久しぶりの兄は塩
久々に弟が会いに来た。
夢生だ。実家にいる時には、わざわざ会うとか
ないし、会話もそんなにしない。
そんな夢生が、何故か古いギターを
背負ってやって来た。
「おまえ、ウチきて弾くなよ、それ。」
弾かないよ~。今日は報告と相談しにきた。
「へぇ。報告って?」
僕はライブハウスのバイトの事。
凪さんとギターを弾いている事。
それから嵐さんの事を話した。
「まぁ、きっかけどうあれ、
いい人と会えたんじゃね?」
うん、でここに来る前に凪さんから連絡来て
来月、僕ステージでるから、澄空も来て欲しい。
「あー、わかった。開けとく。で、
明日、うちから異空間行くか?」
うん!!そうする!!
相変わらず言葉数の少ない兄だけど
会える距離にいるなら、会おう。
凪さんから貰った影響は、僕にとって
大きくて、温かい。
あんな風にカッコよくはなれないけど
仲良くして貰えたのが、嬉しい。
「ってか、このギターいくらすんの?」
わかんない。そう答えたら
兄にデコピンされた。
いったぁぁぁー!!
と、悶絶していると、スマホに着信がきた。
出ると、多田さんだった。
『明日、皆で異空間集合の話なんだけど
俺と凪さんもまざるから宜しく!!』
それを聞いた僕は、異空間に
予約人数の変更の連絡を入れた。
なんか、気がついたら人が集まるようになったよなぁ。
今さらそんな事に気がついた。
さて。居酒屋『異空間』では
皆と近い将来の話をする事になる。
夢をどこまで現実にできるのか。
叶わないのか、今はまだわからない。
多田さんの決意と、凪さんの覚悟。
僕達、多国籍軍は大人のそんな一面を
見ることになる。




