三十八狂目 『さよなら鬼瓦先生・新性教師編』
☆☆☆
「…はううッ!」
「ナミ!?」
「ナミさん!?」
「ま、また変なエピソードが脳に…」
なんか変な風に回想をまたいでるようだけど、これもまた尺の関係なのか…ってか、回想長すぎ! しかもゴンザレス個人のだけじゃないじゃん!
(細かいことはどーでもえーんじゃ!)
「ジジイ!」
(ナミよ! アレを見てみるがええ!)
あれ? なんかエレガント武田の動きが止まって…
「まさか、“リチャード”様!」
エレガント武田がいきなりゴンザレスを抱き締める!
「グアー! 何をする! イカれたか!? このクソババア!! この鬼瓦を抱き締めて良いのは若い女子だけよ!」
「イヤよ!! イヤイヤ!! この列車で出逢えたのは偶然なんかじゃないわ! 運命! 電○男ならぬ、電車熟年!! 壮大なラブロマンスだわ!!」
な、なんだかよく解らないけれど…エレガント武田はゴンザレスに好意を抱いているみたい。
いやー、スゴい嫌がってるけれど…エレガント武田のパワーの方が強すぎて抜け出せないみたいだわ。
「お似合いだぜ。クソ教師」
「ビクトリーなラヴをセンキューだゼ☆」
ヤオキチとジョジーがなんだか遠い目をして拍手する。
「ふざけるなぁ!! 離せ!! 離せぇい!! このクソババアが!!」
「なぜ? どうして? “リチャード”様! せっかく…およそ30年ぶりにようやくお会いできたと言うのに!! 今日のお星さま占いで良縁に巡り会えるとはこのことだったのね!」
「誰が“リチャード”だっちゅうんじゃーい!」
エレガント武田は床に落ちているゴンザレスの携帯を指差す。
「このプロフ文章が何よりもの証拠! あの頃の寸分違わぬ自己紹介文! 忘れたくたって、忘れられませんわ。アテクシです! アテクシこそ“マジャコ”なのですわ!!」
「知るか! 貴様のようなババアなど知らん! それにこれはニセプロフィールじゃーい! 何がトレーダーじゃーい!!」
うあー。開き直っている。最悪だ…。
「…知ってましたわ」
それでもエレガント武田は胸に手を当てて言う。
「知っていただと…。俺様は“300億円の男”などではない! “300円の男”なんじゃーい!」
財布を開いてゴンザレスが怒り狂う。ってか、小学生だってもうちょっと持ってるでしょうよ! 大のオッサンが300円しかないって…遠足のお菓子しか買えない値段じゃない!
「構いませんわ!」
眼が邪悪なオーラを放つ悪役のそれから、美少女漫画に出てくる薔薇を背負ったヒロインへと変わっていた。
そこにいたのはサイボーグに改造されたオバハンではなく、一人の恋する乙女だわ!
「アテクシは、“リチャード”様の内面に惚れましたの。
あの後、様々な出会い系で多くの殿方と逢いましたが…アータほどアテクシを本気で燃えさせた殿方はいませんでしたわ!」
「う、うぬぐぐッ!」
あれ? なんかこれいい感じじゃない?
ゴンザレスとエレガント武田が結ばれれば戦う必要もなくなるし、一件落着じゃん!
「ゴンザレス…じゃなかった。鬼瓦先生! こんないい機会はないわ! 年齢だってそんなたぶん違わないでしょ? 一人でこれから生きて行くの大変よ。手の手を取り合って生きていくパートナーがやっぱり必要だと私は思うな! うんうん!」
「キッサマー! 他人事だと思いおって!!」
ええ。ホントに他人事ですもん!
無駄な戦いがなくなるなら、担任教師だろうが喜んで差し出すわよ!
「ナミ。そんな解決を望むのか?」
「え? セイカ様?」
あ、あれ? な、なんでそんな哀しい眼で私を…?
