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写像

作者: viru

 iには昨日の記憶がない。


 眠るとその日あったすべての記憶が消えてしまう。


 人はその珍しい体質に興味を持ってiに近寄るが、やがてiから離れていく。


 いくら仲良くなっても、いくら親切にしてもそのすべてを忘れてしまう。


 iから離れる奴らは善人だ。


 悪人はiを利用する。


 iに金を貸したと嘘をつき、金を返せというものもいる。


 iの恋人だと嘘をつき、体を奪うものもいる。


 すべてを忘れてしまうから嘘かほんとか分からない。


 分からないのをいいことに、あることないことでっちあげる。


 でっちあげても分からない。


 iをいくら罵倒しても次の日には“温厚でいい人”になっている。


 iにいくら乱暴しても次の日には“そこから救った恩人”になっている。


 iの認識によってその人が何者であるかが決定される。


 明日はどんな俺になろうかな。

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― 新着の感想 ―
[良い点] お久し振りです。 なんだか西尾維新『忘却探偵シリーズ』を思い出しました。 "i"の意味するものは、はたして何でしょうか。はじめ"i"は『愛』と掛けて用いられているのかと考えましたが、やはり…
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