルターの死後は手入れの庭師以外には訪れる者も少なかった。

 けれど今日この日は、王族の希望で久しぶりにお茶会が開かれている。

 そのお茶会の面子は奇妙なものだった。


「おぉー。ツァンのもってきたおちゃはふしぎなあじわいなのじゃー」

「はい。黄河から持ってきたお茶ですが、まだ未開封のものがあったので丁度良いと思いまして」


 白磁のティーカップに入れられた黄河茶を飲んでそんな感想を漏らすのは、お茶会の主催者である王国の第二王女であるエリザベート。

 そんな彼女と同じテーブルにつき、微笑しながら彼女に応じたのが黄河の第三皇子であるツァンロン。

 そう、この日のお茶会は、エリザベートが己の婚約者であるツァンロンを招いて開いたものだ。

 そして参加者はこの二人だけではない。


「……なーんでこのポップコーンがお茶会に並んでんダ?」


 首を傾げながら、どこかのクマが作ったポップコーンを食べているのは、ツァンロンの護衛である<超級>、【尸解仙】迅羽。(TPOを弁えてテナガ・アシナガは外している)


「あのね! おととい、まちであったクマさんにもらったの!」


 笑顔でそう言ったのは、ポップコーンを持ち込んだ張本人。

 近衛騎士団副団長リリアーナ・グランドリアの妹のミリアーヌである。

 彼女はいつも通り王城に忍び込んでいたところ、友人であるエリザベートに見つかり、折角だからとお茶会に誘われていた。

 ポップコーンはお誘いのお礼にと彼女が提供したものだ。


「ちゃんとアイテムボックスにいれてたよ!」


 なお、姉であるリリアーナはこのお茶会の警護を任されていたが、『何であの子が……』と自分の妹の存在にひどく驚いており、何かしでかさないかとハラハラしていた。


「…………」


 エリザベート、ツァンロン、迅羽、ミリアーヌと、とても平均年齢の低いお茶会であるが……参加者はあと二人いる。

 正確には、一人と一体と言うべきだが。


「……おいしいわ。これはシュウのお菓子かしら」

『ドー』


 そう言ったのはエリザベートの妹であり、王国の第三王女……テレジアだった。

 彼女は椅子ではなく、巨大なハムスター……ドーの上に座っている。

 テレジアもまた、エリザベートにお茶会へと誘われていた。


「テレジア! ツァンのもってきてくれたおちゃも飲んでみるのじゃ!」

「ええ。ありがとう、エリザベートねえさま。いただくわ」


 そうして姉妹で仲良く、並んでお茶を飲んでいる。

 あるいは……テレジアを誘うことこそが、このお茶会の本題であったのかもしれない。


(…………エリザベート殿下)


 楽しそうにお茶会をするエリザベート達を見て、リリアーナは一昨日のことを思い出す。

 アルティミアの講和会議への出発を翌日に控えたその日、エリザベートはアルティミアに『ツァンロンに嫁ぐ』と告げていた。

 あのギデオンでの愛闘祭から、彼女が考え続けた結論だった。


(きっとこれは……エリザベート様にとって王国での最後のお茶会になるのでしょう)