「ナミさん…」
「ユウキちゃんまで? え? 私なんか変なこと言った?」
「ウム! 恋愛というのは本当に好きあっている者同士が結ばれることこそが本懐であると拙者は思いますな! 相思相愛こそ幸せの形!」
「…は?」
横から眼鏡(羽鳥だっけ?)がそんなことを言う。
「アンタはユウキちゃんの胸を勝手に揉もうとしたストーカーじゃん! どこが相思相愛よ! 偉そうに言ってんじゃないわよ!」
「うるせー! モヤシ女が! バカヤロー! アレを見ろ!」
ヤオキチに怒られ指差す方を見やると、観念したらしいゴンザレスが両手をダランと下げていた。
「…確かにそうだな。この鬼瓦、人生の伴侶をそろそろ決めてもいいのかもしれん」
「な、なら…」
エレガント武田の眼が希望に輝く。
二人が見つめ合う。見た目はちょっとアレだけど、相思相愛! 良いカップルじゃない! 二人がお幸せになれば、私たちも幸せになる! 完璧じゃーん!
「共に行こう」
「ああ、“リチャード”様」
うげ。ゴリラが歯を光らせている…正直、気持ち悪い。でも二人の門出を祝福しなければ!
「なーんて言うと思ったかぁ!!」
「エッ?!」
ズゴゴーンッ!!
「ウンモモゥゥッス!!」
えー! なんかホールドが弱まった瞬間、ダブル竹刀でエレガント武田の脳天ブッ叩いたんですけど!!
「この鬼瓦! 女子校生のみしか愛せぬ!! 俺様のハーレム街道には貴様のようなクソババアなど不要よ!!」
「ヒドイ! ヒドイわ!!」
エレガント武田が痛みに転げ回る。身体だけじゃない、きっと心にもダメージを負ったはず!
「最低よ! なんでそんなことを! 相手の気持ちになって考え…」
「山中! 貴様は考えたか!?」
「えっ?」
「エレガント武田の気持ちはよーく考えただろう! しかし、この女子校生への飽くなき欲求を抱えるこの俺様の気持ちはよーく考えたのかちゅちょろーがーい!?」
ハッ! そうだわ。私、問題の解決をはかるあまり…
って、別にゴンザレスの気持ちだなんて考えなくたって…
「確かに。ゴンザレスさんの気持ちを確かめず、一方的に言い寄られても困りますよね」
ユウキちゃんが何だか正論を…ってか、眼鏡(羽鳥だっけ?)! アンタ、頷いてるけど、アンタの行為の事を言ってるんじゃないの!?
「そうだな。他人の恋愛事情に口を出すべきではなかったかも知れん」
えー。セイカ様まで!
ん? あれ? もしかして、なんか私が悪いことになってる!?
「そうだな! バカヤロー! オメェはいつも余計なことばかりしやがって!」
(そうじゃそうじゃ!)
「ハッハー! 夫婦ゲンカはマグロも食わないって言うゼ☆」
(そうじゃそうじゃ!)
「ハー?! ってか、アンタらも手を叩いて喜んでたじゃん!!
ってか、ジジイ! どさくさに紛れて何脳内会話で相槌してんのよ! すんごくムカつくんですけど!」
コイツらの手の平返しはいつものことだけど! セイカ様とユウキちゃんへの心証が悪くなることだけは勘弁だわ!
「聞いて! 恋愛は自由じゃない! 誰が誰を好きになってもいい! でも暴力で解決だなんてのは間違っ…」
「山中ァ!!!」
「何よ…」
「俺は担任教師として今日まで貴様に教え続けてきたつもりのことが一つだけある!」
クッ!? なんかゴンザレスがシリアスになって、顔も向けずに背中から語ってるんですけど!
ゴリラのくせになにカッコつけてんのよ!
「“自分が嫌なことは、他人にはしない”! これが俺の教育モットーよ!」
「…ふ、ふざけんなぁ!! アンタ、それとは真逆のことしてるじゃーん!!!」
んん!? なんか拍手が巻き起こってるんですけれど!!
「素晴らしいぞ! ゴンザレス! お前を見直した!」
「さすがナミさんの学校の先生なだけありますね!」
「変態教師! 今日だけはテメェにこの場を譲ってやる」
「イイネ! まさにヒーローだゼ☆」
えー! 仲間から絶賛! あの眼鏡(羽鳥だっけ?)や、今まで忘れてた乗客の皆さんまで感涙してるんですけど!?
「だから、俺には貴様は愛せん! 諦めて婚活サイトに移動してくれぃ!!」
ゴンザレスがエレガント武田の足を持ち、ジャイアントスイングをかます!!
