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北海道から帰る日だ。

お盆の滞在期間は5日ととても短かった。

去るというのは悲しいことだ。しかしながら、そうだからこそ特別なのだろう。


飛行機に乗る前に親戚が送ってくれた冷凍のズワイガニをみんなで食べた。

蟹なんて北海道に来た時しか食べれないような貴重なものなので、私は味わって食べた。


家を出るとき、泊まっていた部屋の天井を見上げると、透明がかった青色をしていた。


別れの時はすぐ来た。

午後2時。お土産のモカロールを買う路に乗って車を走らせ、そのままの勢いで航空に向かう。高速道路は行きと同じくとても長く、寝かけたものだ。


そして、予定よりも一時間速く到着したので空港の中にあるパン屋でパンを三つ買った。


そのうち一つは未だ食べてない。

ホタテのパンはたべきれたのだ、しかし豆パンはな。すまない。


そして飛行機に乗って旅のお供にした本はH・P・ラブクラフトの『壁の中の鼠』や『ナイアルラトホテプ』などが収められている星海社から出版された『這い寄る混沌』だ。

一番最初に収められている『ナイアルラトホテプ』は作者の見た悪夢から着想を得た作品らしい。

それはなんというか、名状し難く混沌とした幻覚の中にある奈落のように……


とにかく、原文で読んだ方がつかみきれるのかと思うほどに形容が多い。

形容が少ないから名状し難いのではなく、散乱豪華な聡明にして英知的な言葉の数々が人の脳を混乱させる。余程理解ある人物か、気質の合う狂った人物でなくては作者の見た景色を鮮明に見ることはできないだろう。


その後の『這い寄る混沌』もだ。

ニャルラトホテプがでないにしても、やはり宇宙規模にして神が出てくる。

荘厳で狂気的でどうしようもない絶望的であるというカノンは低調に守りつつ、それ以外は乱れ打たれるピアノの弦のように理解の範疇にはなかった。


ただやはり理解できないというのは癖になる。

人は理解できない恐怖を欲することがある。肝試し然り、ギャンブル然り、辛党然り。


……あまり的を射たたとえではないか。


まぁ、良い。兎に角ハマった。

好きだ、愛そう。


理屈や御託は都合の悪いもののためだけにある。

好きなものに理由はいらない。ただ好み、ただ思い、ただ愛するのみ。


北海道を愛したのと同じように、家族を愛するのと同じように、作品を愛そう。


全てを読み切るには至らなかったが、ほんの10分の1程度は読めたことだろう。

なに、一気に読み終えることがただ一つの楽しみ方じゃない。加えてあのように難解に思える本ならば、じっくりと理解しながら読むほうが私の性に合っている。


さぁ、帰ってきたぞ××。


まず食べたのは中華だった。

航空内でパンを食べていた私は海老シュウマイを一つとゴマ団子を二つだけ食べて立ち去った。他の者はその限りではない。


にしても日本というのはこんなにも暑かったか?


北海道より下は全て砂漠か、熱帯雨林かと思うほど蒸し暑かった。


恐ろしいな。これがコンクリートと二酸化炭素による弊害か。


東京なんかは40度を超えたらしい。

ヤバいな。


みなエコに生きて、省エネに心がけてほしい。このままじゃ地球はいつか茹で卵みたくなってしまうだろう。それは避けたい。母なる星だぞ?滅亡する姿なんて後50億年はみたくないはずだ。


兎に角暑かった体には気を付けよう。

太陽の光は好きだが、、焼き殺されるのはごめん被る。









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