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千日紅

よろしくお願いします。

あの日、大きな喧嘩をしたあとで悲しい想いをしていたあの日、あなたは私に小さな花束を渡した。

それはあたたかな色がともっていた。

夜も眠れなくなるほど不安に思ってたんだからねと言ったら俺もだと返されて、二人して笑った。

どちらも悪くて、どちらも悪くない。だからこそ拗れてしまった喧嘩はいつの間にか修正できないって思ってしまう程の溝を作ってしまった。それがただの勘違いって分かったのは、それから少ししてだった。

久々にあなたに会えたあの日。

私よりも不安気なあなたの様子。

あなたも私と同じ気持ちだってことに気付いた。

前と同じで不器用に差し出すあなたの様子。

今もあなたが変わらないことに気付いた。

同じように辛い日々を過ごしたと分かるあなたの様子。

前と同じように、もしかしたらそれ以上に好きでいてくれているのかもしれないと気付いた。

不朽、色褪せぬ愛、と不器用ながらに語る花束。

千日紅。

ありがとうございました。