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戦う前から負けていた

るろ剣見てたら更新遅れたぁ!!

ごめんなさい!

俺は続けざまに『焔魔法』の詠唱に入った。

アールカドの爺さんのところで使った『焔魔法』は、詠唱を終えた状態でストックしていたから、爺さんにはバレずに放つことが出来たということだ。


「ハァ!」


アリシアは、俺が詠唱に入ったのを見て迷わず突っ込んできた。

アリシアの行動にギリギリ対応したのだが、詠唱が止まってしまった。


「チッ! 『短距離転移(テレポート)』!」


短距離転移は、元から出来そうで出来なかった魔法のうちの一つだが、今日この日のために短距離転移を使えるレベルまで持ってきたのだ。

俺の転移した場所は、アリシアの真後ろに転移した。


「セヤァ!」


俺は、そのまま転移と同時に作った氷の短剣を止められる前提で薙ぎ払った。


「甘い!」


想定通り氷の短剣は、アリシアに受け止められた。

俺は、受け止められた状態の氷の短剣を媒介にして、俺は、氷の鎖のようなものを作りアリシアを拘束しようとしたが、アリシアは、木剣から手を離してすぐに距離をとった。


「やるね。 じゃあ、こっちも本気で行くよ!」


アリシアは、使っていた身体能力強化する魔術をより深くより強いものにした。 身体強化の魔術は、魔術をかけた相手の精神と身体にとてつもない負荷がかかるから、必要な時以外使われることがない。


おいおい、身体に負担のかかる魔術をさらに上の段階に上げやがったぞ。 短期決戦にするつもりか? いや、アリシアが短期決戦のことを本気とは言わないからな。


「行くよ」

「ヴゥグッ」


そうアリシアが言って、何が起こったのかわからなかった。

ただ、アリシアが殴ったそれだけがわかった。

殴られた鼻は折れて、鼻血が出てきた。


これはキツイな。 なら、こっちは短期決戦で勝負に出るしかないか……。


俺は、固有魔法(オリジナル)『時魔法』を発動した。 時魔法といっても、三秒ほどの未来を見るぐらいしか今は出来ない。


「まだ、倒れないかー。 もう一発行くよ」


今度は、『時魔法』のお陰でアリシアの行動が丸わかりだ。

アリシアは、腹から連続で来る未来が見えた。


まぁ、見えたところで避けた時にはスレスレの位置にいるんだけどな。


「やるわね。 今のも魔法? もしそうなら、やっぱりグレンは天才だね」


アリシアは自分のことのように笑うが、俺にそのことを気にする余裕がない。

一瞬でも気を抜けば意識を刈り取られるそれだけがわかっていたから。


俺は、時魔法でアリシアの攻撃に何度もカウンターを入れようとしているが決まらなかった。 それに、時魔法で削られている魔力も残り少なく焦りすぎていた。

魔力残量が少ないにもかかわらず俺は、魔力を多く使う魔法を放とうとした。

これは、もちろん魔力切れを起こして発動せず、俺は意識が消えた。

アリシアにとっては納得のいかない決着だろうと俺は最後にそう感じていた。


♦︎


俺が目を覚ますとここ三ヶ月ほどいた宿だった。


「おー、目が覚めたか」


覗き込むように見ていたミルドがそう言った。

俺は、起き上がり折れていたはずの鼻やほかの打撲痕がなくなっているのを確認した。


「グレン、最後焦りすぎたな。 それ以前に勝ててなかったけどな」

「あぁ、そうだな……」


ミルドは、俺のダメだった点を挙げ始めた。

てか、ミルド見にきてくれてたんだな。


「ーーまぁ、こんなもんだろ。 で、どうだった? お前が望んでた相手と戦って」


俺の感想を聞きたそうに口の端だけが不自然に上がった笑みを浮かべていた。

その顔に俺は殴ろうか迷ったが、ここは素直に本当のことを言っていた方がいいな。


「楽しかったよ。 負けちゃったけど、俺は楽しかった」

「それから?」

「悔しかった……」


そう口にすると涙が出てきた。 それはごく自然に出てきた。

意識することなく、自然と出てきた。

それは、俺が本当に悔しいと思っているからだろう。


「負けてた。 どこかで、負けるって思ってた。 戦う前から負けてた。 負けてたんだ……」

「そうだな。 そうだとしてもお前は頑張った。 あのアリシアとほぼ互角でやりあえてたんだ、それだけでお前は成長したさ。 だから、今は泣いとけ、枯れるぐらい泣け」


俺はそう言われて泣いた。 泣きすぎるだろと言われるぐらい泣いた。


そして、目を真っ赤に泣きはらした俺はこう言った。


「俺はまだまだ成長出来る。 これから先、不老だから何十年、何百年の時間があるんだ、その時間を使ってアリシアに追いつく、必ずだ」

「「そうだな(ね)」

「ッ!?」


思わぬ第三者の声に俺は驚いた。

それは、ここには居ないと思っていた相手だったからだ。


「あ、アリシア。 いつからいたんだ?」

「グレンを運んで来たのは、私だよ? だから、最初から聞いていたよ」

「ーーッ!? は、初めから聞いていたのかよ」


俺は羞恥で頬が熱くなっていった。

顔は、真っ赤になっているに違いない。

泣いているところまで見られているのだから、本当にヤバい。


「グレン、ありがとう。 私も頑張るよ。 ミルドは許せないけど不老になってよかったよ? 私も」

「は? 知っていたのか?」

「うん。 グレンと戦う前ぐらいに知ったの」


事前にミルドが言っていたらしい……。

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