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赤薔薇
よろしくお願いします。
あの日、浮かれすぎて周りがよく見えていなかったあの日、あなたは私に溢れるほどの花束を渡した。
それは見たことも無いほど豪華な花が咲いていた。
花のことに疎い私でさえもその花束はキザだってこと分かってた。人一倍苦手なのに、頑張ったせいで
私以上に照れていたあなたに心の中で笑ってしまった。
その日は朝から様子がいつもと違っていた。何であなたがいきなりこんな行動にでているのか全く分からなかった。その理由に気付いたのは実は次の日だった。
ただただ照れ臭くて差し出された花束をみつめる時間が長くなってしまったあの日。
これ以上無いってくらい赤くなってたよね?
つられて私も赤くなっちゃった。
早く受け取れってぶっきらぼうに言ったよね?
その様子がまた面白くて笑っちゃった。
記念日とか面倒臭いから嫌いだったよね?
嬉しすぎて涙がでちゃった。
熱烈な恋、あなたを愛します、と精一杯語る花束。
赤薔薇。
ここまでありがとうございました。
楽しんで読めて頂けたなら幸いです!