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静かに扉を閉めて家に入る。


薬品の入っているはずの棚を開けて、風邪薬を探す。


「ねぇし、ってか薬の名前わかんない」


私は頭をかきながら言った。


イライラしているときによくなる癖らしい。


「はぁ」


私はため息をつきもう一度探してみる。


が見つからない。


後ろに気配を感じたので見て見ると、あんりが立っていた。


「どうしたのお姉ちゃん」


真っ赤になってる顔で聞いてきたので、こちらは、薬がどこにあるかなんて聞けなかった。


少しでもゆっくりしてて欲しかったから。


「何でもないよ」


私はそう言うと、あんりを抱き締めた。


「どうしたの?お姉ちゃん?」


びっくりしたあんりは体が固まっていた。


「私、あんりがいないと何も分からない」


「え?」


「あんりがいないと何もできない」


私は、そう言うともっとさらに強く抱き締めた。


「痛いよ、お姉ちゃん」


あんりは痛そうにしているが、私はそんなのお構い無しに強く抱き締めた。


そうしていないと、あんりがいなくなってしまいそうで。


「お姉ちゃん」


名前を呼ばれたのであんりと顔を合わせると、杏里は背伸びをした。


私の頬に手を当てて。


今から何をするのかは、もう分かった。


唇と唇が重なる前にあんりは言った。


「風邪うつしたらごめん」


そう言うと、唇と唇が重なる。


柔らかい唇に酔いしれながら、私はだんだんあんりに惹かれている事が分かった。



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