 今日の講和会議の後、何事もなければツァンロンの帰国に合わせてエリザベートは黄河に輿入れする。

 講和が成っても未だ時代は動乱の渦中であり、それは変わらない。

 黄河に嫁げば、王国に帰ってくるのは難しい。

 だからこそ、最後に妹であるテレジアを誘い、お茶会を開いたのだ。

 いつまで生きられるか分からない病弱な妹と、最後のお茶会をするために。

 己が嫁ぐ婚約者の姿を妹に見せるために。

 彼と楽しく過ごす姿を見せて、『自分は大丈夫』だと教えるために。

 エリザベートの心を思い、リリアーナは眼元に涙が滲んだ。


『ドー、ドー』


 そんな時、どこかわざとらしい……具体的に言えば『本当は流暢に喋れるのに無理やり動物の鳴き真似をしているかのような声』でドーは鳴いた。


「ドー? ……ああ、そうなのね」

「テレジア? どうしたのじゃ?」

「……そろそろお薬の時間なのだけど、お部屋に忘れてきてしまったようなの。少し取りに行ってくるわ」

「メイドに取りに行ってもらえばいいんじゃねーカ?」

「大事な薬だから、わたしがカギをかけてしまっているのよ。すぐにもどるわ」


 テレジアがそう言うと、彼女を乗せたドーは四足で立ち、トコトコと薔薇園の外へと歩いていった。

 その背を見送りながら、迅羽が呟く。


「……なぁ、ずっと気になっていたけどサ。何で病弱な王女のペットがハムスター……ネズミなんだヨ? おかしいだロ」


 病人にとって、ネズミ系小動物は病原菌のキャリアになりうる危険な存在だ。

 まして、ドーはネズミ系大動物と言ってもいいサイズである。


「そもそも、誰が連れて来たんダ? ペットとして献上するにももうちょっと何かあるだロ。お前のドラゴンみたいニ」


 エリザベートはフランクリンの事件の後、ギデオン伯爵から護衛用にと純竜を一匹献上されている。

 脱走に使った前科により、今では護衛の騎士が持ち回りで管理することになっていたが。


「ドーをだれがつれてきたのかはわらわもしらぬ。いつのまにかテレジアのそばにいたのじゃ」

「……何?」


 エリザベートの答えは、迅羽の疑問を更に深めた。


「それは……王城にいたテレジア王女の傍に、あのモンスターが忍び込んでいたということですか?」

「ちちうえは、『テレジアならそういうこともあるだろう。……きっとあの子を守るためにいるのだ』とおっしゃって、そのままテレジアのペットにしたのじゃ」


 ツァンロンの放った質問への答えについて、迅羽とツァンロンは考え込む。

 先王の『テレジアならそういうこともあるだろう』という言葉が意味することを考え……しかし答えは出なかった。

 謎に直面した、どこか緊迫とした空気が黄河の二人の間に流れ……。


「でも、ドーちゃんかわいいよね!」


 しかしそんな空気は、そんな疑問を欠片も持たないミリアーヌの一言で緩んだ


「うむ」

「……まぁ、子供らが好きそうな見た目ではあるナ」

「迅羽さまも子供なのでは?」


 そんな風に疑問はひとまず棚において、彼女達はお茶会を再開した。


 ◇


 テレジアが席を立ってから数分後、リリアーナに声を掛ける者がいた。

 それは彼女同様に警護を担当している近衛騎士団の一員、リンドス卿だった。


「グランドリア卿」

「リンドス卿、どうなさいましたか?」

「正門の方でトラブルだ。許可なく城に入ろうとする者が現れたらしい」

「え? けれど、それなら確認を取った上で退去させればよいのでは?」

「その人物が問題だ。門衛の話では正門に現れたのは……」


 リンドス卿はある人物の名を挙げ、リリアーナはそれに驚いた。


「本人、ですか?」

「その確認が必要だ。我々近衛騎士団の中でも、貴公は数年前に行われたあの戦いを見ている」


 その言葉にリリアーナは納得し、正門に確認に出向く必要があると知った。


「エリザベート殿下、ツァンロン殿下。申し訳ありませんが少し警備を交代させていただきます」

「わかったのじゃー」

「リンドス卿、代わりに薔薇園の警護をお願いします。迅羽さんも、何かあったときはお願いしますね」

「承知した」

「ま、俺はツァンの護衛ダ。セットでその婚約者と……ついでにあんたの妹くらいは守ってやるサ」

「……ありがとうございます。ミリアーヌ、迷惑を掛けては駄目よ?」

