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母さん

「だったら!お姉ちゃんだって逃げないでよ!」


お姉ちゃんが離れていきそう。


そう思ったらいてもたってもいられなくなって。


「あんり」


私だって。


「お姉ちゃんが」


私が言いかけた時に、ドアが開く音がした。


「ただいま〜」


「おかえりなさい。母さん」


帰ってきたのは、父の出張についていったはずの母さんだった。


「日本は久しぶりだわ!元気にしてた?」


大事な話の時に。ほんと空気読めない人。


「母さんは?」


お姉ちゃんが答える。


「そりゃね?見ればわかるでしょ?」


笑って答える母さん。


「そか、私ちょっとやる事あるから部屋いくね」


そーいってお姉ちゃんは、部屋に戻った。


「あーらら。言わなきゃいけないことがあったのに」


言わなきゃいけない事?


「なんかあったの?」


「あのね、あんりはしっかりしてるから、お姉ちゃんにも伝えといて」


「うん、なにを?」


「明日から、従姉妹がくるわよ」


え?


「どこに?」


「ここだよ?ここしかないからね」


笑って答える母さんは、今は空気の読めない人にしか見えなかった。


「母さんはなにしに帰ってきたの?」


「父さんの資料を取りにね」


それだけかよ。


連絡もよこさないで。2年もほーちしてたくせに。


「私も部屋いくね」


「あ、あんり」


「なに?」


そー言うと、母さんはカバンから何か取り出した。


「誕生日おめでとう」


あー、今日私の誕生日か。


忘れてた。


「なにこれ?」


母さんがくれたものを見て私は言った。


「開けてみなさい」


笑顔で言う母さんが強く感じた。


私は言われた通り箱を開けると、二つプレゼントが入っていた。


「赤色のは、母さんと父さんから。もう一つは、お姉ちゃんからだよ」


母さんはそう言うと、父さんの部屋に行った。


私はプレゼントを開けずに、部屋に戻った。

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