「ム、ムリよ! 婚活サイトは敷居が高いわ! メンズは年収700万からが最低相場なのよ(登録女性が望む年収による)!! “三高”の意味を忘れたの!?」
「ブワハハハッ! “三コウ”の意味ぐらい、この性教師が知らぬわけがないちゅうちゃろーがーい!
ひとーつ、放課後の“校舎”で! ふたーつ、女子を“拘束“し! みっつー、”交尾”する!!
これこそが鬼瓦式“三コウ”じゃーい!」
さ、サイテイだ!!!
欲望丸出しだし、それのどこが他人の嫌がることをしないなのよ! 拘束してる時点でアウトじゃん!
「そ、そんなの三高じゃ…」
「知っとるわ! 貴様ら売れ残り女子の三高を改めて教えてやろう! それは“高慢”、“高飛車”、“高望み”…これが現代の三高! それを改めん限り、貴様に婚活する権利はぬぁーい!!」
自分を棚に上げて何を言ってるのよ!!
「これぞ三高ついでの三密回避! 『性的濃厚接触距離保持』!!!」
スゥイングしまくった挙げ句に放る!
電車の外装は壊れているわけで、しかもサイボーグのフルパワーによって投げ飛ばされたのであって…
「ウンモモゥアメィジーングッ!!」
当然のことながら車外へと投げ出される!!
「ゆ、許せないわ! 必ずやリベンジしてみせる! あ、アイルビーバーッグ!!」
吹っ飛びながらエレガント武田は胸元からボタンみたいなのを取り出して押す!
ちょうど樹木にぶつかりそうになった瞬間、その巨体が消えた。
でも、それに気づいたのは私だけで…
「正義の教育は必ず勝つちゅーちょろーがーい!!」
勝利宣言するゴンザレスに、乗客がスタンディングオーべーションを送る!
いやいや、何もかもおかしいでしょ! オッサンたち(サイボーグだけど!)が暴れ回って、車内を滅茶苦茶にした挙げ句、オバハン(サイボーグだけど!)を放り投げたんだから!
(ウム! 危機にさらされた群集心理と言うヤツじゃな! 解りやすい英雄を崇め奉るんじゃ!)
「は? ジジイ!」
(民集は惑わされやすい! 故にパイロートのお前たちが正しい方向へと導いてやらねばならぬ! これこそ選ばれし者の使命じゃわい!
世界のためを思って懸命に働いておるワシこそが正義であることを知らしめるんじゃーい!)
「は!? はァァァ!?」
も、もしかして私たちとんでもない事に巻き込まれているんじゃ…
(あ! 忘れておったわーい! ついさっき、超日本政府にはちゃーんと宣戦布告しといたから♡)
「……は?」
(安心してこれからも戦うがええ! 健闘を祈る! 通信終わる!)
「ふ、ふざけんなぁ!!」
「それはこちらの台詞ちゅうちょろーがーい!」
「エッ!?」
いつの間にか、ゴンザレスが鬼の形相で私の目の前に迫ってた!
「よくも、この偉大なる性教師をあんなクソババアに売ろうとしてくれたな!?」
「い、いや、そんなつもりは…」
「そんなつもりも、こんなつもりも、どんなつもりもあるかー!! 罰として尻叩きだ!」
「えー?! な、なんで私が尻を叩かれなきゃいけないのよ!」
「黙れい! 自分の立場というものを嫌というほど解らせてくれるわ!」
助けを求めて、セイカ様とユウキちゃんを見やる。
けど、あれー? なんか視線を逸らされているんですけど!
「…悪いな。ナミ。やはり、無理強いして問題解決を図るというのは間違っているように思う」
「ぼ、ボクもそう思います。仲間なんだからゴンザレスさんの気持ちも考えてあげても良かったかなぁって…だから、ゴメンナサイ」
「えーー!?」
な、なんで私が悪いことになってんのよ!
ってか、なんか乗客の視線も冷たいんですけど…
「ヒソヒソ(あの女子が余計なお節介やいたせいで、どうやらこの騒動が起きたそうですよ。奥様)」
「ヒソヒソ(そうなの? まあ怖い)」
「ヒソヒソ(どうにも三股をかけたあの女の子を巡る女同士の戦いだったようだ)」
「ヒソヒソ(まったく世も末だよ)」
「ヒソヒソ(よく見たら、前に有名美容室を破壊しまくった女子校生に似てない?)」
「ヒソヒソ(写メ撮って、ネット民に照合してもらおーぜ)」
…な、なによ、コレ!
