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転龍譚  作者: のえる
3/3

覚醒

その日、世界中が激震した。


比喩ではない。世界が揺れた。物理的に。


初めはただの地震かとも思われた。


地震ならばあるところではたびたびある。


だが、地震はなんと一週間に渡り続いた。


その上、その地震が世界中で同時に起こっている事がだんだんと知れ渡り、世界中が恐慌状態に陥った。


何故なら原因が一向に掴めなかったからだ。


この世界には主要な国家が七つある。


一つは中央大陸の覇者、魔導帝国マギラディア。


一つは東の最高峰に要塞を築くドワーフの国ドゴラ。


一つは西の世界樹の護人、エルフの国エウラリア。


一つは南の海洋国家、人魚の国アトランティス。


一つは北の雪国、獣人の国レオアトラス。


一つは世界の果ての国、魔族の国ディア。


一つは金の亡者の集う国、ギャンブル都市アウルム。


国々は同じ大陸にあれど、大陸は広く、国家間の距離はかなり離れている。


少なくとも一国家で大陸全土に影響を与える事は不可能だ。


ならばどこかの国家が協力したのかと言えば、それはあり得ない。


各国家は交流を取っておらず、種族間の壁もあり、険悪というほとではないにせよ、まず協力関係には至らない。


だからこそ国家は各々、原因を究明出来ずにいた。


しかし、事態は急速に進展していく。


微弱な地震が二週間も続いた頃、地震は一度なりを潜めた。


だが、初めの地震から一ヶ月後、それは起こる。


「ガァァァグァァァァァァァァァァ」


それは世界中に響き渡る、産声。


世界を滅ぼさんとする、怒声。


世界を絶望へと誘う、破壊者の咆哮。


各国は事態を即時理解し行動を始める。


だが、世界は知らない。


世界は現実と伝説を混同させる事が叶わない。


伝説はそんな国家を待たず、生まれ落ちる。


最強の軍勢を引き連れて、伝説は、暴食龍は永き眠りで空いた腹を満たす為、世界を腹に収めんが為、世界を目指しやって来る。


世界と破壊者の戦いが、始まる…

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