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6、コンゼツ根絶計画  作者: 黒十二色
第一章 いじめ根絶計画
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10、金色のサンダル

「あんたさ、なんか霊感強いとかよく言われない?」

「はい、言われます」

「オレンジとゴールド。そういう色の綺麗で大きなオーラではある。けども、その先が見えない。ブロックされる。誰か家族に強烈な信仰心を持った人が居たりしない?」

「えっと……わかんないです。あの、あと、そういうことが見て欲しいんじゃなくて、これから何の仕事をすればいいか……」

「手、見せて」

「あ、はい」

 そして梢ありっさは、ちらっと手を見ただけで、こう言った。

「わかんない」

「ええっ……?」

「ぜーんぜんイメージ湧いてこないわ。何がどうなってるのか滅茶苦茶で、何も見えないわ」

「どういう……」

「超カオス。根源の神を占ってるみたい。恋愛運も仕事運も何も、ぜーんぜん見えやしない。たまにいるんだよね、こういう何も見えないやつ」

「そんな、あの梢ありっさでも見えないんじゃ、あたしはどうすれば……」

「なんか、不思議な体験とかしたことない? 昔、黒魔術やってたとか」

「黒魔術はやってないですけど、不思議な体験なら」

「どんな?」

「あたしの知り合いに、すごい遅刻を繰り返す人が居て、その人が好きだった女の子が一人、消えちゃったり。それで、人を消しまくって笑ってる悪魔とか魔女とか死神とか、そういう感じのやつが、たびたびあたしの前に現れて……それが現れるたびに、いやなことが起こったり……」

「ピンときた。もしかして、あんた、江夏なつみって名前じゃない?」

「え……春木くんから名前、きいてなかったんですか?」

「ああ、女の子を一人、正午にねじこんでくれって話だけで、名前は全然」

「あ、そうなんですか」

「すばるからの紹介って珍しいから何だろうと思ったら、そういうことか。ったくあいつ、何やってんだろうね」

 梢ありっさが怒ったような口調だったので、江夏は戸惑いを隠せない。

「え? え?」

「ああ、いや、こっちの話。ごめんね。えーと、それで、まあつまり、あんたが江夏なつみなら、私ごときの力では見透かせないことにも納得がいくし、異常で莫大な魂の総量も頷ける」

「えと、あたし、やっぱり普通じゃないんですか?」

「普通? とんでもないね、あんたは自分が思ってる以上の重要人物だよ。あんた次第で運命はどちらにでも転ぶような、ね」

「…………」

「あんたに、いいものをあげよう」

 梢ありっさは、四角いケースの中から、小さなサンダルを取り出した。

 サンダルは、サンダルのくせに金色に輝いていた。

「梢ありっささん、これは……?」

「そいつを使えば、霊なるものを攻撃できる。もしも、悪さする霊とか居たら、そいつでぶったたいたり蹴飛ばしたりすれば、居なくなるよ。あと、もしもあんたの同居人に呪いでも掛かってれば、そのサンダルで蹴るなり叩いたりすれば、呪いは祓える。そういう解呪のサンダルだ。大事に使うといい」

「よくわからないですけど、ありがとうございます」

「いや、こちらこそ申し訳ないよ。大した助言ができなくて」

「とりあえず、高給アルバイトを探してみます。お忙しいところ見てもらっちゃってありがとうございました」

「ああ、ちょっと待った」

「え」

「最後に一つ質問なんだけど」

「何でしょうか」

「春木すばるのこと、どう思う?」

「どうって……友達ですけど」



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