表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/51

7/24


孤独。愛欲。無関心。

これが私の中で同時発生している一見矛盾しているような感情。


けれど、まったく矛盾なんてしていない。

孤独だから愛を欲し、他者に勝手に期待して、勝手に落胆して無関心になる。


なので基本的に興味がなくなった人間は視界にすら入れてないつもりなのに、話しかけてくることがあって困る。


その人たちは私の期待値以上の距離感を出せなかったのだから普通は関わりを持たないことに徹するべきだと思わないだろうか?


例えば、実物が幾ら駄目でもCMだけはスタイリッシュな映画とかある。


なら映画館に見に行かなければ、私達の頭の中ではきっと大作だったのに見逃すなんて惜しいことをしたな、という『あの映画は偉大だった』という妄執的な固定観念が生まれる。


中身さえ見なければ、私達の頭は期待という脳に異常をきたす添加物を振りまいてくれる。


その甘美な嘘はコストゼロで感覚的なグレイテストに誘ってくれる。

とはいえ、それは結局寸前で道が途絶えているわけだが、そのおかげで私達はそこに夢を見れる。


存在していたかもしれないムー大陸も、クリスタルスカルの秘密も、解かれてないから私たちに言い知れぬ魅惑的な大嘘を振りまいてくれる。


シュレディンガードリームだ。


猫とは違い、私達の脳内の話なのだから自分に不都合な想定は自動的に無意識の墓場に捨てられる。事実じゃないのだから、幾らでも自分の期待に及ぶ想像ができる。よって、私達が観測してない事実は100%私たちに利益的な妄想に変質する。


私の愛は何もシンデレラを夢見る乙女じゃない。

汎愛に、氾濫に。


なのにどいつもこいつも、私の愛を受けるだけの器じゃないのですよ。


想像を上回る、いや想像通りですらない産廃スクラップ。


それすらも私は呼ばれれば、慈悲を掛けましょう。

微笑みかけましょう。愛しましょう。


もとより底なしの虚空そのもののような心。

欲されるなら、誰へとも。



けれど、どうせ欲さない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