「わかったー!」


 そうしてリリアーナは薔薇園を出て正門へと向かった。

 そこに訪れている者の正体など、察せられるはずもないままに……。


 ◇


 屋内から正門が見える廊下についたリリアーナが眼下に見たものは、どこか困った様子の門衛達と……それに向かい合う三人の男だった。

 三人はいずれも魔法職が着るようなローブを着込み、フードを頭に被っている。

 格好としては不審者としか言いようがない。

 しかし、その中でもひときわ目を引いたのは、先頭に立つ老人だった。

 赤色のローブを身に纏い、髭を伸ばした……如何にも熟練の魔法職といった風情の男性。

 後ろの二人とは纏うオーラが明らかに違うその人物は……。


「あの方は……本当に?」


 リリアーナは、その顔を知っていた。

 四年前、王国の重鎮であった【大賢者】と魔法の腕を競い合った人物だからだ。


「フュエル……ラズバーン師」


 【炎王キング・オブ・ブレイズ】フュエル・ラズバーン。

 アズライトが探していた有力ティアンの一人であり、火属性魔法の大家。

 そして行方不明になっていたはずの人物だ。

 そのことはリリアーナも既に聞いている。

 だが、その彼がどうしてこの王都……それも王城の前に姿を現したのかと疑問を覚えた。


「あの、フュエル・ラズバーン様? どのようなご用件でしょうか……?」


 ラズバーンの顔を知っていたらしい門衛が、そう尋ねた。

 だが、ラズバーンは彼の方を見ていない。

 しかし、その口はモゴモゴと動き……。


「……どこだ?」

「え?」

「【大賢者(・・・)()……どこだ(・・・)?」


 門衛も、そしてリリアーナも、彼が何を言っているのか理解できなかった。

 なぜなら、彼が捜す【大賢者】は、先の戦争で死んでいる。

 そのことは、国中に周知されているはずなのだ。


「あの、【大賢者】様は……」

「奴は、ここにいるはずだ。いないのならば……来るはずだ。……狼煙が、いるのか?」


 話しかけた門衛がラズバーンにそのことを述べようとしたが、彼はその声が聞こえないかのように呟くだけだ。

 門衛は横に立つ同僚にどうすべきかと視線を送るが、同僚もどう対応していいか悩んでいた。


 だから、その場で最も正しい対応を知っていたのは上から見ていたリリアーナだけだった。


「――避けなさい!!」


 リリアーナの声に門衛達が反応するよりも早く、


「狼煙を……上げよう」

 ラズバーンの背中から(・・・・)二本の腕が生えた(・・・・・・・・)


 直後に、【炎王】フュエル・ラズバーンは更なる変貌を遂げる。


 皮膚の内側から肉がせり上がり、体積は膨らみ、そのシルエットが大きく変わっていく。


 歪な両腕を背から生やし、老人とは思えぬ……人間とは思えぬ体躯へと巨大化。


 皮膚は燃える炎のような赤へと変色する。


 そして彼は門衛に――その背後の城門に、四本の腕を向けながらこう唱えるのだ。


『――《クリムゾン・スフィア》』


 瞬間、四発の巨大火球がラズバーンであったモノの手から放たれた。

 火球は瞬く間に二人の門衛を呑み込んで蒸発させながら、城門へと直撃する。

 火球は通常の《クリムゾン・スフィア》を遥かに上回る威力を発揮し、魔法で保護された城門をバターのように焼き溶かして消滅させた。

 轟音が響き、黒煙が上がり、城門での異常が城内に……王都に伝わる。


『出てこォい!! 【大賢者】ッ!!』


 それは正しく狼煙であっただろう。

 ラズバーンであったモノが、己の捜す相手を呼び寄せるために行った蛮行である。

 

 だが、異常はラズバーンだけに留まらない。

 ラズバーンについて城門前に姿を現した男達も、その姿を変貌させる。

 一人は蜘蛛と人を混ぜたような姿に。

 一人は蝙蝠と人を混ぜたような姿に。

 いずれも人ではありえない姿に変貌してしまった。


「何なの……あれは!!」


 リリアーナの叫びはきっと、その姿を目にしたものの共通の思いであっただろう。

 だが、彼女には分からない。

 それが、どれほどにおぞましいものであるかは分かっても。


 それが一人の人間の――一つの<超級エンブリオ>の手によるものだとは、分からない。


 ◆◆◆


 ■???