「バカヤロー! 悪女は尻叩きだ! 尻を出せバカヤロー!」
「尻叩きと言えばムチかーい? 馬用の尻鞭ならちょーど持ち合わせあるゼ☆」
こ、コイツら!!
「さあ! 覚悟せい!! 公衆の面前で尻叩きだー!!」
「絶対にイヤーーー!!」
無事にエレガント武田を撃破したナミたち!
尻に火をつけられ(精神的にも物理的にも)、それでも彼女たちの戦いはまだまだ続くのであーーーーったッ!!
☆☆☆
さて、ここで余談にはなるが性教師、鬼瓦 溜蔵の功績について語らねばなるまい!
そうでないと、単なる下劣なお話だけに終始する低俗な小説だと読者諸兄に思われる危険性があるがゆえ!
あるところに、鬼瓦の教え子の一人に、彼に影響を受けて後に教師となった男がいた!!
彼は鬼瓦が起こす様々な事件、『校庭ポロリンチョ事件』、『女子更衣室の乱』、『超東京学園七不思議。プールサイドに転がる下着。真実は消毒塩素の薫りだけが知っている』などなど、様々な不祥事を見せつけられ、「これでは超日本の教育は終わる!」という強い危機感から教師になることを目指したのである!
彼は学業の傍ら、なぜ男性教師が性欲というモンスターに抗えないのか研究に研究を重ねた!
週に7度の近所の古本屋実地調査! むむ!? エロ本コーナーには“教師と生徒”というシチュエーション物のコーナーまで設けられているではないか! これはたまら…けしからん! よし、3冊購入だ!
さらにはレンタルビデヲ屋にも通い詰める! 受付が男性になったタイミングでサンドイッチ技法(まったく興味もないドキュメンタリー物とB級洋画の間に本願のエロビデヲを挟み込み、『あ、この人、エロ物ばかり借りてる』と思わせないようにする高等テクニック)にて7泊8日のレンタル!
むむむ、『白い制服を穢して、先生』だと! こちらは調教師ものか! なんと卑猥な! けしからん! これは調べねば!
モザイク消しマシーンだと? これも真実を見極めるために購入だ!
いきなり届いた請求書!? そうか。ネットに接続してエロを調べてただけで自分の居所がバレてしまうのか。
履歴を見ればエロオンリーだ。フォルダには純愛、寝盗られ、放課後、プール、卒業式、体育館倉庫などなど、女子校生のありとあらゆるシチュエーションごとにカテゴライズされている!
払わねば訴えられるとある。仕方ない。これもすべては研究のためだ! 16万という金額は安くはないが払おう!
と、そうこうしているうちに、真面目だったはずの彼は研究熱心な余りに本人が変態となってしまった!
悲劇! まさに悲劇!! まさしく悲劇!!!
まさにミイラ取りがミイラに!
かく偉大なる先人が述べた『深淵をのぞく時、深淵もまたこちらをのぞいているのだ』という格言は彼にはまったくもって役立たなかったのであーる!
そしてなんだかんだあって、彼は紆余曲折を経て、念願であった女子校の教師となる!
もちろん、彼は変態だ!
それは変えることはできない!
変態を作り出すのは環境と誘惑だ! 教師と生徒というジャンルの需要がある以上、そしてまたそのニーズに応えようとする供給がある以上、この世界から変態を駆逐することは難しい!
変態はまさに文化なのだ! そう彼は長年の研究からその結論を導き出した!
そして、彼はかつての恩師であった鬼瓦に思いを馳せる。
彼はまごうことなき変態鬼畜性教師であった! そして彼はそれを隠そうともしなかった! あけすけの堂々とした変態であった!
自分に正直であることの大事さを、彼は大人になって改めて知ったのだ。
この世界に無駄なものなど一つもない! どんなクズでゴミでカスな教師からでも何かしら学ぶところはあるのだ、と!
そして一世一代の晴れ舞台!
新入生や保護者が集う前で、彼はマイクを手にして長く後世に語り継がれる伝説的な演説を行う!
