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楽して生きれるほど甘くはない世界で。  作者: 成田楽


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26話……《知っていたところで意味はない》

「坊ちゃま!どこに行かれたのですか!坊ちゃま!!」


 執事の声が聞こえるが、知らぬ存ぜぬを突き通す。


「モリジンも大変だなぁ。なんであんな献身的に仕えてんだろうね」


 その大変を作ってるのは自分なのだが、その大変を解決するのもモリジンの仕事なのだから気を遣う必要はないだろう。


「僕は魔術の練習で忙しいんだから、邪魔しないでほしいよ。お前もそう思うだろ?」


「ピュルクィーッ!」


「だよねー」


 肩に乗ってる相棒に声をかけると、よくわからない鳴き声で返事をされた。多分肯定してくれてる。


「鳥語はわからないんだよ。いや、妙にゴツイし、魔術も使うし、もしかしてお前は鳥じゃないのか?」


「ピィー?」


「ま、いっか。とにかく今日も手……じゃなくて、翼を貸してくれな」


「ピュルルー」


「よし、今日こそあの宿敵を倒すんだ。いいか?ちゃんとモリジンが近付いてきたら僕に教えてくれよ?ヤバいときは魔術を使うんだ。どうせモリジンにはほとんど効かないだろうから、本気でやってやれ」


「ピュルクィ!」


「いい返事だ。よし、行って来い!」


 肩に乗る相棒を腕に移して、勢いよく空へ振り払うようにして飛ばす。


 相棒はその勢いと自身の翼で一気に加速しそれへ羽ばたいていった。


「よし。絶対お前をぶっ壊して、僕の魔術の糧にしてやるからなッ!石野郎!!食らえッ──!!」


 そして今日も、モリジンの接近に気付いた相棒の魔術の音が聞こえるまでの間ひたすらに、生まれた時からある強固な石に向かって魔術をぶつけまくった。


「どこですか!ゼビレス坊ちゃまー!!」

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