19話《突拍子なく》
露店巡りをした翌日。
二組の教室には、ベック、レイジ、ライア、フェーレ。そして、三組のはずのロアがいた。
ロアは三組ではあるが、今は授業の合間に取られている休憩時間の最中ということもあり二組に訪れていた。
「なぁロア」
「ん?」
「今日ベックとバングさんの武器屋に行くんだけどよ、お前もどうだ?」
「バング?」
「ただの武器だけじゃなくて、魔道具とか魔導武器とかも取り扱ってる店なんだよ。あの店は地下室もあってね、商品をそこでお試しすることができるんだ。それで壊しちゃったら弁償だけどね」
「へー」
「結構有名な店だと思うんだが、お前知らねぇのか?」
「知らないね」
「男なのに!?」
「男だからって必ず興味を持つわけじゃないだろう。それに僕はアイテムとかは使わないんだ」
「分かってないなぁ。ロマンってものがあるんだよ」
「ロマン……か。レイジもロマンを感じるか?」
「ベックほどじゃないけどよ、確かに良いもんだとは思うぜ」
「そうなのか。だったら面白そうだし試しにいってみるか」
「そうこなくっちゃ!」
「今度は面倒じゃねぇんだな」
「面倒と暇は別だからな。ライアとフェーレも来るのか?」
何気なくロアが聞いてみるが、
「私たちは遠慮しておきます」
考える素振りなく答えられた。
「そう言わずに、男だけだと華がなくてつまらないからさ」
「えっと……また今度の機会にお願いしますね」
「そうか。まあ無理強いするとまたレイジに怒られるし、今回は3人でいくか」
「おい」
「冗談だって。じゃあ、また今度」
「はい。さようなら」
「フェーレもね」
「……ん」
「二人っきりでもいいけどね」
「!?」
「フェーレをいじめないであげてください」
「ごめんごめん。可愛い反応してくれるからつい」
と、そこで二組の担当講師であるナチュレーザが入室してくる。
「みなさん、そろそろ次の授業の時間になりますよ。席に着いてください」
「こうして話してると時間が経つのが早いね」
「そうだな」
「じゃあロア。また後でな」
「……」
「どうしたんだ?」
「次のうちのクラスの授業、王国の歴史についてなんだけど……ここは?」
「あーなんだっけか」
「魔術と魔法について、ですよ」
教室の入口近くで集まっていたロアたちにその事を教えてくれたのはナチュレーザだ。
「ふーむ……」
そのことを聞いて思案するロア。
「ロアさん。時間になりますので自分の教室に戻ってください」
「……魔法か。結局聞くの忘れてたな」
ナチュレーザの言葉に返答をせず、その代わりにナチュレーザの周りを歩き出した。
「歴史とか、憶える必要性を感じないな」
「ロアさん?」
「僕、どちらかと言えばこっちの授業内容の方が興味あるな」
そしてナチュレーザの目の前で止まり、視線だけを合わせて呟く。
「あくまでこれは独り言だが、今回は二組で授業受けれたらなー……ってな」
「なに言ってんだロア」
思わずレイジはツッコミを入れた。
「そんなん認められるわけないだろ。先生からもなにか言ってくれません?」
「いいでしょう。ガンドレー先生には私から伝えておきます」
「な?分かったら大人しく三組に戻るん…………え!?」
あっさりとロアの意見が通り仰天するレイジ。
ナチュレーザが教室に入ってきたことで静まりつつあった教室では、生徒全員が行く末を見守っていたため同じように驚きざわめく。
「椅子は……」
「自分で用意したから問題ない」
いつの間にかロアの足元には簡素な見た目の椅子が置かれていた。
教室に備え付けられているものではなく、デザインのかれらも無いシンプルなものだ。
「相変わらず、理想が叶えさえすれば行動が早いですね」
「面倒なことはしたくない主義なんだ」
「そうですよね……では、他の生徒に迷惑をかけないところであれば好きなところで授業を受けていいですので、私がガンドレー先生に伝えに行く間に場所を決めておいてください」
そして教室を出ていくナチュレーザ。
「で、なにが認められないって?」
「なんでだよ!!」
この日一番の声量を響き渡らせたレイジであった。
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