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アマルガム

作者: 犬日目

あわく


あらく


こがねいろを敷き詰めた


ふゆの公園にて


しろがねいろの息をはき


ふたたび吸うと


肺臓はアマルガムへと変わり果てるし


こどもらの戸外遊戯のムウヴマンが


結晶化するとき


わたくしは


鱗も


錆びた肉片や


みづがねで満ちた汗腺や


其処から湧き出ずる


みづがねの汗も


汗のみづがねも


この世のそとへと


浮遊さす


それもみな


こがね


しろがね


と混じり合い


わたくしから喪われてゆく


だが


とにかく


真白く


ただ


真白い世界に


とりのこ


された


わたくしの渇望はかわき


つめたく


蒸発していくので


この


わたくしのようなもの



もう


わたくしではない


のかも


しれない


アマルガムかもしれないし


しらないひと


なのかも


しれないね


そんな


しらないひと


のあしもと


には


こどもら


の結晶が転がっているし


わたくしのようなもの



たいそう驚くのであった


アマルガムの白い


うつくしい



で。


了。

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