『僕は女子校生が大好きです! 性的に興味津々なのです! 他の教師は知りませんが、少なくとも僕は女子校生に興味があって教師になりました! かつての恩師の影響を受けて!』
呆気にとられる聴衆を前に、彼は火照った顔で歯を光らせる!
『でも、性徒には手を出しません! なぜなら、僕は青い制服の人たちが怖いからです! マスコミに叩かれるのも嫌だからです! 何よりも裁判沙汰になって職を奪われるのが辛いのです! 家には年老いた親だけでなく妻も子供もいます! 彼らを悲しませることは僕の本意ではありません!!!
ですから、性徒たちも僕から半径5メートル以内には近づかないで下さい! 誘惑せんでください! 私を犯罪者にしないで下さい!!』
そう泣きながら叫ぶ彼に、誰もが『そんなら教師になるんじゃねぇよ…』と心の中でツッコミを入れたかどうかは定かではない!
しかし、試験さえ受かれば得てしまう教員免許!
変態という本性を隠し、教員になってしまう輩が多いのは昨今のニュース番組を見ていれば日常茶飯事であることは間違いない!
基本、真面目に子供たちの教師になろうと思う者も多いことは認めよう! だがしかし、そんな生真面目な人物であっても、普段は性欲を押し殺せても、ついちょっとした気の緩みで犯罪を犯してしまう! どんな崇高な教育方針を掲げようと、一発のお触りで人生お先真っ暗である!
この不適切発言によって教員免許剥奪かと思いきや、意外と保護者の中から『あれだけ正直に話す先生なら、逆に信用できるのでは?』という声もあり、『前もって変態と解ってるなら、それに対する接し方もできる』という擁護の意見がでたことにより、しばらくは様子見ということで彼は『正直な教師』の模範として、超日本教育学会に多大な影響を与えることになる!!
しかーし、そんな中、彼は3ヶ月後に猥褻容疑で逮捕され、免許取り上げられたことも伝えおかねばなるまい!
とどのつまり、変態はどこまでいっても変態なのであーった!!
やがて超日本教育学会は、白木 卓郎という謎の科学者の発明した『賢者もーど強制移行機・ちょん切り落としクン70564号』の導入を決定し、罪もない幼気な生徒たちを守るため、性欲を断絶した教師か、はたまたサイボーグ化された教師のみが教壇に立つことになったのであった!
超日本の学校性被害は多すぎる! そこで、この政策があるわけじゃない!
こうして近い未来、教師による性犯罪は実質0! 実質0となることになったのであーーーーる!!!
完
☆還暦型決戦兵器カタログその(8)
・品番:『S-???(ナンバリング外)』
・正式名称:『事象干渉因果演繹決定機能搭載高機動殲滅兵器エレガント武田号』
・生体名:武田 魔邪子 ???歳(レディに年齢を聞く気?)
・生体情報:身長195㎝ 体重???kg(レディに体重を聞く気?)
・主兵装:ダブル・クリスタル
・副兵装:予言(因果演繹決定機能)
・移動方式:高級車および電車(事象干渉機能による時空間転移可)
・攻撃力:85000ババゴン
・防御力:72000ババゴン
・機動力:∞ババゴン
白木卓郎博士が最初期に造りだした還暦型決戦兵器の一体。
とてつもないパワーを誇り、その気に一体で世界を7回焼き尽くしてお釣りが来るほど。
あまりにチート過ぎるので、「面白くない」という理由で廃棄されることとなる。ナンバリングから外れてるのはそのため。
それからの自律活動で予言に精を出し、気づいたらセレブとなり、金塊のベッドで寝れるようになったのだから人生とは解らないものである。
副兵装に予言とあるが、本来の機能は“不確定な未来を自らの望むように干渉して改変できる”という、なろう系転生主人公が持ってそうなトンデモ能力なのだが、当人はただ単に予言が当たったと思い込んでいるので正しく活用された試しがない。ちなみにリチャードことゴンザレスに再び会えたのはこの機能を無意識に行使したことによるもの。
移動方式は高級車や電車だが、実際には事象に干渉することで時空間を超えて同時多発的に出現することすら可能で、つまり機動力は無限大となるはずだが、セレブはそんなことはしないので、彼女は“時を駆けるオバハン”にはならない。
※1ババゴンは2021年現在の国内男子の総計パワーに相当し、白木方式単位換算を準拠とする。