 【真像改竄 イデア】という<超級エンブリオ>が存在する。

 それは寄生虫に似た姿のレギオンであり、生物の体に潜り込んで宿主を改造する力があった。

 容姿を美しくすることも、健康体にすることも、新たな技能を身につけることもできる。


 人間に、人間以外の力を付け加えることもできる。

 人間を、人間ではなくすることもできる。


 ラズバーンのように種族が未だ人間範疇生物である者もいたが、彼らを一見して人間だと分かる者はいない。

 分類こそ人であっても、彼らは既に人ではない。

 肉体改造によって元の体を遥かに上回る力を与えられたモノや脳改造で意思を制御されたもの、あるいはその両方。

 【真像改竄 イデア】の<マスター>……“改造人源(エラー・ソース)”ラ・クリマによって改造(・・)を施された者達。

 <超級エンブリオ>の被験者にして、<超級エンブリオ>の端末。


 即ち――改人(イデア)である。


「上々」


 貴族街の一角……王城に近い邸宅の屋根の上から、改人達を感情の見えぬ目で見つめる者がいた。

 それは、改人達を【ジュエル】から解き放ち、王城へと向かわせた張本人。

 まるで墳墓の奥から這い出てきたように全身を包帯で包んだ人物――【盗賊王】ゼタである。


「上々。超級職素体の実践投入は初めてですが、精神に錯乱が見られるものの身体状態は良好。敵味方の識別も生きています。後ほど、彼らを手配してくれたラ・クリマにデータを送りましょう」


 ゼタは改人達が城内の衛兵相手に引き起こしている惨状を気に留める様子もなく、淡々とそう呟いた。


「始動。王城への【イグニス・イデア】、【アラーネア・イデア】、【ウェスペルティリオー・イデア】の侵入を確認」


 彼女が解き放った改人達は、刺客だ。

 単独行動する彼女に対し、<IF>のメンバーであるラ・クリマが預けていた改人。それらを今回のテロで戦闘員として運用した。

 後に<IF>で運用するためのテストであるし、今は素体に秀でた天地で活動するラ・クリマのためのデータ集めであるし、今回彼女が皇王から請け負った仕事を果たすための道具でもある。


「良好。ティアンでも超級職がベースならば、準<超級>以上には戦力を引き上げられている」


 預けられていた改人の中で最強格である【炎王】フュエル・ラズバーン……コードネーム【イグニス・イデア】は、四本の手で周囲に火を放ちながら城内へと押し入っている。

 そして開いた城門からは二人の改人……蜘蛛の姿をした【アラーネア・イデア】と蝙蝠の姿をした【ウェスペルティリオー・イデア】が乗り込んでゆく。


「同時進行。城下への【レジーナ・アピス・イデア】、及び【アピス・イデア】の攻撃行動を確認」


 そう呟くゼタの後方……王都アルテアの街並みからは黒煙と悲鳴が上がり始めている。

 城下の<マスター>の動きを制するために、混乱を引き起こす目的でそちらにも超級職素体の改人を一体、それに配下として上級職素体の改人を大量に投入している。

 先日の【兎神】の襲撃と講和会議の護衛で大きく戦力を減じた王都の<マスター>では、それらへの対抗は難しいとゼタは踏んでいる。


「行動。既に指令は下っている。発動タイミングは変わったけれど、私の仕事は変わらない」


 ゼタ――皇王から最終テロの依頼を受けた<超級>はそう言って、


「目的。王城へと侵入し、盗むべきものを盗み、消すべきものを消す。それだけ」


 貴族街の邸宅の上を次々に跳躍し、自らもまた混乱する王城への侵入を果たした。


 ◆


 そうして、講和会議をトリガーとした皇国の毒牙が動き出す。

 奪うべきものを奪い、殺すべきものを殺すために。


 To be continued

(=ↀωↀ=)<六章後半B戦場、王都攻防戦


(=ↀωↀ=)<A戦場より一足早く開幕


(○・ω・○)<ドー、ドー


( ꒪|勅|꒪)(ポ○モンかな……?)

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 王国に災い降り注ぎすぎだろ。流石に胸糞だわ。特にクラウディア、テメ一はだめだ
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