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華麗なる探偵の無様なる日常

作者: しかうさぎ

 一度他サイトに掲載致しましたが、作品数が限界に達すると削除されるようなのでこちらに投稿いたします。


 こちらには初投稿です。

 いやぁ、前書きって一体何書けばいいんだろ。

 とにかく普段描かれない『裏側』とか大好きなんで熱血よりのんびりを好む作風かなと勝手に思っています。

 そんなしかうさぎさんの記念すべき第一作!

 どうぞよろしく

「うー、ヤーサイ」


「……いきなり何語っスか、ご主人」


「不勉強だね、ワトソンくん。日本語だよ。まぁ沖縄弁だがね。あー、腹減ったよー」

 よれよれのコートを羽織った一人の青年が、机に顎をつけてへたれていた。

 こう見えて、実は知る人ぞ知る名探偵なのだが、今は全くそんな面影はない。身なりを整えればそれなりに見映えもするのだろうが、ボサボサの髪と無精髭が全てを台無しにしていた。

 傍らには一人の少女。他称『華麗なる探偵の地味な助手』。本人は全く納得していないが、言われている通り地味なことが特徴である。

「んじゃお弁当でも買ってきたらどうっスか?」


「はっ! そんな余裕ないね」


「昨日難事件を解決したばっかっスよ!?」


「いや、お馬さんに呼ばれてつい、ね」


「また競馬っスか。呆れた人っスね……」

 そんな駄目探偵の様子に、思わず溜め息が漏れしてしまう。

 この事務所に勤めはじめて一体どれだけ溜め息が増えただろうかと一瞬考えたが、きりがないことに気付き、数えるのを断念した。

「コレが天下に名を馳せる『華麗なる探偵』の姿かと思うと情けなくて涙が出るっスね」

 その一言で空気が一変した。

「やれやれ、君はまだ探偵のことをよく分かっていないようだね」

 気だるげな口調はそのままに、醸し出す雰囲気がまるで違っていた。

 そこにあったのは間違えようもない『怒り』。

「君は、探偵が頼られるのはどういう時だと思う?」


「え、っと。やっぱり何か事件が起きた時じゃないっスか?」

 ピリッとした空気に若干怯みながらもなんとか自分の考えを伝える。

 しかし、それを聞いた探偵の反応は苦笑。ただしそこには隠しきれない自嘲が含まれていた。

「残念ながら違うね。普通の人なら事件が起きればまず間違いなく警察に頼るさ」


「そう、っスね。じゃあ一体?」


「警察が役に立たなかった時さ」

 その一言からは嫌悪が窺われた。それは仕事敵である警察に対するものか、はたまた警察のおこぼれに預からねばならない自分達に対するものか。

「警察が解決できなかった事象を同業同士奪い合う……我々探偵がハイエナと呼ばれる所以だよ」


「…………」


「真に『華麗なる探偵』など存在しないのだよ」

 言葉が見つからなかった。

 これは探偵が心の奥底に隠し続けてきた『本音』だった。『華麗なる探偵』は揺るがない。そう見せる為に悩みなどないかの様に装ってきたのだ。


「…………ん?」


「どうしたんだい?」


「ってことはギャンブル好きも演技なんスか?」


「……いや、ソレはソレとでも言いますか」


「をい?」

 目をそらした探偵を睨み付けてやる。わざとらしく口笛なんか吹きながら目を泳がせやがった。どことなく楽しんでいる節すらある。

 が、長くは続かなかった。突如響いた腹の音と共にヘニャリと崩れ落ちる。

「駄目だ。そろそろ限界だ。腹減ったよー」


「……はぁ、やれやれっス」

 またも漏れでた溜め息にうんざりしつつ、探偵の為に料理を作ることに決め、台所へと向かった。

「あ、ピーマンは抜きで頼むよ」


「…………はぁ」


 こうして『華麗なる探偵』は、今日もまた無様に日常を生き永らえていく。


 ちなみに他サイトではピーマンが不評でした(笑)。

 子供っぽさというか情けなさというか大人気なさというか……そういうのを強調するつもりだったんですけどねぇ。


 さて、しかうさぎさんの作品、いかがだったでしょうか?

 改稿も考えたのですが、出来上がった作品をそのまま愛しちゃっているのであまり書き直しは好きではないのです。

 なので初投稿時のままの作品です。

 なんやかや間の取り方とかぎこちないですねぇ。

 精進していく予定ですよ。

 

 それでは今回はこの辺で。

 感想お待ち申しております。

 しかうさぎさんでした♪

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